デトニの部屋特別分室

憧れの欧州鉄路・2

【終着駅】の街から

D:電気機関車編


電気機関車編の解説については、いくつかの海外サイトを参考にさせて頂きました。「非商用目的」&「日本語サイト」&「語学未熟」(汗!;;;)ということで無届で・・・ご容赦願います<m(__),,m>


E444形

撮影当時は、最新最高性能であった本線用高速機です。6軸が主力であった中で異彩を放つB−Bの4軸の軽快な(自重は83t)スタイルで、欧州北部の機関車に匹敵する機関車でした。それでも「1967〜1976年製造」とあるので、撮影時点での新造はされていなかったことになります。出力は4020KWで最高速度は200Km/hに達します。当時でも部分的に開通していた「高速新線」では、200キロで営業運転を行っていたとの記事が、当時の日本の雑誌にありました。しかしETR300や400同様に、余り長続きしなかったらしい。

上の106号機と若干異なるサイドビューの117号機です。これも、立派な『湘南フェイス』でしょうか?サイドには「亀」のイラストが描かれている。隣には「鮫」が見える。全ての機関車ではないが、いかにもイタリアらしい。

このE444形は1989年から1997年にかけて、車体新造?を伴う大改造が行われたらしい。現在は「E444R」となり最近の機関車に多く見られるスラント形の外観になった。しかし、性能面では変わりない?らしい。比較的、晩年まで原形を保つことが多いヨーロッパでは珍しいことではないでしょうか。

こちらは、トップナンバー001号機です!ご覧の通り、前面デザインがかなり量産型とは異なっています。隣の木造貨車らしきハコも・・・今となっては大変、気になりますネ!この位置で無理して撮ったのは。、明らかに「トップナンバー」を意識してのことでしょう。こうして見ると、「4枚窓」に見える前面と、物々しいプロテクター、それに入替作業員用の手すりなどが目立ちます。量産型で撤去されているのは・・・日本と逆のような気がします。直流(イタリアでは3000V)区間でも、進行方向後位のパンタを上げるのが西欧では一般的です。この列車が、到着したところなのか・・・回送でやってきて、編成から切り離されたところなのか・・・不明です。

これが「亀マーク」のアップです!


E656形

2車体連接B−B−Bの軸配置を持つ。製造年は1975〜1987年とあるので、この時点でまだ新製が続けられていたことになります。出力は4400KW、最高速度は150Km/h。西欧の新鋭機としては、平凡な性能です。この写真も短編成の、比較的近距離列車ではないでしょうか?側面の丸窓と前面のスラントノーズが面白いコントラストを醸しだしています。


E646形

客車編で登場した低床客車を引く、同じく連接車体B−B−B6動軸の646形です。1961〜67年製造で、3780KW。最高速度は140Km/hなので、近郊列車牽引というのもうなずけます。こうして見ると、広々としたホームであることを実感します。最後部には、回送列車としてこの駅まで引いてきた機関車が見えます。「行き止まり式」の多いヨーロッパのターミナルでは、「機回し」などという面倒くさい方法は殆ど見られません。

上のE646 134号機のアップです。中間台車が完全な連接構造になっていることが良く判ります。大きい砂箱が目立ちます。


E645形

上の646形と形式番号も1番違いです。濃緑色1色なので、大分旧型の印象が強いですが・・・側面を除いて646形と似ています。仕様については、リンク先のRREさんよりご教示いただきましたので、下に記します。



 製造初年:1965年    軸配置:Bo-Bo-Bo
 架線電圧:DC3000V   定格出力:連続−3780kW 1時間−4320kW
 牽引力:最大−29.2ton 連続−16.8ton(72km/h)最高速度:120km/h  
 車重:110ton      車長:18.29m


E626形

こちらが、極めつけの「戦車機関車」です。何故、1枚しか撮っていなかったのか・・・悔やまれます(T_T)。すぐに、引き上げて行ってしまったのか・・・イヂワルなオヤヂさんに「撮影禁止!」(戦前の、廃止になっていない法律があるとのこと・・・)とか言われたのか(何度か言われた経験はあります)・・・覚えていません。

製造初年は、1927年。出力は1890KW、最高速度は95Km/hです。1990年頃まで、入替並びに貨物列車用として活躍を続けたようです。

銃眼のような前面窓、重厚感溢れるスタイルは、ヨーロッパのファンにも人気があったようです。いかつい外観とは対照的に、台枠端に控えめに付けられたシールドビーム?2灯が異様です。まさか「原形」とは思えませんね!国鉄線上からは全機引退していますが・・・「L ・F・ I」という、「イタリアの大井川」と思しき鉄道に動態保存されているようです。

後継機のE636形の素晴らしい前面イラストが、リンク先pivotさんのサイト「車輌カード・海外編」にあります!

こちらからどうぞ!(^^)


これが噂の「ローマ・リド鉄道」の古典列車!

お待たせしました!「客車編」でお見せした列車を牽引する何とも個性的な凸形ELです!大きさは、我が「西武E41形とE61形の中間」・・・といった感じです。この列車は、推進運転で通り過ぎてゆくところを撮ったものです。やはり、パンタは後位が上がっています。左の線路が地下鉄「B線」で、奥が新市街の「EUR」(エウル)方面です。ご覧のように、両線の線路は接続しています。ダブルスリップスイッチを強引に入れた配線が、いかにもヨーロッパらしいところです。

古典機ながら、正面は1枚窓!イヤ5枚窓??何とも個性的なデザインです。側面は、すっきりしています。台車枠は、フランジが付いた独特の形状です。屋根上のカマボコ状のモノはなんでしょうか?

ローマ市内交通のHPによれば、残念ながらこの線区は現在は地下鉄の旧型車輌で運行されているようです。

↑上の2枚は、EUR Maglianaにて

1980年3月10日〜11日撮影

アサヒペンタックスSPF SMCタクマー35、55、85、120ミリ  プラスX(Microdol-X 1:3 21℃ 11min.)

このページの解説を作成した翌日に偶然、この旅行の白黒写真をキャビネに伸ばした簡単なアルバムが出てきました。その中に、この鉄道の結構詳しい解説がありました。そこには、現在の自分の頭の片隅にも残っていない記述がありました。何処で調べたのか・・・全然、記憶にありません。内容は、充分に納得がいきますので以下に記します。

この路線は、ローマ近郊に路線を持つ【ローマ電気鉄道】「S・T・E・F・E・R」(最後の3文字は・・・鉄道・電気・レールですね!)という、全株式をローマ市が保有している会社が運行している ローマ(ピラミッド駅)〜オスチア〜リド線といいます。

EL(上の写真は07号、下は04号)は、1934年製。電化方式は、2400Vとのことです。国鉄の標準方式3000Vに対し、何とも中途半端です。「お国柄」からして・・・給電設備の貧弱さからくる電圧降下を見込んでの数値だとしたら・・・妙に、納得してしまいますね。因みに、地下鉄も同じでしょうね?


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