ほっとさん、初登場。 大駒と銀だけの初形。 玉以外の駒が桂馬の間隔で並んでいるのがきれい。 持駒も桂4枚と、くるくるへの期待が高まります。
ところがパッと見、まるで詰みそうにない。 初手は桂打ちしか王手がないのですが、それを同銀と取られて続かないように見えるからです。 でも落ち着いて考えてみると、同銀には33角成しかなく、22合、同馬、同玉、23銀成、同玉とばらして32銀不成とすれば、なんとか詰みそうです。
23桂に21玉と逃げられる順も気になりますが、これは32銀成、12玉(同玉なら43馬)、22成銀と銀を取れば大丈夫そう。
まあ、こういう順では趣向にならないので、変化飛ばしで23桂には12玉と決め打つのも一法です (^^;
23桂、12玉となれば24桂の一手で、ははあ、これは桂打ちで送る趣向だなと分かります。 続けていきましょう。
23桂、12玉、24桂、13玉、25桂、14玉、26桂、15玉、
さて、これでどうしよう、と思って盤面を見ると、なんと16銀しか王手がない。 同玉に14桂、15玉も必然。 次は26龍と26馬がありますが、とりあえず龍でいってみましょう。
26龍、14玉(24玉なら35馬)の形になれば、龍筋を通す桂成捨ては見えるところです。
16銀、同玉、14桂、15玉、26龍、14玉、
13桂成、同玉、12桂成、同玉、11桂成、同玉、
ついに元の位置まで戻ってしまいました。 最初と違うのは36の龍が26に来たこと。 しかし、それによって22龍と切る手が可能になりました。 22龍、同玉で桂馬の四角形。
この形、覚えのある人は一目かもしれません。 見たことがない人は出題コメントを思い出して。 そう、31馬と捨てるのがとどめの好手、そして最後はなんと還元玉で成銀2枚のミニ煙!
22龍、同玉、31馬、同玉、32銀、22玉、23銀行成、11玉、 21銀成、同玉、32銀成、11玉、22成銀 まで33手
作者 「4桂連打+4桂消去+還元玉煙。
紛れは無いですが、気持ち良いと思います。」
紛れがないのは、くるくるではプラス。 そのかわり変化が大変なので、プラマイゼロかな。
これまでも3桂連打から成り捨てる作品はありましたが、4桂にしたのが本作の価値。 そして収束、大駒を切って捨てて還元玉煙、解後感は最高ですね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- しまぎろうさん:
- 難しいと思ったら煙詰ですか!
- 長谷繁蔵さん:
- ここまで捌けるとは思わなかった。
初入選おめでとう。次作期待
- やまかんさん
- 打った4枚の桂を4枚とも動かして消えるのが気持ちよいですね。おまけに煙とはすごいです。
- 蛇塚の坂本さん:
- 実に面白いしユニークでした。駒が全て消え成銀2枚だけに収束するのも凄いと思いました。これからも意表で素敵な作品をよろしくお願いいたします。
- 榎政則さん:
- 2手目の3通りの応手を決めかねてしまい、必然的にくるくるにならざるを得ない手を選びました。間違ってたらゴメンなさい。大駒は全て消える、というヒントに自信を得たのですが、それにしては大駒以外も消え過ぎではないですか!
- パスファインダーさん:
- 四桂を連続で打ち、連続で捨て最後は煙。美しすぎます。
- ぬさん:
- くるくるっぽくない初形からのくるくるっぽい手順。
- S.Kimuraさん:
- 2手目の変化が分からず,かなり悩みました.
しかし,煙詰になるとは驚きました.
- 波多野賢太郎さん:
- 四連打した桂に大駒まですべて消え、すっきりしました。私には解き応えもそこそこあって良かったです。
- 小林巧さん:
- 初秋の焚き火の如く、
折り焚く柴……ではなく、桂の記。
桂馬の4連続打ち、4連続跳ね。素晴らしい。
詰め上がりは、
こ、これは…なんと、ミニ煙ではございませぬかぁ〜アルケミスト(Alchemist)ならぬ、アルケムリスト。
正に、夢を旅する少年の記。
「彼は過去の教訓と未來の夢と共に、今に生きたいと思った。」
- やぶいりさん:
- きれいさっぱり煙とは気持良い。
- 占魚亭さん:
- 桂4枚の捌き方が見事です。
- 池田俊哉さん:
- 四桂を連打して消す、縦一往復。
しかもミニ煙とは作者会心作ではないか、今後も楽しみです
- 隅の老人Bさん:
- 2手目、12王と決まれば、後は楽しい趣向手順が待っている。
持駒趣向で最後は煙、くるくる大賞候補ですね。
- 三輪勝昭さん:
- 四桂連打するところで桂打ち以外の王手が無い(桂を成捨てる手は持駒が減るだけなので論理的にあり得ない)のがビックリ。
- 嵐田保夫さん:
- 走狗烹らる。
- ひろぽんさん:
- 初手がすぐわかり手が出しやすいです。
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