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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.163 池田俊哉さん
くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:

回れ回れ風ぐるま。110手台


くるくる展示室No.157で、香を使ったと金はがしを見せてくれた池田さん。 本作はその発展形です。 馬の代わりに飛、持駒の香のかわりに桂ですが、それだけではなく大幅にパワーアップしています。 はがすと金がなんと6枚。 ラスボスの馬を引っ張り出すまで、なかなか大変です。

手順を進める前に、初形をじっくり観察しましょう。
1)44飛、65玉、64飛、56玉、66飛、45玉、46飛、54玉と回転できる。
2)45玉のとき46歩、同と、とすれば、36のと金を取ることができそうだ。
3)45玉のとき44と、35玉、34と、45玉と、45−35で行ったり来たりできる。
4)35玉のとき36歩、同と、とすれば、オレンジの3枚のと金は36に移動できる。
5)45玉のとき37桂、同と、とすれば、赤の2枚のと金と馬は37に移動できる。

ここまで見極めれば、次の順ではがすストーリーが見えてきます。
ステージ1: 黄色のと金を46ではがす。
ステージ2: オレンジの3枚のと金を順に36に呼んで46ではがす。
ステージ3: 赤の2枚のと金を順に37から36に呼んで46ではがす。
ラストステージ: ラスボスの49馬と勝負!

さあ、冒険の始まり、始まり。

ステージ1
  44飛、65玉、64飛、56玉、66飛、45玉、46歩、同と、同飛、54玉、

ステージ2
  『44飛、65玉、64飛、56玉、66飛、45玉、
  44と、35玉、36歩、同と、34と、45玉、46歩、同と、同飛、54玉、』 ×3回
  
ステージ3
  『44飛、65玉、64飛、56玉、66飛、45玉、37桂、同と
  44と、35玉、36歩、同と、34と、45玉、46歩、同と、同飛、54玉、』 ×2回
  
ラストステージ
  44飛、65玉、64飛、56玉、66飛、45玉、37桂、同馬
  44と、35玉、36歩、同馬、同飛、同玉、63角、35玉、45角成(34と) まで111手
  
36歩、同馬としたところで、もう1歩あればこれまでと同じように46で馬が取れるのですが、肝心なところで弾(歩)切れ。 最後は主役の飛車と斬りちがえて馬を仕留めます。

くるくるとしては重厚な、三段構えのと金はがしでした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

凡骨生さん:
と金剥がしに爽やかな風が吹く。34と金が巧く使われている。
橋本元希さん:
初めて解答します。
初めて100手を超える作品に挑戦しました。
難易度はともかく解けました。
正解してると嬉しいな。

お見事、正解です。 初解答で100手超えを正解とはすごいですね。

S.Kimuraさん:
最後に歩が1枚足りないと思ったら,馬を取れば良かったのですね
小林巧さん:
107手目でやっと、59馬の存在意味が分かりました。
池田俊哉さん:
<作者です>
当初70手台でしたが、TETSUさんにアドバイスをもらい自身初の100手超えとなりました。
特に「23王」は自分では思いつかない配置で、さすがと思います。
趣向としては「不知火」がある以上二番煎じと取られても仕方ないところですが、「くるくる展示室 No.157」と同様、退路封鎖の風味が良いかな、と思っております

難易度が変わらずに繰り返し回数が増やせれば、その分長く楽しめてうれしいかと。
「不知火」は巨匠黒川一郎さんの名作。 将棋雑記で紹介されています(黒川一郎研究47)。 また、詰将棋一番星では、持駒歩18枚の作品No.3で、手順を鑑賞することができます。

隅の老人Bさん:
風ぐるま?
水車にしてよ、この暑さ、少しは凌げる。
占魚亭さん:
と金のスイッチがいいアクセントになっていますね。
嵐田保夫さん:
くるくる回転による徹底したと金剥がしに3七桂の筋を加えるなど作者の苦労が偲ばれる。

くるくる展示室No.163 解答:9名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  小林巧さん
  隅の老人Bさん  占魚亭さん  橋本元希さん  ほいさん
  凡骨生さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。