Preface/Monologue2022年 8月


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小仏城山の茶屋

ここまでのCover Photo:小仏城山の茶屋

1 Aug 2022

感染拡大と暑さとで遠出の意欲が縮小傾向、不要な脂肪は拡大傾向。
昨年の夏のほうがまだ元気だった気がする。

7 Aug 2022

青春18きっぷで下諏訪へ。諏訪大社下社を参拝し、万治石仏を再訪。

春宮の近くに御柱祭の情報を展示する施設(というか博物館)ができているということで入館料300円を払って入ってみる。
10分弱上映される御柱祭ドキュメンタリーが面白い。ハイライトの木落としを初め、沿道で奉納される踊りや出し物など映像でも見ていて楽しい。
今年2022年は御柱祭だったとのことだが、感染対策のため山挽きは行われず、トレーラで運ばれたらしい。
諏訪の人々の無念はいかばかり。

今回は、未訪だった慈雲寺に参拝。苔の参道が夏日に美しい禅寺。
本堂前の石庭も心落ち着く。諏訪大社は千客万来だけどこちらは静謐。
駅前観光案内所のかたがぜひ行くべきと力説していたのが納得の異世界。

前回訪れたときに麦わら帽子を買った儀象堂近くの洋品店は、残念ながら廃業したらしかった。
営業していたら、また豆絞りの手ぬぐいを買い込もうと思っていたのだけれど。


夜、茅野の宿で川崎vs横浜FMの試合を最終盤だけライブ試聴。
1-1で引き分け終了が濃厚な後半追加時間9分のラストワンプレー、
家長からの絶妙なクロスにジェジエウの渾身のヘッド炸裂。
大怪我で何ヶ月もリハビリに費やしてきたジェジエウ。
体調が万全でなくて足がつってしまいジャンプするのも辛いのもものともせず。

勝ち越しゴールが決まった瞬間、ホテルのフロアじゅうに響く叫び声を上げてしまった・・・
日曜夜で誰もいなかったのが幸い。
今後は騒がないようにします。(極力

8 Aug 2022

泊まった茅野で車を借りて、杖突峠に上がり、守屋山を往復。帰路に諏訪大社上社前宮および本宮に詣でる。

守屋山登山口の杖突峠駐車場で車を降りてみると、晴れだというのに空気がひんやりと冷たい。1,500メートルを下回る標高だというのに、諏訪周辺の山の上は涼しいものなのだろうか。(午後になったらそうでもなくなったので、この日の午前中だけだった模様)

駐車場には車は少なかったのに山頂近くではわりと人影があった。どうやら立石口という登山口のほうが人気があるらしい。このコース、途中にけっこうな急登があるのだけど、幼稚園児を含む子どもたちの一団まで立石コースを往復していた。


山頂は東峰と西峰とに分かれ、最高点の西峰は四方が開けた草原の頂。雲がなければ八ヶ岳も中央アルプスも御岳も眺められるはずが夏雲の中。それでも霧ヶ峰や美ヶ原、高ボッチや鉢伏山など筑摩山地が諏訪湖の上にすべて見渡せるだけで、もう言うことなし。

杖突峠からのコースは途中で分杭平(ぶんくだいら)を経由して山頂を目指す。登りはいいのだけど、往路を戻ろうとすると立石コースとの分岐に「水呑場」としか表示がなくて、つい立石コースに入り込んで急傾斜をかなり下ってしまった。「水呑場」とは分杭平のことらしい。(ここに建つ小屋が水呑場山荘と命名されている。東峰直下の分岐での標識には、ひと言”杖突峠方面”とか入れておいてくれればと思う)。往復3時間くらいの山が4時間半の山になってしまった。


下山後に寄った前宮は敷地内がかなり整備されたらしく、かつての田舎めいた雰囲気はだいぶ減じていた。キレイなのはよいのだけど、公園みたいなのはなぁ。古来からの聖地の雰囲気がなくなっていく気がして。

本宮は布橋がいまだ工事中だったけれど、拝殿は覆いがとれて見渡せるようになっていた。すべてが工事現場調では信濃国一之宮の重厚さが減じるというもの。


次元大介の初代声優、小林清志氏、7月30日に逝去。89歳。「義理堅く頼りになる男」、次元の声を聞いて育った少年も、もういい歳になりました・・・
R.I.P.

11 Aug 2022

"山の日”。天気がよかったので山に行ってもよかったかも。
しかし足は映画館へ。『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』。

副題の日本語訳は映画の内容を誤解させる。恐竜は世界に放たれて人間と競合しているが、支配者になったわけではない。原題の”支配領域(DOMINION)”にしても、恐竜のそれというよりは強欲な人間のそれのほうが物語の底流を成している。

前作、前々作から続投のブライス・ダラス・ハワード、さすがに「元気な若い女性」というイメージはなくなった気が。最初登場したときは失礼ながら「誰コレ」と思ったくらい。しかし今作のテーマの一つである”親”の顔は十分に出せている。クリス・プラットはあまり変わらないけど、面差しに深みが出てきたようにも。(またGoGのピーターを演じるには重々しすぎる?)

