題名の「三百六十五歩のマーチ」は、今から50年ぐらい前に発売された水前寺清子さんの歌。
しあわせは 歩いてこない
だから歩いて ゆくんだね
一日一歩 三日で三歩
三歩進んで 二歩さがる ・・・
という感じの、元気の出る人生の応援歌です。
作者「さすがに365手にはなりそうにない手順ですが(笑)。」
本作は65手詰で、手数からこの題名を付けたようですが、それだけではなく、なんと、この歌詞のような趣向手順が現れます。
と金がたくさんあって目がチカチカしますが、手が狭いので趣向手順に入るのは難しくないでしょう。
28飛、17玉、16と、同玉、26と、同と、同飛、17玉、
27飛、18玉、28飛、17玉、18歩、同と、
27飛に16玉は15と、同玉、17飛、16合、14とまで。
上に3回、下に2回動いて、18玉が17に1歩進みます。 18歩で退路を断って次のサイクルへ。
27飛、16玉、15と、同玉、25と、同と、同飛、16玉、
26飛、17玉、27飛、16玉、17歩、同と、
26飛、15玉、14と、同玉、24と、同と、同飛、15玉、
25飛、16玉、26飛、15玉、16歩、同と、
25飛、14玉、13と、同玉、23と、同銀、同飛成、同角、
最後のサイクルでは銀を取って収束に向かいます。
24銀、14玉、23銀不成、13玉、22角、同銀、同銀不成、14玉、
25銀、23玉、24銀、22玉、23銀成、11玉、22成銀 まで65手
25銀に15玉は、24銀、14玉、13銀引成まで63手。
この順の解答もありましたが、ほとんど解けているので甘く見て正解扱いとしました。
飛歩送りにと金はがしを組み合わせたおもしろい趣向詰でした。
今年も1日1歩、1年間がんばりましょう。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 蛇塚の坂本さん:
- 初形では左端の駒が、意味有るのか解りませんでしたが、収束でやっと意味が判りました。
本当に巧く配置されていると思いました?
- 長谷繁蔵さん:
- 面白かった。 収束も良し
- 山下誠さん:
- 1九のと金をバックさせるために、進んだ飛車が一旦退く。
365歩のマーチとは言い得て妙。
- S.Kimuraさん:
- 題名は,玉が三歩進んで二歩下がっていた
・・ということでしょうか.
- 小山邦明さん:
- 繰り返し手順が絶妙で、収束もうまくまとまっている。
たくぼんさん:
- 題名がピッタリの楽しい趣向作。 過去にあったのかな?
くる展No.6(酒井博久さん、右図)など、似た追い方の作品はありますが、
と金はがしと組み合わせた本作のパターンの趣向は初めてと思います。
- 原田雄二さん:
- 三歩進んで、二歩下がる。 65手のマーチ。
- 嵐田保夫さん:
- いつもながらのソツのないまとめ方ですね。 流石です。
- 安井豊さん:
- リズミカルな手順で楽しい
- 竹中健一さん:
- 長手数な感じがしないのがくるくる展のいいところ。 楽しく解けました!
- 加賀孝志さん:
- 玉の追い方はよくあるがシンプルに表現楽しい
- 津久井康雄さん:
- 楽しい手順に収束もキッチリ決まって言うことなし。
- 千葉等さん:
- 命名の如く、と金が崩れてゆく訳だ。
出題コメントですね。
- 出崎守さん:
- 戸(と)が多いので出入口がわからないかと心配でした。
迷わないで済んだ様です。
- きたさん:
- エレベータとはがしがうまく融合されている
- 鳥本敦史さん:
- 手をつけてみると意外と手は限られていてあっさり解けました。
- おかもとさん:
- 水前寺清子の歌ですねぇ。
Wikipediaによると、この歌、1968年11月発売だそうだから、発表されてから50年もたつんですね。
- ウリンチャージさん:
- 13銀引成までの63手詰め
とみせかけて
22成銀65手詰め
今気付いた多分これだ
1筋で玉を上下させると思い込ませる心理的罠がある。
- ハマGさん:
- きれいにさばけて気持ち良い。
最後25銀打で詰むのはちょっと意外でした。
- 池田俊哉さん:
- 二歩進んで二歩戻って一歩進む。
結果的には「♪三歩進んで二歩下がる」の365歩のマーチ。
収束もテーマに沿った形で一貫している
- 占魚亭さん:
- 一歩進んで二歩退がる。 もっと楽しみたかったなぁ。
- 田中颯さん:
- 1九とを上がらせて退路封鎖
- ひよこさん:
- しゅ向が分かれば簡単。
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