Preface/Monologue2023年 6月


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等々力渓谷

ここまでのCover Photo:等々力渓谷

1 Jun 2023

関東地方は2日に梅雨入りではとの観測が。
もしそうなれば、平年より5日早め。

出かけにくい季節の到来。

8 Jun 2023

関東が梅雨入りとのこと。
あれまだしてなかったんだ、と。

身体のあちこちが硬い。
ますます堅くなる気が。

10 Jun 2023

江戸三十三観音札所巡りで、早稲田へ。

何十年ぶりかに訪れた学生の街は、観光なのか通学なのか若者が多く。
大学の建物は大企業のような大きなものが増えている印象。

かつては古本街があったはずだけど、今もあるのだろうか。
たまたま一軒だけみつけた古書店では、語学教材らしき読本が店頭に何冊か出ていた。
ようやくここで昔の面影を感じた気に。

この近辺には、水稲荷とか穴八幡とか、名前だけでも興味を引かれる神社が。
さらなる古書店探しも兼ねて再訪してみたく。

15 Jun 2023

気づけば6月も半ば。

降雨を理由に登るのを避けていたけど、いざというとき体力筋力がもつかどうか…
好天の土日、慎重に行ってみようかなと。

16 Jun 2023

好天の土日となる見込みなので、意を決して宮城県へ。


とはいえ金曜日昼過ぎの仙台はようやく雨上がり。大雨の影響とかで、乗ろうと思っていた東北本線は運行停止。同じ方向なのになぜか動いている仙石線で本塩竃駅へ出て、陸奥国一之宮の塩竈神社に。

丘の上にある神社へは、東北本線の塩釜駅からなら表参道が近いのだけど、
周辺が栄えている本塩釜駅からは裏参道や、最古の参道らしい”七曲坂”が近い。200段以上ある急傾斜の表参道は今回は見送り。幅広とはいえほぼ山道の七曲坂で境内へ。拝殿の奥に右宮、左宮。近くには別宮まである。神社も個性があるものだなと。


なだらかな裏参道を下って行った先には、塩竈神社の末社である御釜神社がある。拝観料を払って「日本三奇」の一つ”四口の神釜”を見せてもらう。どれだけ雨が降ろうがどれだけ日照りが続こうが、水が溢れることも乾くこともないという釜。背丈以上の門扉を開けた先には、差し渡し1メートルくらいの鉄の釜が四つ、地面より20センチくらい出た状態で田の字に並べられて埋まっていた。

釜というから中は空なのかと思っていたら、錆で歪んだ分厚い縁から内側10センチかそこらまで土で満たされている。その上に水が溜まり、落ち葉が黒くなって沈んでいた。まったく予想していなかった眺め。なぜこれらの釜は埋まっているのか・・・誰が何のために?異様な光景にやや混乱しつつ、礼を言って社を後にする。

しばらく歩いてから気づく。このあたりは昼ごろまで雨が降っていた。なのに、あの釜は四つが四つとも、縁のだいぶ下までしか水が溜まっていなかった。「日本三奇」は伊達ではない。(いや、”伊達”のものか。)


塩竈では「志ほかま」という落雁風のお菓子をお土産に。固められた米粉の白地に細かな青のり風が散らされていて、伺ってみると青じそだという。駅近くに商家風店舗を構える丹六園で聞いたところでは、かつてこの地で製塩をしていた時代、塩のなかにホンダワラが入ったままにしていたのを模したのだという。

完全手造りだそうで、そのわりに値段が手頃、味はやわらかい甘み。近ごろでは作るお店も減ってきているそうな。なんともったいない、塩竈に来たらぜひ買うべき。

17 Jun 2023

仙台を起点にする山行初日。梅雨の晴れ間に二口山塊の大東岳を登り出すものの、歩き出して30分で敗退。なにやってるんだか。


渋滞気味の山形方面行き道路を我慢して走り、途中から二口方面に向かう道に入るととたんに車がいなくなる。その後は大東岳表コース入り口まで快適に走り、空いているスペースに車を駐め、明瞭な踏み跡を辿っていく。

コースは立石沢という沢に沿うのだが、これが下方からせり上がって同じ高さになると最初の徒渉。昨日の大雨のせいか、元からこうなのか、わりと水量が多いように見える。

しかしどこを渡ればいいのか。10分くらいうろうろしたが分からない。仕方ないのでやや下流側の狭まったところを靴を脱いで徒渉する。だいたいこういうことをするとロクなことにならないのだが、二度目の徒渉ではやはり登山靴を履いたままでは渡れる気がしない。ここでイヤになって帰ることにする。


