(H)コンデンサ容量 100pF / 220pF / 470pF / 1000pF
ハムバッカーピックアップ条件で、 スムーズテーパー 回路 に使うコンデンサ容量(100pF / 220pF / 470pF / 1000pF)よる 音の違いを回路シミュレーションで確認してみましょう。
(H)結果の早わかりまとめ
最初に回路シミュレーション結果から分かる結論をまとめておきます。 詳細を確認したい場合はさらに読み進んでください。
  • ハイパスコンデンサ により、ボリュームポット絞った状態でも高音域が落ちない自然な特性が得られる。
  • ハイパスコンデンサ容量が増えるほど、高音域のピークが大きくなり 共振周波数も低い方へ移動する。
  • スムーズテーパー 回路(ハイパスコンデンサ付き)では、 トーンポットを回した場合でも自然なトーン変化特性が得られる。
  • ハムバッカーの場合、ハイパスコンデンサ容量がシングルコイルピックアップの場合 に比べて約半分の値が良さそう。
(H)シミュレーション条件
等価回路(H)
レスポールのハムバッカーピックアップを想定した回路定数を設定しています。
等価回路(H)の説明
GT_circuit_HB
シミュレーション条件(H)
トーン回路条件: ポット 500k-Ohm, コンデンサ 0.022uF
ボリュームポット 500k-Ohm
ケーブルの長さ3m想定、静電容量 300pF
スムーズテーパー 回路抵抗 470k-Ohm
スムーズテーパー 回路ハイパスコンデンサ容量 4種類 100pF / 220pF / 470pF / 1000pF
(H)シミュレーション結果(周波数特性)
ボリュームポット全開状態: 縦軸 0 dB 付近の特性
ボリュームポット絞った状態: 縦軸 -6 dB 付近の特性

周波数特性グラフを見てみましょう。
スムーズテーパー 回路に使うハイパスコンデンサ容量が増えるほど、 高音域のピークが大きくなります。
シミュレーション結果をみると、この回路条件では 470k-Ohm と 220pF の組み合わせが一番 自然な特性に見えます。

ハムバッカーピックアップの場合、 ハイパスコンデンサ容量がシングルコイルピックアップの場合に比べて 約半分になると考えて良いでしょう。
なおボリュームポット全開状態では、スムーズテーパー 回路は影響しません。
H_Vol_500K_STP
(H)スムーズテーパー 回路: トーンポットを回した場合(周波数特性)
ボリュームポット全開状態: 縦軸 0 dB 付近の特性
ボリュームポット絞った状態: 縦軸 -6 dB 付近の特性
スムーズテーパー 回路 470k-Ohm, ハイパスコンデンサ 220pF

トーンポットを回した場合の周波数特性も見ておきましょう。
スムーズテーパー回路 の ハイパスコンデンサ により、ボリュームポット絞った状態でも 自然なトーン変化特性が得られます。
H_Vol_500K_STP_Sweep