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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.311 青木裕一さん
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
金と桂はすべて消える 60手台

くるくる展示室No.311 青木裕一

昨年10月にアート展示室No.40ですてきなくるくるアートを見せてくれた青木さん。

作者 「16手1サイクルで2筋ずつ送っていく趣向です。たま研の課題作用に作ろうとしましたが、上手く形になりませんでした。」

本作もまた、たま研の課題「初形曲詰」に向けて作られた作品。 形にならなかったとのことで、くるくる展示室での発表になりました。

駒が密集していますが、良く見ると2筋ずつのブロックが4組並んでいるのがわかります。 ということは、1サイクルで2筋移動する横送り趣向になりそうです。 がんばって1サイクル分の手順を読みましょう。

21桂成、同玉、22歩成、同玉までは一本道。 ここで23香打は11玉で手がないので、23銀か23金。 出題コメントで「金と桂はすべて消える」とあるので、ここは23金ですね。 玉の逃げ方は3通りあるものの、31玉は32金から33銀成で簡単。 銀が24にいるうちは31には逃げられません。 そこで11玉(21玉でも同じ)と逃げますが、こうなれば、12金、14香から22歩と攻めるのも自然な追い方です。

  21桂成、同玉、22歩成、同玉、23金、11玉、12金、同玉、
  14香、21玉、22歩、同玉、13銀成、21玉、12成銀、31玉、

1サイクルの16手がわかれば、あとはお楽しみタイム。

  41桂成、同玉、42歩成、同玉、43金、31玉、32金、同玉、
  34香、41玉、42歩、同玉、33銀成、41玉、32成銀、51玉、

34香に23玉の逃げがあって、一瞬ひやり。 13香成から14成香で大丈夫です。

  61桂成、同玉、62歩成、同玉、63金、51玉、52金、同玉、
  54香、61玉、62歩、同玉、53銀成、61玉、52成銀、71玉、

  81桂成、同玉、82歩成、同玉、83金、71玉、72金、同玉、
  74香、81玉、82歩、同玉、73銀成、71(81)玉、72成銀 まで63手

最後は91玉とは逃げられないので、16×4−1=63手で詰み。 サイクルにまたがって同じ一つの駒が使われるときG駒(グローバル駒)、そのサイクルの中だけで動くときL駒(ローカル駒)と呼びますが、 本作は(玉以外)すべてL駒の横送り趣向。 1サイクルに金銀桂香歩が総登場の絢爛豪華な趣向詰でした。

全L駒の送り趣向は数多くあるものの、1サイクルの中に詰方の手で金銀桂香歩がすべて登場してそれを4回も繰り返す趣向詰は、本作が初めてです。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
最後まで一糸乱れぬ規則的な手順に感心。詰上りもきれいです。
波多野賢太郎さん:
これは易しかったですが、ここまで余分な手がない完璧な繰り返し手順はある意味すごいと思いました。
長谷繁蔵さん:
優しいが面白い手順 飛は動かないのですね
蛇塚の坂本さん:
歩桂金が綺麗に捌けて気持ち良かったです。
占魚亭さん:
歩の着手が同地点なのがいいですね。
原田雄二さん:
綺麗に金四枚、桂四枚、歩八枚が消えます。
鈴木彊さん:
見事な初図。1段目だけの玉の移動。81玉で終図。
素晴らしい内容でした。
S.Kimuraさん:
自力では解けなかったので,柿木将棋の力を借りました.
駒がどんどん消えていく様子に感動しました.
攻めダルマンさん:
ちょっとした好手があれば。
隅の老人Bさん:
初形を一瞥、これは趣向作、さてと。
一趣向は16手、これを4度繰り返しての63手。
16x4=64、最後の王は逃げられないよ。
ハマGさん:
桂の香取りはこれしかありませんが金のさばきはヒントのおかげでした。
池田俊哉さん:
豪華な初形から16手サイクルの追い趣向。趣向が見えやすく、五段目の歩の意味わからずしばらく考える。なるほどね

三段目に逃げられないようにする配置でした。

小山邦明さん:
手数は長いがわかりやすい手順で大変楽しめた。
嵐田保夫さん:
趣向作とはいえ同手順の繰り返しだけではちょっと辛いものがある。

くるくる展示室No.311 解答:15名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん  小山邦明さん
  鈴木彊さん  隅の老人Bさん  攻めダルマンさん  占魚亭さん  長谷繁蔵さん
  波多野賢太郎さん  ハマGさん  原田雄二さん  蛇塚の坂本さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。