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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.319 ぬさん
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
持駒は双方なし 10手以下

くるくる展示室No.319 ぬ

双方持駒なしなので、初形で18桂がなければそのまま詰んでいる形。 つまり18桂が邪魔駒なのでなんとか消したいわけですが、26桂と跳ねると今度は21飛の利きを塞いでしまうので、玉が2筋に逃げられます。 続いて34桂とは跳ねられないので14桂ですが、また11飛の利きが塞がるので、玉は再び1筋に。 更に22桂成、そして31成桂と移動させて、やっと11飛21飛両方の利きを通すことに成功します。

それではこれで詰みかというと、玉が28、17、26と千鳥に逃げる手がありました。 こう逃げれば、31成桂のとき35玉と逃げられるのですね。

  26桂28玉14桂17玉22桂成26玉
  31成桂、35玉、15飛成 まで9手

作者 「桂鋸」

空き王手を利用したノコ引き趣向は、玉、飛、角、金、銀と作られていますが、桂ノコとは珍しい。 逃げ出しを狙って玉も鋸状に逃げるのは、TETSUもくる展No.100の玉ノコなどで利用したことがあります。 玉の逃げ方を限定できるのがいいですね。

参考図 三木正道 桂ノコは大塚播州さんの趣向作品総覧「曼陀楽」にも出ていませんでしたが、データベースで検索してみたら、過去に1作だけありました。

三木正道さんの作品(詰パラ1960年11月)。 9手目から26桂、14桂、22桂成と桂ノコしたあと、龍追いになり、最後は還元玉で詰むという作品です。 棋譜ファイルを掲載しておきますので、あわせてご鑑賞ください。

くるくる展示室No.319参考図 三木正道 棋譜ファイル

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
桂馬の足の速さを実感。あっという間にいなくなりました。
蛇塚の坂本さん:
飛と玉の追いかけっこが面白い。
占魚亭さん:
桂の動きがいいですね。
波多野賢太郎さん:
跳んで跳んで跳んでよけた桂馬が愉快でした。
小山邦明さん:
やってみたい桂の4連続着手の実現は見事
Pathfinderさん:
31を目指す桂馬と35を目指す玉。玉方応手が限定されているところがいいですね。
渡辺さん:
7手で詰むと思っていました。あぶないあぶない。
S.Kimuraさん:
これで玉の通り道が決まるのだから面白いですね.
長谷繁蔵さん:
(最終手は)31成桂じゃなかった。
金少桂さん:
まるでウサギを亀が追いかけてるみたい。
隅の老人Bさん:
ホップ、ステップ and ジャンプ。その勢いで、もう一歩。
藤田卓志さん:
早足の桂にたいして、ゆらゆらと舞うような玉の軌跡。
最終手で盤上に夏の終わりの花火が煌く。
そんな一瞬を感じました。
ハマGさん:
桂は千鳥に使え、玉は千鳥に逃げよ。
池田俊哉さん:
桂は三段跳び、玉は鋸移動で上がっていく
攻めダルマンさん:
逃げ方に迷った。
小嶋拓治さん:
玉将にとっては、ホッとしたのも束の間。
嵐田保夫さん:
当ての無い人生のような。
諏訪冬葉さん:
手数1桁だったので挑戦してみました
市橋宗士さん:
合駒がないので考えやすかったです。玉がのらりくらりと逃げていく。
3筋4筋の駒配置面白い、3二歩ですか・・・なるほど、これで手順が限定されるわけですか。

くるくる展示室No.319 解答:20名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  市橋宗士さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん
  金少桂さん  小嶋拓治さん  小山邦明さん  隅の老人Bさん  諏訪冬葉さん
  攻めダルマンさん  占魚亭さん  Pathfinderさん  長谷繁蔵さん  波多野賢太郎さん
  ハマGさん  藤田卓志さん  蛇塚の坂本さん  山下誠さん  渡辺さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。