Preface/Monologue2013年 8月


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夏空の霧ヶ峰高原
ここまでのCover Photo:夏空の霧ヶ峰高原
1 Aug 2013
夏休み近し。されど身体的準備は不十分。
今年も体力的に無理せず安全登山で。
3 Aug 2013
予想通り、今年の富士山は例年以上に混雑しているらしい。

前の人のお尻ばかり見て登ったとか、
八合目あたりの山小屋前では、渋滞のあまり、
30メートル進むのに30分かかったとか。

そういう山登りもあるということなのでしょう。
6 Aug 2013
盆休み目前。中部日本の天気は好さそうで、
この期間に山に行くには(混雑はさておいて)朗報。

夏と言えば、広島、長崎。
広島は、平和宣言では、脱原発と一線を画したいらしい。

「核の平和利用」と言ってきた結果が福島の事故。
核エネルギーを扱っていること自体が、
罪なのではないかねぇ。(未熟な技術で)

過ちは繰り返しませんから、という口上は、
原発事故にも言えるのではないかな。
9 Aug 2013
夜遅く、22時半ごろ帰宅する金曜日。

地元の駅近く、家路を急いでいると、
ボルダリングマットを背負って凧スタイルになったノースリーブの男性が、
自転車で駅めざして走っていく。前カゴには日帰り程度のザック。

地元にクライミングスポットはないので、
明日朝からどこかの現地でボルダリングを始めるのだろう。

しかしどこでだろう・・・
鷹取か、御岳か、城ヶ崎か?
それともこれから小川山か?
10 Aug 2013
夏日、真夏日は知っていたものの、
猛暑日という言葉にしっかりした定義があるのをやっと知った。
しかし40度を超えた場合の名称はないようだ。
(炎暑日とか熱暑日とかになるかな。)

あまり暑いと活動が鈍くなる。
すでにスポーツの秋が待ち遠しい・・・
15 Aug 2013
例年と異なり、本年は盆に長期休暇。
お気楽に、ここ数年通い慣れている諏訪地方へ、
ほぼ観光に。(先月も来たばかりですが)


大勢が休む期間にはそれなりに興味深いものも多く、
宿を取った岡谷市では太鼓祭りなるものが。

街中に響き渡る打撃音にいつまでもおとなしくしていられず、
表に出て音の源に引き寄せられてみれば、予想以上の人の数。
これは、13日、14日と二日行われる祭りの初日、宵祭り。



すでに開催四十四回を数えるもので、
この岡谷によくもこれだけ人がいたものだという観客の数。

しかし太鼓は大迫力。
韓国のサムルノリのようなノリのよいのも好きですが、
日本のは文字通り腹に響きます。



岡谷太鼓よいですね。また聞きたいです。


14日にはたまたま通りかかった中山道の和田宿で、
ちょうど宿場祭りなるものが。

打ち水された通りのそこここに置かれた行灯が宿場情緒を盛り上げます
(描かれている絵は子供の手になるものですが)。



代官風情やら三度笠の渡世人やら十手持ちやら町娘やら、
驚くほどに江戸の雰囲気。いや十手持ちは見るとぎょっとします
(時代劇の見すぎですかね)。



その姿で皆がスマフォを操作したりするのが可笑しくはありますが、
これまた滅多に見られないものを見せてもらいました。




本日は終戦の日。
力任せの解決を図ろうとして失敗したことを思い出す日。

もし本当に日本が裕福なら、
「金持ちケンカせず」でお願いします。
”美しい日本”なるものは、
大人の風格から生まれると思いますゆえ。
17 Aug 2013
暑くて暑くて、特段用がなければ動きたくない・・・
あああ暑さ寒さも彼岸まで、あと一月とちょっと・・・
18 Aug 2013
震災以来、初めてミューザ川崎シンフォニーホールに。
巷で話題の、佐村河内守『交響曲第一番<<HIROSHIMA>>』を聴きに。
(東京交響楽団、指揮:大友直人)

三楽章あって、それぞれ20分、30分、30分という長大なもの。
流麗な曲想が続くというものではなく、全体としてごつごつとしたもので、
打楽器がときおり大活躍するところも含めて、
どことなくニールセンの交響曲を思わせます。
(しかし北欧の作曲家と異なり、
曲調は哀しみ、怒りと感じられるようなものが多い気が)。

最後、テレビでも流れたという感動的なフィナーレ
--それで人気に火がついたらしい--で、
少々退屈気味だったのがカタルシスになりました。
標題が付いているのでその意味に引きずられますが、
何かの描写音楽というわけではなく、
一回聴いただけで善し悪しがわかるというものではなさそうでした。

