Preface/Monologue2022年 7月


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高尾山から望む相州大山

ここまでのCover Photo:高尾山から望む相州大山

1 Jul 2022

暑いより寒いほうが外出する気になる年頃。
冬眠ならぬ夏眠状態。

2 Jul 2022

映画『ゆるキャン▲』を観た。

アニメとはいえ、遠望する丹沢山系や見下ろす甲府盆地、花火上がる河口湖畔の描写は、暑くて出不精になった身には山に行けたかのような充足感を。

TVアニメでは高校生だった登場人物たちも、この映画では20代半ばくらいの設定。明るく楽しいキャンプの世界を広げていく、というだけではない展開は社会人だから。あおいのエピソードには泣けるモノがあった。「うそやで~」と言いながら、目が例の目ではない。

しかし「温泉にいかない?」という誘い文句だけで友だちを連れ出すところじゃないだろう、あの温泉は。なでしこの行動力恐るべし。


川崎、勝てなくなったなぁ。
得点力も守備力も弱まってきた。

以前の、目の覚めるようなボール回しから突然襲いかかるような攻撃がなくなった。前回も、連覇の翌年は低調だった気が。リョータが元気にやってくれるだけでも嬉しいのだけど。

8 Jul 2022

映画『アルピニスト』を観た。

オンサイトで、全くの単独で、岩壁はもちろん、氷壁でも登っていく、ザイルなしで。そのクライマーの名はマーク・アンドレ・ルクレール。つららを登るにもアックスとアイゼンの前歯だけ。つららが折れたらどうするんだ。しかし動ずることなく飄々と登り上げ、今日もよい日だったとこともなげに。

アイスクライミングではアイスアックスを両手に持っているものの、驚いたことに落とし止めのリーシュがない。ただ持っているだけ。岩場ではそのアックスを首にかける。ただ首に。さらには目の前の岩場に引っかける。落としたらどうするんだ。足下は数百メートル下までなにもないのに。取るときは取るときで、引っかけた手とは違う手で掴む。

どうしてそんなことが平然とできるんだ。映画館で開いた口がふさがらない。


あのアレックス・オノルドが「イカれてる(crazy)」と評したほどの登高スタイル。アレックスのフリーソロは岩場が舞台なのでまるで安全に思えるほど。マークのクライミング能力は桁外れ。しかし成果を誇ることなく、自分を売り込むことなど無関心で、淡々とクライミングに打ち込む。求道者然としたところもなく、とにかく純粋に楽しんでいる。純粋に純粋に娯楽。

アレックスはフリーソロを実行に移す前に、パートナーとザイルを結んで入念にリハーサルしてから臨んだ。マークはオンサイト。無謀、命知らずとか言うのは簡単。しかしどこか整理がつかない。マークの真似はできないけれど、本質的にソロ登山は彼に繋がるところがあるのではと思うから。同じルートをグループ登山した後にソロ登山するなんてあまりしないし。


この驚嘆すべきクライマーが命を落としたのが、ソロではなくパートナーとの山行時で、しかも転落とかではなく雪崩に巻き込まれてというのが、また、どう考えたらよいか・・・


そんなことを考えつつ、映画を見終わった後に江戸三十三カ所観音巡礼で小伝馬町へ。本日は五番札所の大安楽寺のみ。本当は上野まで足を延ばそうと考えていたものの、先に水天宮や小網神社とかもまわったので時間切れ。

水天宮は戌の日ということで女性の参拝客多し。さすが安産の神様。小網神社は日本橋地区に唯一残る木造檜造ということで社殿は美しい。ただ場所柄、ビルの隙間に押し込められたようになっているのが窮屈そうで残念。こちらは強運の神様、水天宮ほどではないけどやはり参拝客途切れず。

17 Jul 2022

映画『ボイリングポイント/沸騰』を観た。

公私に問題を抱えるオーナーシェフの90分。繁盛しているのはよいことだろうけど、横柄なのや勘違い客も来るので店側はたいへんだ・・・。もともと余裕がないところに許容量を超えた問題が起これば、全てが崩れていくのは速い。

90分間カメラ長回しの連続なので、見ている側は息つく暇がない。登場人物全ての性格が描き分けられていて活気が途切れない。(一本調子に感じる瞬間もあるが・・・)

すべきことをやれなくなってきたら、危険のサイン。たとえ多忙が理由であっても。

18 Jul 2022

連休は、映画を1本観ただけで、あとは仕事。
在宅勤務も善し悪しというところ・・・

『ヤマノススメ』の4thシーズンがこの10月から放送されるとか。
その前に、3rdシーズンがあったことを知らなかった。2018年夏放送だった。
そのころいったい何をしていたんだったか・・・

20 Jul 2022

PSGvs川崎。

国立競技場の現時点での最大入場者数達成。さすがはパリ・サンジェルマンの動員力。

メッシ、エンバペ、ネイマールばかりがまず名を上げられるけれど、セルヒオ・ラモスはいるわ、ドンナルンマはいるわ(試合後のインタビューの受け答えを見るに、ドンナルンマいいひと。)・・・現地の人たちは一生の思い出になったのでは。

川崎、2-1で負けたものの、内容は点差以上。でも楽しい。防戦一方でもなかったし、点もとれたし。できれば前半から見たかった・・・(見たのは後半から、地上波で)

なにより嬉しいのはジェジエウの復活!そしてやまむーの得点!(山村、得点しても笑わなかったのは、2-0で負けていたからか?だとしたらなんとも心強い!)

E-1選手権での代表に選ばれたタニ、ミキ、ヤスト、こちらに出たかっただろうなー、と。この3人とジェジエウが組んだ川崎とPSGとの一戦を見てみたかった。

26 Jul 2022

川崎ミューザにラヴェルを聴きに行く。
フェスタサマーミューザで、洗足学園音楽大学のオーケストラで。


曲目は組曲「マ・メール・ロワ」、ラ・ヴァルス、ボレロ、「ダフニスとクロエ」第2組曲。しかもこの公演は全曲ともバレエ付き。オケを壇上後半に退かせ、前半を空けて床に補強シートを敷き、バレリーナたちが踊れるようにしている。

オーケストレーションに優れるラヴェルの管弦楽は、聴くだけでなく見ていても楽しい。とくにパーカッションパート。ラ・ヴァルスやボレロのエンディングでは大太鼓に銅鑼にシンバルが大活躍で笑い出しそうになるほどなのだけど、本日はオケ全体が暗転したなかに退いていてはっきり見えないのが残念。明るいのはバレエの舞台だけ。照明が落ちたミューザの客席についたのは初めての経験。

しかし打楽器の活躍がはっきりとは見られない点を補って余りあるのが前面で演じられるバレエ。ラ・ヴァルスでのワルツの崩壊ともとれるような幕切れもさることながら、モダンなボレロの演出が秀逸。モーリス・ベジャール演出のようなソロの踊り手を前面に出すのではなく、演奏同様に何人もの主役が次々と入れ替わり、群舞では腕や脚や全身の動きに謎めいた仕草が幾たびも繰り出されて見ていて飽きない。


この2演目はあと10回くらいは見てみたい、と、見ている最中から思ったものだった。これこそLive。一期一会。これで800円。なんとお買い得。コロナ流行の影響で酒やコーヒー、サンドイッチやクッキーの飲食物販売がすべて中止され(1F売店でペットボトル飲料のみ販売)、幕間の休憩が味気ないものになっていたのは残念だったけど。


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