”ジュラシック”シリーズの最終作ということで、今作には”ジュラシック・パーク”での登場人物がクリス・プラットらと同等の主人公として活躍する。当然ながらみな歳をとっているけれど、懐かしいことしきり。

登場人物が多いせいで人間ドラマの比重が大きく、恐竜はいろいろ出るもののいわば背景装置的な意味合い。これはインドミナス・レックスやインドラブルのような強烈な悪役がいないためで、Tレックスのライバルとされているらしいギガノトサウルスも物語を動かす役どころではない。

しかし人間ドラマは悪くない。 新たにチームを組んだ面々が襲いかかる恐竜たちを相手にした難局を乗り切るところが楽しい。物語の終盤、全員が一堂に会して手分けしつつ脱出方法を算段するところは当然盛り上がる。やや影の薄い恐竜にしても、Tレックスは今回もやはり王者。そしてラプトルのブルーも、前々作、前作と同じく、思いが籠もったように見える瞳でオーウェンを見つめて去って行く。

ブルー、さよなら。娘とともに元気で暮らせ。人は襲うな。

19 Aug 2022

午前中に都内に出る用事を済ませ、午後は自由に使えたので人形町へ。

人形町になにかあったわけではなく、ここから小伝馬町を経て上野まで歩こうか(暑いけど)と思っていたのが、なぜか北に行くべきを東に行ってしまい、「川を渡れば神田」と思って渡った川が隅田川だったのに気にもせず、バス停だったか行き先表示板だったかに「清澄庭園」とあってようやく壮大な道間違いに気づく体たらく。

先日の守屋山といい、外に出ると迷ってばかりいる。夏の暑さのせいか、もとからの不注意が程度を増してきたのか・・・。

とりあえずここまで来たらと初訪の場所を回ることに。まずは清澄公園。誰でも出入り自由の公園だけど、中央に芝生が広がり奥には見上げる大木も何本も。横切れば足下は土の道。平日の昼下がりだからか静か。ここはいい。休憩かたがた日影のベンチに腰を下ろし、持参の読みさしの本など読み切ってしまう。

続いて隣の清澄庭園。入園料150円が安い安い。中央に大きな池を配して周囲を築山と木々で囲んだ回遊式庭園。隣接する住宅地の大半は上手い具合に目隠しされ、高層ビルが頭を覗かすのを無視すれば都内にこんな規模の異世界がと驚くことしきり。わずかとは言え有料だからか隣の公園以上に人が少なく、ゆったり見て回れる。

足下には贅を尽くした巨石が踏み石として配され、なんだか気が大きくなったかのように。三菱財閥の岩崎三代が整備したからと聞けばなるほどとも。しかし見応えあり、東に歩いてよかったかと。

27 Aug 2022

映画「NOPE」を観る。牧場という開けた場所が舞台なのに、何度も身を乗り出すホラー映画。

”最悪の奇跡”という惹句で映画館に呼び寄せられたが、最悪なのは”奇跡”ではなく、その”奇跡”をもたらしたものだった。恐怖の根源は圧倒的。こんなヤツ、どうやって立ち向かうんだ・・・と、観てる側にまで伝播する絶望感。

中盤から登場の量販店店員がいい味を。チャラいだけのヤツと思っていたのが逃げずに仲間に(金目当てだろうけど)。それでも主役の兄妹の繋がりに感じるものがあったはず。

その繋がりに、最後、泣けた。ホラーで泣けるとは。

28 Aug 2022

山と高原地図 特別版 三浦・房総、および筑波山・加波山 を入手。ケース表紙にそれぞれ『ヤマノススメ』『山と食事と私』の描き下ろしイラストが配されているのが人目を惹く。そのケース、通常版とは異なり、石灰石が原料だという新素材LIMEX(一見化石燃料素材かと思える)でできている。チケットホルダーみたいな造りなので、書店の棚に並べられるとまず目立たないだろう。

筑波山はともかく、三浦・房総の地図といったらだいぶ前に日地出版から登山地図として出されていたきり、吉備人出版の登山詳細図でも出ておらず、昭文社の「山と高原地図 詳細コースガイド」でも取り上げられなかったので、もう出ることはないかと思っていた。三浦半島によく通う身としては地域全体が俯瞰できるようになって嬉しいことしきり。

「筑波山・加波山」のほうは奥久慈の山々や高鈴山、雨巻山も取り上げられている。タイトルは「筑波山・奥久慈」あたりがよかったのではと。三浦・房総を初め、対象山域はみな低山なので、夏の盛りではなくもう少し後に出した方が需要があったのではとも。『ヤマノススメ』『山と食事と私』各々が好きな人たちは迷わず買うことと思うけれど(自分のように)。


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