なお、佐村河内氏本人が来場されていて、
終演後、鳴り止まない拍手に四回も挨拶に出てきていました。
20 Aug 2013
先日に引き続き、
今夜も最寄り駅からの帰宅時にこれから山への若者に出会う。
同じ人かどうかは不明。

今度は徒歩。
大荷物にシュラフマットをくくりつけ、膝上パンツで素足にサンダル。
小川山かな。上高地かな。
21 Aug 2013
秋田書店は何をやっているのかねぇ。
BlackJackが呆れているに違いない。

松江市教育委員会の決定に、文部科学相、
「『はだしのゲン』の閲覧制限は問題ない」。
教育的配慮という名目の検閲。
25 Aug 2013
久しぶりに神奈川県立美術館葉山へ。
開館10周年だそうで、10年分のポスターがロビーに貼られていた。

展示は、先の大戦を挟んだ期間の日本絵画。
苦悩する人もいれば、要領の良いのもいる。
戦中だというのに妙に明るい色彩。
戦後、さらに明るくなっていたり。
自己肯定感がかなり強いとわかる。
これもまたひとの姿。

2013/10/14まで。
下の絵は、
丸木位里・俊『原爆の図(第一部 幽霊)』(部分)

帰宅した日没後に連れと6kmほど走った。
久しぶりの涼しい夜なのに、ペースがまるで上がらない。
5月の連休以来登ってないし、ここしばらく走ってもないし。
鍛錬しないと・・・
27 Aug 2013
日曜の夜にジョギングして鍛錬不足を痛感したので、
急遽、3日連続で走ってみた。

結果、3日走ったくらいでは、ペースは上がらない、
疲労が蓄積してかえって遅くなるということがわかった。

3日連続で山歩きくらいならなんとかなるのだけど、
走るとなると日頃使っていない筋肉を使うので、
回復と慣れに時間がかかるようだ・・・

明日は仕事なので4日連続はなし。
適宜休憩も入れないと。
29 Aug 2013
8月も終わり。

暑くなるのが早かったせいか、
秋雨前線が日本列島にかかるのも早いらしい。
例年なら9月中旬からなのに、8月からその名を聞いている。
それでも土曜日は南関東なら降らずに済むようなので、
どこかに登りに行きたいものだと思う。


さて、例の件。
「反戦を言えば子供向けでも残酷さは許されるのか(許されないはずだ)」、
とか言っているマスメディアがあるらしいが、その手お得意の議論のねじ曲げ。
「戦争はそもそも残酷なものであり、それを伝えないでよいのか」、
というのが本来の論点。

「戦争に伴う残酷さ、その残酷さを体現した者たち」から、
必死に目をそらさせようとする。なぜでしょうかね。
ひとつ言えるのは、子供をダシにしていること。
子供を信用していないということ。
31 Aug 2013
前日までは山にと思っていた土曜日、
その前日の終業が遅かったので結局計画倒れ。
代わりに横浜美術館へ『プーシキン美術館展』のフランス絵画を観に。

出だしのロココ絵画から、気分はルーブル美術館
(プーシキン美術館はロシア在)。
いわゆる趣味の良い絵に囲まれて、貴族になった気にも。

古典派、印象派と続き、セザンヌに対面すると、
あらためてこの画家は天才だと認識。まるで突然変異。

しかしお目当てはアングルの『聖盃の前の聖母』。
ラファエロほどではないにせよ、その端正さは至高のもの。


ここからは別の話。

横浜から地元に戻って、二階の改札口に上がり、乗越精算。
遠くから、列車の音。

いよいよ列車が駅に進入したところで、
何か重たいものが衝突したような、大きな鈍い音が響き渡る。
続けてガラスの割れるような音も。

自動販売機でも倒れたのか?
事務所内の駅員を見ると、みな顔が強ばっている。
モニターを見上げてひとりが叫ぶ。「(列車は)走りすぎていますよ!」。
快速列車だった。この駅には止まらない。
ブレーキをかける暇もなかったらしい。
別のひとりがみどりの窓口に歩み寄り、シェードを下ろした。

いったん出た改札から、改めて駅構内を覗き込む降車客。
ハンカチで口を覆う男性も。
正直、好奇心なるものが沸きはしたが、
見るべきものではないと考えて、駅を後にした。

暑すぎる日差しの土曜の午後に、なぜそんなことをする?
縁もゆかりもないだろうけど、少ないとはいえ近くに人がいるというのに、
なぜすべてを拒絶する?
よほどの理由があったのだろうけど。

鳥肌が波打っているような感触が顔を覆っている。
おそらくかなり血のひいた顔で帰路を辿る。

あの音は大きかった。
おそらくこの文章を読む人が想像するより、はるかに大きい。
それだけ衝撃も大きかったはずだ。

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