登山口には先に駐められていた車があったので先行者は渡っていったのだろうけれど、いまの自分にはできないものはできないのでしかたない。先日、長野の飯縄山でそんな難しくなさそうな沢を渡る際に足を滑らせて派手にコケたトラウマが払拭できてないのだった。かつて霧ヶ峰の観音沢での経験も脳裏をよぎる。沢靴か何かを持ってくればよかった。次回はそうしよう。いつになるかわからないが。

最初に徒渉したところに戻ると、対岸に学生パーティがいままさに渡ろうとしていた。見ていると、あぁそう行けばいいのね…というところを渡っていく。ひとり水の中に足を突っ込んでしまったひともいたが、荷が大きいので仕方ない。このパーティは樋ノ沢小屋に泊まるのだろう。彼らが去った後、ありがたく解決法を流用させてもらう。しかし自力でこれをみつけられなかったというのもまた、現在の力量を自覚させられる事実なのだった。


さてどうしようか。まだ昼前、ここでなにもしないで仙台に戻るのも残念すぎる。秋保大滝を観光するというのも…かつて来訪したことがあるし、そもそもここまで来て、好天なのだから、歩かないと。

さんざん地図を眺めて出た結論が、磐司岩展望所から車道を上って二口峠へ上がるというものだった。これなら舗装道なので沢にぶつかることはない。高度を稼ぐのだから山登りといえば山登りだ。ということで二口林道を行けるところまで行くことにする。


展望台に車を駐め、相変わらず壮観な磐司岩を見上げてから荒れたところのない車道を上がっていく。完全舗装だけど途中からゲートで封鎖されていてエンジン音は聞こえてこない。左右に見上げる山肌は急峻、すぐそこに見下ろす沢底は広々としたナメで、豊富な水が豪快に岩盤を洗っている。涼しそうだが、立てば確実に足を持って行かれることだろう。

登るほどに展望が開け、磐司岩が低く遠くなるにつれ、谷を隔てて向かい合う日陰磐司が見えてくる。これを目にできただけでも歩いた甲斐があるというものだ。緩やかにだが確実に高度を稼ぎ、喧しかった沢音が遙か下になっていく。

車道の最高点であるはずの二口峠は、広いものの展望はない。せっかくなのでその先の糸岳へと続く山道に入ってみる。出だしはヤブっぽかったが踏み跡は明瞭、しかしこれがそれかという登りを二度ほど繰り返してもまだ山頂は先で、コースタイムもオーバー気味だ。おそらく最後の撓みを眼下にしたところで気力と時間が尽き、糸岳も敗退。


一日に続けて二山、山頂に至れなかったのは初めてのこと。しかし達成感は合格点ぎりぎりというところか。車道歩きとはいえ、心地よい風のなか、火山地形の好展望を見渡しつつ高度を稼いでいったので。

大東岳に登る前には、秋保大滝近くの秋保神社に参拝した。勝負の神様とのことだがいつものように山行の無事だけお願いした.。無事こそ勝利と考えれば、願いは叶ったのかも。

18 Jun 2023

仙山線の面白山高原駅から、南面白山に登った。

その先、ガイドマップで1,216m峰(宮城県の分県登山ガイドでは猿鼻山とされている)を越え、小東峠から山寺駅に下った。疲れてたので小東山は割愛した。

南面白山と1,216m峰との鞍部から先、小東山分岐まではヤブが多め、小東峠から遊仙境への分岐(現地では旧キャンプ場への分岐とされている)まではところどころ廃道寸前なのではと思える山腹道で、近ごろ整備された低山歩きに慣れてしまっていた身には厳しいものだった。

しかし大東岳の眺めは終始素晴らしかった。南面白山からの笹原の下りも(笹をロープ代わりに掴みながらの下りだが)、期待通りの展望だった。

面白山高原駅で下りる人はそこそこいたが、みな面白山に向かったようだった。この日、山中では、面白山高原からの南面白山往復登山の単独行者に出会っただけだった。おそらく麓のスキー場跡地に車を駐めたのだろう。この山域も昨日同様に群がってくる小さな虫が鬱陶しい。足を止めるとたかってくる。その都度防虫ネットを被り、コーヒーを飲むのも行動食を食べるのもネットの中でだった。


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