8月はくるくるバラエティーということで、いろいろなタイプの趣向詰を出題。 本作は大道棋の金問題を趣向化したおもしろい作品です。 完全に左右対称な初形。 この舞台から左右で金問題を繰り返すのです。
対称なので、56金に左右どちらに逃げても同じ。 香を走って金問題定跡の飛の中合です。
56金、44玉、47香、46飛合、
この中合は同香なら35玉と逃げだそうという狙い。 46歩合などでは45金、同玉、46馬、44玉、45馬までなので、45に利く金か飛を中合する必要があります。
金合では45金、同金、同香と取って金で押えて簡単。 というわけで46飛合になるわけです。
45金、同飛、同香、同玉、
45同香に55玉とかわすのは、56飛、64玉、65香、同玉、67香。
35飛、44玉、47香、46金合、
今度も45飛捨てがあるので中合は飛か金ですが、飛は品切れ、金合に決まります。
45金、同金、同香、55玉、
45同香を同玉は、46金、44玉、66馬まで。 55玉と逃げて、初形とよく似た形に戻りました。
左側の配置はそのまま残っているので、今と同じ手順が左側でもう一度できますね。
56金、64玉、67香、66飛合、
65金、同飛、同香、同玉、
75飛、64玉、67香、66金合、
65金、同金、同香、同玉、
最後55玉なら56金まで、詰上りも対称となればすごいんだけど、残念ながら同玉の方が手数が長い。
66金、64玉、46馬 まで35手
- 作者:
- 大道詰将棋の金問題を趣向化したような作品です。
左右で中合を2回ずつ行うのはちょっと面白いと思います。
詰上りが左右対称にならなかったのが残念です。
金問題を2回繰り返すとはおもしろい発想。 それが左右純対称の簡潔な形で実現できるとはすばらしい。
詰将棋を解いて(鑑賞して)いて、いい手順があったら、これをもう1回繰り返せないかなあといつも考えていると、思いがけないおもしろい趣向詰ができるかも。
みなさんも挑戦してみてください。
本作、くるくるとしては高級すぎる手順ですが、おもちゃ箱では大道棋を知っている方も多いので、それを考慮してくるくる展示室で出題しました。 本作で大道棋に興味を持った方は、ドキドキストリートをごらんください。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- やまかんさん:
- 大道棋風のくるくる詰将棋ですね、うまくまとめてて完成品。
- 凡骨生さん:
- 左右2回の飛合・金合面白い。アート的金問題ですね。
- 長谷繁蔵さん:
- 金合でなく飛合だったあ!
- きたさん:
- 大道棋のパロディのような好作。趣向ついでに詰め上がりが左右対称だともっと面白かったが。
- S.Kimuraさん:
- 金問題を何度も解いた気分です.
- やぶいりさん:
- 飛金香が忙しく右も左も目が回りそう。
- 長谷川琴さん:
- くるくる、ドキドキ、アートと言う所でしょうか。
- 名無し名人さん:
- これは凄い。
左右対称形から大道棋ばりの手順を2度繰り返すとは!
- 三輪勝昭さん:
- 余りの巧妙さに感嘆。
- 池田俊哉さん:
- 楽しい左右の繰り返し。鍵を握るのは53飛
- 隅の老人Bさん:
- 左右で飛合、金合はお見事。これはア−ト展に展示ですね。
- タクさん:
- 中合い、持駒変換、対称形など趣向が盛りだくさんで、記録作では。
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