「と金で追い詰める」といっても、33とは香でピンされて動けないので、36のと金のことですね。
21の玉から離れているので、まずは持駒を使って玉をと金に近づけます。
22歩、11玉、
23桂、12玉、24桂、13玉、25桂、14玉、
15歩、同玉、26と、14玉、
桂の三連打でだいぶ近づいてきました。
26とと据えて、ここからと金で追い詰めるのですが、打った桂がジャマをしているので、この桂を消しながら追い詰めていきます。
13桂成、同玉、14歩、同玉、25と、13玉、
12桂成、同玉、13歩、同玉、24と、12玉、
11桂成、同玉、12歩、同玉、23と、11玉、
ここまでくれば、21歩成と捨てて、還元玉で詰上り。
21歩成、同玉、22と直 まで33手
7枚の持駒をすべて捨てながらと金で追い詰める気持ちいい趣向手順でした。
作者 「最初は2三,2四,2五に桂を連打した後、それらの桂を連成捨てする趣向作を作っていました。
似たような作品がないかとおもちゃ箱を確認してみると、くる展No.248のほっとさんの素晴らしい作品を見つけました。
そのままでは投稿できないので、桂連打の後に桂成捨てとと金追いを組み合わせた詰将棋に作り替えました。
3一の駒は最終手非限定を消すために香にしています。」
三桂を連打してから成り捨てる趣向は前例が多いのですが、ほっとさんの作品は四桂連打であることに加えて初形趣向でミニ煙と、遊び心にあふれた作品でした。
桂を捨てながらと金で送る本作の趣向も、前例がありますが、本作は3×6に収まった盤面6枚の簡潔な初形で、くるくるにぴったりの作品ということで採用させていただきました。
趣向のオリジナリティは重要ですが、くるくるおもちゃ箱はやさしい作品でいろいろな趣向を紹介するコーナーなので、おもちゃ箱で未紹介の趣向であれば、同じ趣向の既発表作があってもOKです
(趣向だけでなく作品自体が似ている場合は返送することもあります)。
趣向のオリジナル作品は結果発表時に紹介しますので、投稿時に同じ趣向の既発表作を知っている場合は、その旨書いて投稿してください。
本作の趣向の初出と思われるのは、詰将棋王位、田中至さんの右図の作品(詰パラ1973年2月)。
縦1往復の趣向の後、更に横に1往復する、81手の本格的な趣向作品です。
くるくる展示室No.315参考図 田中至 棋譜ファイル
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 蛇塚の坂本さん:
- 桂と歩が全て消え気持ち良い。
- 山下誠さん:
- 桂を成り捨て、歩を叩いて、と金を前進。この軽快なリズムがたまらない。
- 占魚亭さん:
- 軽快な一本道。最終手に注意。
- キリギリスさん:
- 3六とが着実に玉を追いつめるところが面白かったです。
- 長谷繁蔵さん:
- 4桂にしようと思ったら14桂成と出来なかった
- ぬさん:
- 同じ趣向手順を考えてました。
2011年11月デパート5坂東仁市作があるので、投稿を渋ってました。
前述の通り、おもちゃ箱で未紹介の趣向であれば、同じ趣向の既発表作があってもOKです。
- 中沢照夫さん:
- 36のと金で追い詰める。
- S.Kimuraさん:
- 桂馬は4枚までいきたかったですね.
4枚目の桂は成れないので、37馬でも置いて空き王手で跳ねさせるのかな。
- Pathfinderさん:
- 楽しい桂馬の成捨て。解答書いているときに最終手が限定されていることに気付きました。
- はやしさん:
- 玉配置でシンプルになった。
- おかもとさん:
- 31香のおかげで、最終手が限定なんですね。
- 小山邦明さん:
- 気持ちよく解けて楽しい作品。
- 波多野賢太郎さん:
- 初形から3六のと金がマジックのように移動しての詰上がりがいいです。
- 隅の老人Bさん:
- 打った3桂が次々と消えて行く。
あした浜辺をさまよえば、波に砕ける砂の音。
そんな風情の感じられる作品、お気に入りです。
- 池田俊哉さん:
- 煙の収束で良く見るような手順を連続させて趣向にする。36と金が22まで進んでいくのがユーモラス
- 金少桂さん:
- 10手進んだら2筋にわざわざ打って並べた駒が全部邪魔駒になってるのが面白い。
自玉配置で最終手まできっちり限定している心配りも良い。
- ハマGさん:
- いきなり22歩成と反則したかの如し。
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