Preface/Monologue2016年 8月


前月へ 翌月へ 以前のPreface/Monologue(index)に戻る ホームページに戻る 頁末尾へ 


茶臼岳から朝の岩手山、中央奥に早池峰、左奥に姫神山
ここまでのCover Photo:茶臼岳から朝の岩手山、中央奥に早池峰、左奥に姫神山
5 Aug 2016

夏休みをとって、不安定な天気の中を北信旅行。

山の上は日差しさえなければ冷涼。
平日の山は人影も少なく静穏。
背後の入道雲から響く雷鳴ばかりが賑やかな午後。
(はやく下らなければ)

雨の止んでいる午前中に山を歩くようにし、
雲の厚くなる午後には街中に下るような、
よくいえば安全第一の山旅。
6 Aug 2016

山で使ったシュラフを干す。
夏の日差しに、短時間でふかふかに膨れあがる。
このシュラフなら、また寝に行きたいと思ってしまう。
テント内だと、湿度が高くて寝苦しいのだけれど。


リオ五輪開幕。(広島原爆投下の日付が、若干、霞む。)

なぜか同時放送のはずの開幕式は、ほとんど終わった頃から放映。
知らずに見始めたので、あまりにあっさりした開幕セレモニーに見えた。
すぐに選手入場が始まったので。
(ブラジルは国内の批判が高いから、節約したのかな、
それはそれでよいのでは、と思っていた)

いつものように居ながらにして世界一週旅行の気分に浸っていたら、
日本代表の入場後、続く諸国の紹介の都度都度、
日本選手たちの姿が割り込む。
何度も繰り返される。

代表の入場は、一度見れば十分。
うわキレイだなこの国の衣装、と思っていると、
日本代表がひしめいている図に切り替わる。
落ち着かないので見るのをやめた。

せっかくデジタル化したのだから、
日本代表を延々映し続けるチャンネルと、
諸外国代表を均等に映し続けるのと、
選択できるようにすればよいのに。>国営放送

日本代表ユニフォームが見応えがあればマシなのだけど。
少し前の、照る照る坊主のようなのよりはマシとはいえ、
相変わらずの赤ブレザーに白パンツ、しかも男女同じというのは。

きっと頭の固いのが居座っているんでしょう。
入場行進でも旗手の後が役員ばかりだったという、
出場国でも珍しいパターンだったそうでもあるし。
(中国もそうだったそうな)

おなじ紅白でも、ハンガリーのように、
女性の衣装のモダンなデザインとか、参考にすればと。
(赤白チェックはクロアチアの専売特許なので不可)

東京五輪では、ぜひ、着物と羽織袴をお願いしたい。
その際は、藍色とか、日本古来の自然色を使ってもらいたい。
自然と共生してきた(はずの)この国の姿勢を示すことにもなるのではと。
7 Aug 2016

今日はザックを洗った。
底の部分がなかなか乾かないことを知った。


リオ五輪の開会式を、あらためて見てみた。

ロンドンに比べて費用がかかっていないが、見応えは遜色なかった。
歴史として、日系移民を取り上げていたのには驚いた。
中東からの移民があったことは発見だった。


選手入場もあらためて見た。

最後から二番目に登場したのは難民選手団。
表情に浮かぶ喜びは、なによりも貴重と思えた。
おそらく力では難民が生まれる状況を解決できないだろう。
残念ながらわたしたちはあいかわらず自分たちを賢く制御できないらしい。


いつもより小さく灯った聖火は、
それでも平和の火であることに変わりない。
五輪期間中くらいは、世界中が、
せめて停戦するくらいの度量を持てればと。
8 Aug 2016

生まれによる義務を負うかたは、
その心労やいかばかり。

自己実現の苦労は大なるものなりや・・・
9 Aug 2016

本日、凄まじい猛暑。
甲府では40度近くだったという・・・
夕暮れに外に出てみたら、
まとわりつくような生暖かい空気。

しばらくこの調子だとか。
山の日を前に、熱中症対策を心がけないと・・・
11 Aug 2016

「山の日」、デパ地下では「山(盛り)の日」だったりとかも。
2,000円近くする具沢山の太巻きとか。
こういうのを買うお客もいるのだからねぇ・・・

帰省ラッシュは、この山の日がピークだとか。
帰省とは関係なく山にでかけた人は、混雑にまきこまれたのでは?
Uターンラッシュは土曜だとか。山から帰ってくる人は、
混雑にまきこまれるのでは?
・・・という懸念があるので、遠出は控えようかと。

で、朝はゆっくりと。
内村航平の五輪男子体操 個人総合二連覇で目を覚ます。
鉄棒の大技に仰天しているうちにあまりに見事な着地。
表情には「やりきった」感。そのうえで一位獲得。
きっと想像を絶する努力の賜物なのでしょう。心からの称賛を。

午後、久しぶりにクラシック音楽を聴きに行く。楽聖の7番。
第二楽章は生で聴くと悲痛の極み。荒涼たる野を行くが如し。
第四楽章は山野を飛ぶように駆けるが如し。
とはいえ近ごろ足取りが遅くなったので、このテンポでは歩けないなぁ。
これと、5番、9番は、元気が出ます(聴く元気が残っていれば)。
13 Aug 2016

