(S)ボリューム全開 と 絞ったとき
ボリューム全開 と 絞ったときで音色に違いが出るかどうかを、回路シミュレーションで確認してみましょう。
(S)結果の早わかりまとめ
最初に回路シミュレーション結果から分かる結論をまとめておきます。 詳細を確認したい場合はさらに読み進んでください。
  • ボリュームを絞ると共振周波数付近の中高音域が落ちる。
  • スムーズテーパー回路にハイパスコンデンサを使うと、 ボリュームを絞っても高音域を落とさないようにできる。
(S)シミュレーション条件
等価回路(S)
ストラトキャスターのシングルコイルピックアップを想定した回路定数を設定しています。
等価回路(S)の説明
GT_circuit
シミュレーション条件(S)
トーン回路条件: ポット 500k-Ohm, コンデンサ 0.022uF
ボリュームポット 250k-Ohm
スムーズテーパー 回路無
ケーブルの長さ3m想定、静電容量 300pF
(S)シミュレーション結果(周波数特性)
ボリュームポット全開状態: 縦軸 0 dB 付近の特性 から
ボリュームポット全閉状態: 縦軸 -27 dB 付近の特性 への変化

グラフを見ると、ボリュームを絞ったときには共振周波数のピーク部分が平坦になっています。
よく言われているように、ボリュームを絞ると高音域が落ちることが分かります。
この特性を活かす方法もあります。

  • 「ボリュームを絞る」かつ「トーンも甘め」にして低音を強調する (Jazz ギター風)
  • バッキングではボリュームを絞り高音域を自然に落とし、ソロではボリューム全開で高音域も聴かせる。
  • スムーズテーパー回路にハイパスコンデンサを使って、 ボリュームを絞っても高音域を落とさないようにする。

ここはプレーヤーにより好みが分かれると思います。

S_Vol_250K_Sweep