一見広そうな玉ですが、2枚の角がよく利いていて斜めのレールが敷かれています。 23香と打てば11玉は88角までなので、32玉の一手。 22角成として、41玉と43玉の二択。
41玉は43香〜42角成〜63香としてあとは追い詰めで17手。 歩が余るのでこれは変化のようですね。 そこで43玉と逃げると、4手で斜めに二つ移動した形になりました。
23香、32玉、22角成、43玉、
これが1サイクル。 あとは趣向を楽しみましょう。
45香、54玉、44馬、65玉、
67香、76玉、66馬、87玉、
89香、97玉、98歩、同玉、88馬 まで17手
45香に52玉の変化は42角成以下さっきと同じ。
66馬に85玉は86香、95玉、84馬まで。
くるくるの場合、趣向に破調はほとんどないので、サイクルがわかればあとは変化飛ばしでもだいたいいけます。
盤面9枚のシンプルな駒配置から香と馬による斜め送り。
桂の利きで香の打ち場所が限定されているのもいいですね。
わずか17手ですが、玉が21から98まで移動する雄大な趣向詰でした。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 陽気なわらしべ長者さん:
- 解いていて楽しめる作品でした。爽やかな秋にピッタリ。
- 小山邦明さん:
- 78にルール上、桂を置けないのが残念な感じ。
- 蛇塚の坂本さん:
- 8筋まで引っ張ってからの変化に悩みました。
9五香まで19手詰解。
66馬に85玉、75馬以下の変化別詰ですが、作意順も読んでいると推察できるので、正解として扱いました。
悩んだときは出題コメントも参考にするとよいかも。
- 占魚亭さん:
- スラスラ手が進み、易しく楽しい。
- 市橋宗士さん:
- (三)香の限定打と角・馬の連動、堪能させていただきました。
桂の斜め一間跳びの配置と、角・馬の一間跳びの手順が鮮やかな対比。
(7八歩の配置が惜しい、でも、「ぬ」さんの手腕なら、1一、3三、5五、7七桂配置を作れるはず、いや作っているはず・・・)
4手目と8手目の変化を確認するのに時間がかかりました。
7三「と」と銀の配置が最小?の余詰め消し。
9七角が役目を終えて、ひっそりと「消されて」馬で詰め上げる、
この最終部分が、作りたくてもなかなかできない手順だと思います。
- 山下誠さん:
- 桂の配置が香の打ち場所を限定してきれいな階段を形作る。馬と玉の動きも美しいです。
- 長谷繁蔵さん:
- 玉方83桂と99歩を置いてみました
持駒が香一色になるけど、下段に落ちる変化が変同駒余らずに。
- 隅の老人Bさん:
- 駒の動きで「尺取虫」を連想。こんな感想で御免ね。
菅野哲郎さんに「尺取虫」という題名の作品がありましたね(くるくる展示室No.205)。
- 波多野賢太郎さん:
- この駒数でうまくできてるなあと思いました。詰上がりも桂香が並んでちょっと面白いです。
- ハマGさん:
- 単純明快な4拍子で階段を昇る。
- 池田俊哉さん:
- 作意の斜め追いを解いてからあわてて下段に落ちる玉の変化を確認
- 金少桂さん:
- 単純なようで意外に見たことのない斜め追い。香打に捨合が気になるが馬で取って簡単ですね。
詰めあがり12〜89まで斜めに駒が並ぶのが特に面白く、また、収束が最小限の破調で趣向手順のまま終わるのも良い。
- S.Kimuraさん:
- 馬が2マスずつ動くのがよい感じですね.
- 攻めダルマンさん:
- 香打ちと馬を交互に入れてリズムよく追い込む。桂馬の配置もいいですね。
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