連れとともに鎌倉から横浜へ山道をと出かけてみたら、
鎌倉駅前は予想外の人出。
盆休みに遊びに来た人たちが多かったということかも。

瑞泉寺側から天園ハイキングコースに上がり、
天園経由で横浜市民の森へ。
山の上は静かでした。・・・鎌倉宮からすでに静かでした。

さて歩くぞ、という前に休憩所で口にした、
冷たい甘酒が美味でした。
冬専用に非ず。
14 Aug 2016

昨日と同じく、連れとともに歩きに。
本日は横浜市の獅子ヶ谷市民の森、隣接する横溝屋敷へ。

夏の盛りの市民の森を抜けると谷戸地形のなかに建つ横溝屋敷。
屋敷自体は変わらずよい雰囲気。
開け放した日本家屋の涼しさを満喫。


しかしすぐ近くに3階建ての介護施設ができるらしく、
農村の面影残す敷地からそのビルが丸見え。風情ぶちこわし。
ここでも景観に対する無神経さに幻滅することになろうとは。
(ほかの立地はなかったんでしょうかね)

くわえて、以前は駐車場だったはずの隣接地は、住宅に。
ここが好きで車で来ていたひとたちは、今やどうしているんでしょう?

なにか、地主のかたの相続税対策でしょうかね。
介護施設の増強含め、やむを得ない感もありますが、
そうさせるしかないこの国の行政って、
つくづく貧しいものと思えます。
15 Aug 2016

住宅地の屋根越しに花火。



露出とかシャッタースピードとか、撮影に手間取る。
やっと撮れ出したら花火大会終了。
スターマインとか撮れず。残念。

夜空を彩る爆発は美しい。
ただし戦火は願い下げ。

天皇陛下、「過去に鑑み」、反省の意を表される。
自国の過去は他人事に非ず。
その御姿勢に倣わせていただきたく。
16 Aug 2016

久しぶりに雑誌『山と渓谷』を隅々まで読んで、気づいたこと。
山岳会募集欄が風前の灯火に・・・

そういえば、かつて各種雑誌に、「文通希望」欄というものが。
”ペンパル”なんて言葉はいつから死語でしょう・・・・

手紙自体は、出しても、いただいても、
変わらず味わいがありますが。
20 Aug 2016

南洋上に台風が三つもある土日。
南アルプスに一泊でキャンプに行った職場の同僚は、
無事テントを張れただろうか。


当方、しばらく山はお預け。
土曜日、車を駆って美術館へ。見るのはマンガ。



手塚治虫を筆頭に大御所が名を連ねるとはいえ、
10数人かそこらでマンガを通観できるわけは・・・と思いつつも、
平野耕太の原稿は見てみたいと、でかけてみた。

平野御大のコーナーにたどり着くまでも、
力のこもった作品が並んでいて、なかなか歩みが捗らない。
諸星大二郎は短編一つがまるまる原稿展示されていて、
じっくり読むと15分くらいは楽にかかった。

さて平野耕太。ベタの塗り跡も生々しい原稿は迫力十分。
『HELLSING』、『ドリフターズ』の世界はこうして生まれたのだなと。



 巨砲88mmを抱えて少佐と対峙するセラス・ヴィクトリア@『HELLSING』

いやしかし登場人物の、あらためてのカッコ良さよ。


たいがいの美術展は一時間もあれば見て回れるものの、
この展示は点数が多く、しかも一枚が雑誌1頁だったりもするので、
時間がどんどん過ぎていく。
入館が3時半くらいで、おそらく間に合うだろうと思っていたのに、
すべてを見終わる前に閉館時刻がきてしまった。

8/21で前期が終了し、一部が展示入れ替えされた後期となるので、
再訪して、次こそゆっくり見て回ろうかと。
島本和彦の後期展示も再訪の価値大。
『逆境ナイン』の原稿とか出してくれないかな。


感想も、感想のイラストも、見て楽しい。
 よつば&セラス

ワタシもセラスを描きたいなぁ。
ああ、どことなく、夏休み気分。
(仕事はしてます)
21 Aug 2016

例年以上に荒れ模様な気がする夏の関東。
一週間、晴れていたことがないのでは・・・
(珍しくもない?)

「暑いし雨降るかもしれないし」の山に日帰りするのもなぁ、
という軟弱路線が身について久しく、
漠然と、今年、涼しくなってから行く山ならどこがよかろうか、
とか考えている八月下旬。
28 Aug 2016

台風10号の足音に怯えつつ、連れと山梨へ。
昼前から雨の降り続けた土曜日、久しぶりに塩山の恵林寺に。

長大な庇から降り注ぐ雨垂れに目を見張り、
薄暗い本堂の奥に小さく光る障子戸、
その戸に嵌め込まれたガラス窓から覗く庭の緑に感激する。
観光客も少なく、二人して静かに庭園を眺めながら座敷で時を過ごす。

寺は雨の日こそ居心地がよいとわかった一日。

前月へ 翌月へ 以前のPreface/Monologue(index)に戻る ホームページに戻る 頁先頭へ


Author:i.inoue All Rights Reserved