離陸までのちょっと長いプロローグ


  8月5日11時、成田空港でNH204便パリ行きの搭乗を待っていた。目の前にはANA国際線用のポケモン・ジェットが停まっている。
私は2年続けて、妻は新婚旅行以来14年ぶり、そして娘は初めてのヨーロッパ行きである。
この夏休みはバリ島でリゾートの予定だったのが、よもや一字違いのパリに行くことになるとは想定外のことであった。


  6月下旬、夏休みの日程も目処が立ったのでバリ島手配をはじめたところ、福岡発のガルーダは出発日が合わないうえ前後でキャンセル待ち状態、またシンガポールやバンコクまでは安く手配できるのだが、そこからデンパサール便がノーマル運賃で高く、キャンセル待ち状態であった。
  もちろん関空や成田から直行便があり、席も確保できることぐらいわかっていたが、大分に住んでいると、出発空港に行くまでの交通費などもバカにならない金額となってくる。
さてどうするか、妻と対応を協議。

  その中で、欧州便のチケットがデンパサール便とさほど変わらない値段でチケットが手配できることがわかった。
ANAの「正規割引航空券」(商品名称:G・E・T)場合、欧州便は福岡→成田→欧州がパッケージ運賃となるため、関空発なり成田発なり格安航空券を手配して、別に福岡→成田を手配するのと同額もしくは安くなるのである。
娘は、子ども割引があるため格安航空券より安くなる金額である。
この春、成田第2滑走路ができたため、ダイレクトに成田にはいれるので、羽田を経由しなくても良く、その分時間と経費が節減できるのも便利になった。

  それと、私がANAのアップグレード会員のため、空港でビジネスクラス・カウンターでのチェックイン、ラウンジの利用、そしてバウチャーや貯まったマイルを利用しての座席のアップグレードなどが優先されるなどメリットを最大限に利用できる。

もう一つ。
2歳で初めて海外につれだした娘も、もう小学校6年、来年は中学生になる。
この先は、クラブ、友人、塾などが優先されていく生活になっていくのは当然であるし、まぁ、それと親と一緒というのも気になる年齢になってきていることでもあるから、3,4日の短期間はあっても、1週間とか10日という旅行は難しくなるだろう。

 今回でも塾の夏期講習をサボらせて連れて行こうというのだから・・・(^^;;
おそらく今回が「夏休みの長期間の子連れ旅」が最後になるということである。
だから、アジアではなくヨーロッパも良いな、という話にもなった。

  最後に、London, PYMS HOTELのIkukoさんから、春に「8月一杯でPYMS HOTELを閉める」という内容の手紙をもらい、6月には「HOTEL売却の目処がたったが、私は8月で引退する。最後だからぜひファミリーで来ないか」という電話をもらっていた。
また英国在住のSatoshiさんから、6月に京都でお会いした時に「この夏はどうされますか、ご家族でいらっしゃいませんか」と、お誘いもいただいていた。

  妻と話していて、一番ネックになったのが「お金」。物価の高いヨーロッパだと、アジアと違い滞在費も相当な金額となり、当初の予算を完全にオーバーである。
半日「あーだ、こーだ」と話して、最後に2人とも、
「まっ、いっか !!」
と、いつもの楽天的なセリフで、英国行きを決めてしまった・・・予算はどうするんだ・・・予算は(^^;;

 「それでは」と、ANAに予約の電話を入れると、出発希望日前後のロンドン便は「早割り」G・E・T分はキャンセル待ち状態、パリ便は空いているという情報。帰国の方はロンドン発はOK。
予定変更、行きはパリ便、帰りはロンドン発便で予約をいれ、出発便もしくは帰国便は貯めたマイルでビジネスクラスへのアップグレードのキャンセル待ちにしてもらった。(←こういう複数のパターンを一度に手配というのは、まだインターネットでは難しいですね。)

 余談だが、ANAの対応の良さにはいつも感心する。何通りも出す私のリクエストに的確に対応してくれ、一番安いパターンを導き出してくれる。会社の教育が徹底していることが感じられる・・・いつもお世話になっております(^^)
ホテル予約、現地ツアー、パリーロンドン間の移動などは、すべてインターネットを使って手配完了。
 「長いプロローグ」も終わり、やっと離陸である。

12時間のフライトでシャルル・ド・ゴール空港に到着。
8年ぶりのパリ。

涼しい・・・あの8年前の暑さは何だったんだ。(→ヨーロッパは最高気温更新中 参照) 。

オペラ座近くのプチホテル(Hotel Des Mathurins)にチェックイン。

想像以上に素敵なホテルである。
このホテルもインターネットで料金比較して決めたものである。
なんと同じホテル4泊で25,000円もの料金格差があり、一番安いOctopusTravelで決済した。
おおよそ3人一室1泊18,000円ぐらいである。

そして部屋はというと、最上階のスィートルームだった。

また大通りから一筋はずれているので、静かな環境にある。
もともとフランスは、行きたいので決めたのではなく、フライトの関係で決めたという本末転倒であったために、かえって出発前に「ちゃんと調べる」という珍しいことをしていた。

娘は、「三銃士」「鉄仮面」「紅はこべ」や「シャーロック・ホームズ」が好きなので、「ここへ行きたい」などと言っていた。
英国に関しては、いつものように特段何かを調べるというような事もなくPYMS HOTELやSatoshiさんに連絡をとるぐらいで適当なのだが・・・

ホテルにチェックインしたのは18:00といっても日本は25:00・・・娘は7時間の時差は初めての経験なのでちょっと辛そうである。

でもここで寝てしまうと、明日以降逆に辛くなってしまうので、街の雰囲気と距離感を掴むためにコンコルド広場まで歩いてみた。

娘は初めてのヨーロッパなので、アジアと勝手が違うのか建物をキョロキョロしながら歩いている。

15分ほどで、観光客で一杯のコンコルド広場に到着。
曇っていた空から日が射してオベリスクを浮き上がらせた。

夕食は、カフェで軽く「オニオンスープ」




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