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たかはしたけおのハイジ紀行



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マイエンフェルト


 

 チューリッヒ空港から東へ、電車を乗り継いで2時間弱でもうマイエンフェルトに到着します。
 初めてだったせいもありますが、空港からあっという間でした。


マイエンフェルト駅


 マイエンフェルトはスイスの最も東に位置するグラウビュンデン州の西のはずれ、つまりスイスの中心部との交通の要所にあります。
 それで小さな町には似合わない大きなお城があります。

 すぐ近くに流れるライン川をはさんで、となりのラガーツの属する州とは以前は対立抗争を繰り広げていました。といってもハイジの時代よりずっと前のことですけど。

 前回お話したプフェッファースの切り立った崖の上には古城があって、今もライン川の向こうからマイエンフェルトの町をいかつい姿で見下ろしています。


プフェファースの古城

 マイエンフェルトは古くて静かな町です。
 駅前から10分も歩くともう町外れで、ぶどう畑や牧場が広がっています。





 マイエンフェルトがハイジで本格的な町おこしをしたのは、ほんの数年前のことのようです。
 駅前には一応それらしき看板があり、そこから徒歩40分(バス10分)くらいのところにハイジ村があります。



駅から町の中心部へ


 しかし、後はこれといって町の中にはハイジ関連のものは見当たりません。町の中心部の庁舎の広場(というほど広くもない)にハイジショップがあるくらいです。


庁舎広場の泉(ハイジが飲んだ?) と   ハイジショップ 

 庁舎広場にはスーパーがあります。
 私はそこでたびたびパンやチーズ、お菓子や清涼飲料水、くだものなどを買って地元の味をずいぶん楽しみました。
 これは滞在費を浮かせる意味もあったのですが、これが良かった!




 チーズ、パン、ハムなどは、どれも日本では味わえないおいしさでした。
 また、そのパンとチーズを持って出かけ、山の上で食べたことは、この旅行の中で最も心おどるハイジ体験でした。

 お目当てのハイジ村は期待して行くとちょっとがっかりです。
 ここのお店は下のハイジショップと同じですし、ハイジの冬の家もきわめて素朴です。
 日本人が期待するようなテーマパーク性はここにはありません。





真っ白なコヤギがいました


博物館になっている「有名」なハイジの冬の家(実は・・!)


 ときおり日本の団体バスツアーがやって来ては、30分ほどであわただしく帰っていきますが、ここだけを見て終わりというのではとても残念です。

 おじいさんの山小屋のモデルとなったハイジヒュッテはここから標高差600mのところにあります。
 行く価値は十分にありますが、最低限ウォーキングシューズのような靴で、しかも時間をたっぷりとってでないとお勧めできません。

 もし半日くらいの短い滞在なら、私のお勧めは、まず庁舎前のスーパーでパンとチーズなどを買い、徒歩でハイジ村へ行き、そこでハイジのお昼ごはんを食べ、お土産を買ったついでに周辺の地図も買って、帰りはそこから下って牧場やぶどう畑、町を見ながら歩くことです。



 次回はデルフリ村(イエニンス)を紹介します。





 補足(tshp)

 たかはしさんから原稿をいただいて、ずいぶんたってしまいましたが第二段です。
 おまたせしてもうしわけないです。

 昨年のチョナンさんの旅といい、旅行記を読ませていただくのは実に楽しいです。さまざまな思い入れや発見があるのですね。
 そして最新のたかはしさんの旅は、「ハイジに会いたい!」をガイドにした初めてのハイジファンの旅なのです。この本の写真でおわかりのように、チョナンさんの成果が活かされているのです。v(^ ^)

 そして次回は、真ハイジ村「イエニンス」とのこと。お楽しみに! 

2006/10/21