次へ
次へ
詰将棋おもちゃ箱パズル詰将棋
パズル展示室 No.4 山田淳さん
パズル詰将棋
パズル詰将棋

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:

2枚馬のパズル。50手台


2枚馬で斜めに移動する玉を追い詰める作品は、これまでにもいろいろな作家が手掛けていて、本作の作者山田淳さんもくるくる展示室No.107で発表しています。 本作がこれまでの作品と違うのは、まず、2枚の馬が別の筋にいるところ。 96馬はと金の利きがあるので自由に動けますが、12馬はこのままでは動けません。 そこで、96馬を何とかして12馬の筋に持ってくることが、第一段階の目的となります。

初手41馬に33玉と逃げてくれれば、23馬左ですぐに目的を達成。 43玉に52銀と楔を打ち込めば、あとは手数はかかっても簡単です。 くるくるNo.77が似た形ですね。 もちろん、そんなに簡単に終わるはずはなく、41馬には43玉と逃げます。 続く52馬にも54玉と、なかなか馬筋を重ねさせてはくれません。

  41馬、43玉、52馬、54玉、63馬、65玉、74馬、76玉、85馬、87玉、

96馬まで来ると、98玉では89銀、99玉、88銀以下。 やむを得ず76玉と戻ります。

  96馬、76玉、

85馬では千日手、77歩とたたくのは66から57に逃げられて失敗。 もったいないけどここは銀を打つしかありません。

  67銀、65玉、

ここから馬で折返し。

  74馬、54玉、63馬、43玉、52馬、54玉、

52馬に32玉は22馬の一発なので、54玉とUターン。

  55歩、同玉、56馬、44玉、34馬引、54玉、

56馬に54玉は、55歩、44玉、34馬引まで。 そこで44玉ですが、34馬引で、ついに2枚の馬筋を重ねるのに成功しました。
この形になれば、45馬行、65玉、66銀、同玉、56馬以下左隅に追って詰むかと思ったら、なんと1歩不足!
そう簡単には楽をさせてくれませんね。

  45馬行、65玉、66銀、同玉、67馬、55玉、

左に追うのがダメなので、右に追ってみます。 67馬に65玉は、66歩、55玉、45馬引まで(54玉、45馬行まで)。

  45馬引、65玉、56馬引、54玉、55歩、44玉、45馬、43玉、34馬、32玉、

ここが考えどころ。 素直に23馬は21玉でどうしようもありません。

  22と、同玉、13歩成、21玉、12と、同歩、同馬、32玉、

22とから13歩成が妙手で、見事に折返しに成功。 もう少しです。

  33歩、同玉、23馬引、44玉、45馬行、43玉、34馬行 まで57手

最後はしっかり2枚馬の連携で詰上り。 2枚馬のパズル、大団円です。

作者 「2枚馬のパズルです。 くる展107(拙作)と若干似ていますが初形で片方の馬が歩の階段の内側にいることと銀が持駒となっていることで手順が複雑になっています。 攻方25歩と47歩は二歩禁による余詰防止」

角と歩だけのシンプルな構図から、前作よりずっと複雑な手順。 2枚馬パズル作品の決定版といえるかもしれません。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

やまかんさん:
巧妙にできてるので、途中から整理しながら進めないと分かりにくい。解けた後は疲れたというのが本音。
凡骨生さん:
銀を打ってからが勝負だった。
池田俊哉さん:
二枚馬と持駒を駆使して、玉を上にだんだん追い込んでいく。最長である自信はないが
きたさん:
よくある手順かと思ったが、銀の使い方がキーでかなりややこしい。手数はあまり自信なし。
ほいさん:
盤面目いっぱい使った馬の階段系ですね。
変化に馬鋸で出てきたりして変則的によく出来てます。
どうやって作るんやろか。
隅の老人Bさん:
黄葉見物で渓谷を歩く、上り下りの遊歩道。
爺です、約1時間で音を上げました。
S.Kimuraさん:
最初の方は玉が歩の頭しか動かないと予想して何とか最後(?)までたどり着きました.
占魚亭さん:
2枚の馬をどう連携させるかが鍵。

パズル展示室No.4 解答:8名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  きたさん  隅の老人Bさん  占魚亭さん
  ほいさん  凡骨生さん  やまかんさん

当選者は、展示室で発表しています。