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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.284 菅野哲郎さん
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
歩がなかったら? 40手台

くるくる展示室No.284 菅野哲郎

歩とと金の並びがきれいな初形。 まずは馬を作って趣向の準備です。

  38と、同玉、28角成、47玉、

37馬と行きたいのですが、48の銀が利いています。 57歩がなければ、57と、同銀と銀を動かすことができるのですが・・・
「そうだ、46ととすれば57玉で歩が消せるじゃないか。それから56とと戻れば(同玉なら46馬だ)」
はい、正解です。 歩の消去から銀を動かすまで、と金の三段活用。

  46と、57玉、56と、47玉、57と、同銀不成37馬、56玉、

57とを不成で取るのが重要なところ。 46馬を防がなければいけません。
これで斜めに一つずれて同じ形。 しばらく趣向を楽しみましょう。

  55と、66玉、65と、56玉、66と、同銀不成46馬、65玉、
  64と、75玉、74と、65玉、75と、同銀55馬、74玉、
  73と、84玉、83と、74玉、84と、同銀64馬、83玉、
  82と、93玉、92と、83玉、93と、同銀73馬、92玉、

ついに左上まで追い詰めました。 19の角も成り込んで、収束します。

  91馬、83玉、73角成 まで27手

銀のお供連れで馬で送るのは、江戸時代に既に将棋玉図(桑原君仲)第100番で作られています(くるくるNo.116を参照)。 本作はそれに歩の消去を加えたところがポイントでした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

小山邦明さん:
と金の消去していく手順が実に上手い。
山下誠さん:
歩とと金の螺旋階段を丁寧に消しながら、馬が進む。
占魚亭さん:
リズムの良いと金捌きが楽しい。
ぬさん:
置き駒をさばいて軽くまとめるくるくるらしい作品。
隅の老人Bさん:
王に寄り添って、貴方とならば何処までも。
銀の気持は、こんな処ですね。
S.Kimuraさん:
と金を往復して,歩を消さなくてはならないことになかなか気が付きませんでした.
池田俊哉さん:
玉図100番+邪魔駒消去。同一趣向を自分も持っていたので個人的には複雑な思い...
本作を選題したときには忘れていたのですが、詰工房で池田さんから同じ趣向を見せていただいていました。 本作は昨年2月に投稿されていたので、見せていただいたときそれをお話できれば良かったんですが、そのときは忘れていて・・・ すみませんでした。 年を取ると忘れっぽくなっていけませんね。
やぶいりさん:
馬が押すとは珍しい。
キリギリスさん:
邪魔駒の歩を消去する不思議な手順。
嵐田保夫さん:
懸命の銀の頑張りも及ばず。
やまかんさん:
銀をうまく使ってますね、うまい。最近大橋さんの作品で似たようなの見たかな。
大橋健司さん? どの作品でしょう。
広瀬稔さん:
邪魔駒消去付きの周りくどい追い手順がいい。

くるくる展示室No.284 解答:13名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん  國吉進さん
  小山邦明さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん  ぬさん  広瀬稔さん
  やぶいりさん  やまかんさん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。