Analog Discs

  世の中がCD全盛時代となりさらにはDVD時代になりつつある・・・と思いきや、オンライン配信がCD販売を脅かすというご時世になって参りました。(書いている私も驚いてますが・・・)

 20世紀末から21世紀にかけてマエストロ・ジーンの演奏は再評価され結構CD化される演奏もありますが、なんといっても遺した録音は厖大な量であり、まだまだ Analog Disc( Standard Play, Extended Play(45rpm), Long Play(Monoural,Stereo) ) でしか聴けない演奏は数多く存在します。各社のCD化概況 から漏れている音源が不運にも自分の聞きたい演奏の場合、中古レコードを探し出すしかありません。レコード(アナログ ディスク)で聴く主な対象としては、

(1) 1936-1942 (米RCA Victor) - SP, EP & LP(Transfered from SP master)

(2) 1943-1968 (米Columbia)
  1) 1943-1958 Monoural期
     ・SP
     ・EP & LP (Transfered from 40inch Broadcast Transcription Master)
     ・EP & LP (Magnetic Tape Recording)

  2) 1959-1968 Stereo期(Stereo LP ,Monoural LP)

(3) 1969-1980 (米RCA) - Stereo LP(Analog,Digital Recording)

(4) 1980-1983 米Angel(EMI), 米Delos , 米Telarc, 米CBS Masterworks (Analog,Digital Recording)

(番外編)1966-1969(米RCA Victor)Anshel Brusilow/Chamber Symphony of Philadelphia
 philadelphia orchestra の concert master だった Anshel Brusilowが1966年に同楽団を退団して組織した室内管弦楽団。RCAより6枚のLPが発売されています。何れも高水準の演奏ですが、残念ながら未CD化。IchikawaさんのFantastic Philadelphians -First Chairs-Anshel Brusilow に詳細な記述がありますのでそちらをごらん下さい。
        
というところになるでしょうが、(1)は録音年代が古すぎるし、LPと言ってもSPからのTransferになるので、余程のファンでなければ手を出さない方が良いでしょう。(私もSPはほとんど持っていません・・・)ということで、実際は(2)と(3)が主な対象となるでしょう。

  LPレコードは1948年に米Columbia より発表されフォーマット戦争の紆余曲折を経てEPと共存する形で急速に普及し、磁気テープ録音も翌年1949年に大手レコード会社(DECCA,Capitol,Columbia,RCA Victor)に採用され始めて急速に普及しているので、Ormandy関係のディスクは、SP,EP,LP の3つのフォーマットのアナログディスクがあります。

  1982年よりCDが発売されており、RCAを離れてからの録音はLPとCDの両方のフォーマットで殆ど発売されていますから、一部をのぞいてLPを探す必要はあまり無いでしょう。でも、TELARCの再初期盤やDELOS の LP はダブルジャケットで 録音スタッフとの写真もついていますから、LPが好きな人は中古屋で見かけたら購入しても損はないでしょう。

  いずれにせよ、1985年のRCA最後の新譜より2008年時点で既に23年以上経過しており、今後ますます LP の入手が困難になると思われます。今が最後のチャンスかもしれません。興味がありましたら気長にトライしてみては如何?


End of Page.
2008.6.27