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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.405 やよいさん

くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
銀ノコ? 30手台

くるくる展示室No.405 やよい

二筋ごとの規則的な配置。 1サイクルで2筋移動する横送り趣向と推測されます。 97飛と飛車を据えて、87銀〜78銀〜67銀〜58銀といく銀ノコ手順が見えるところです。

  97飛、86玉、

大筋はそのような銀ノコなのですが、受方は最長手数になるように手数稼ぎするので、少し軌跡が複雑になります。 87銀には、飛を取ったら98金までですから77玉の一手。 続く78銀には、86玉・76玉・66玉の3通りの逃げ方があります。 66玉なら67銀とすぐに銀ノコできますから、86玉→76玉→66玉と寄り道するのが、一番手数が長くなりそうです。

  87銀、77玉、78銀、86玉、87飛、76玉、88桂、66玉、

この8手で2筋右にずれたので、続けて銀ノコを楽しみましょう。

  67銀、57玉、58銀引、66玉、67飛、56玉、68桂、46玉、
  47銀、37玉、38銀引、46玉、47飛、36玉、48桂、26玉、
  27銀、17玉、18銀引、26玉、27飛、16玉、28桂 まで33手

すぐに作意順に入った方は、74角と64金ってなんのためにあるの? と思われたかもしれません。
これは変化のための配置。 例えば21手目38銀引のとき26玉と逃げたとき、

38銀引、26玉、27銀、17玉、18銀引、26玉、27飛、36玉、
48桂、46玉、58桂、同香成、65金 まで33手駒余り

最後54金とすれば駒が余らず作意と同手数なので、この解答もありました。
同手数駒余り順があるので、この順は変化別詰(変別)にあたります。
おもちゃ箱では変別は原則正解扱いで、本作でも正解としましたが、
詰パラでは変別は原則不正解(場合により正解)なので、ご注意ください。

作者 「成桂を拾いながら飛銀で横に送る8手サイクルで、くる展160の横バージョンというところです。 捨て駒がないので重い印象かも知れません。」

くる展160もやよいさんの作品ですが、こちらは斜め送りであり、手順構成も違うので、まったく印象は異なりますね。 本作はどちらかというと解説の通り銀ノコを発展させたイメージです。 サイクルごとに受方の成桂が詰方の桂に変わっていき、駒数はふえないので、そんなに重い印象はないような気がします。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

本間瑞生さん:
細かく玉が逃げることで手数が伸びる
山下誠さん:
玉が後戻りして飛寄と桂打を誘う、ゆったりとしたリズムが心地よい。
蛇塚の坂本さん:
銀が飛と桂の補助のもと端から端への移動面白い。
S.Kimuraさん:
25の飛車の意味を考えたとき,64の金と73の角が働く変化が色々あることに気付かされました.
波多野賢太郎さん:
成桂を取った後の玉の逃げ方に迷いました。 終わってみれば、成桂が桂に変わってぴったり詰んで、よくできていると思いました。
嵐田保夫さん:
指す手は決まっているが、最長応手手順を確認するのに一苦労。
小山邦明さん:
桂馬の入ったくるくる手順は面白かったです。
津久井康雄さん:
初形と詰上がり図の対比が面白いですね。
おかもとさん:
銀ノコというより成桂ハガシという感じ。 87飛は持駒のほうがいいかも?
占魚亭さん:
飛・銀・桂の見事なコンビネーション。
たくぼんさん:
初形と終形の対比が実に美しい。

途中2手飛ばしていました。 ほぼ解けているので、正解扱い。

ぬさん:
3、4段目の角と金の意味は何でしょう?

変化のための配置でした。

浜野乙三さん:
成桂が生に戻り向きが変わった
池田俊哉さん:
飛-銀-桂で追っていく片道移動趣向。 いったん玉移動がよれるのがポイント
すんなり作意に入ったんで73角64金の意味が最初わからなかった

くるくる展示室No.405 解答:14名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん
  小山邦明さん  占魚亭さん  たくぼんさん  津久井康雄さん
  ぬさん  波多野賢太郎さん  浜野乙三さん  蛇塚の坂本さん
  本間瑞生さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。