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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.87 菅野哲郎さん 「SHALL WE DANCE?」
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出題時のコメント:

後手は持駒なし 30手台


初手は18飛か28飛。 どちらがいいかわかりませんが、角が動きやすいように、とりあえず18飛として先に進めましょう。
桂を取って逃げるのは56馬までなので、九段目に逃げる一手(受方は持駒なしだから合駒はなし)。
逃げ方は49・59・69の3か所。 どこでも同じように見えますが、正解は49玉。 59玉や69玉だと、28角から19角と2枚飛車の利きを通して簡単です。 49玉なら28角には38玉で29の飛車を取れるというわけ。

さて、玉が角に寄り添ったところで、ここから二人のダンスが始ります。

  18飛、49玉、
  48角、58玉、59角、69玉、
  68角、78玉、79角、89玉、
  88角、98玉、

左端まで行ったところで、65馬が狙いの一手。 あとで玉を38に呼んで55桂で空き王手しようという構想です。
65馬、76歩に、またダンスしながら右に戻ります。

  65馬、76歩、
  79角、89玉、68角、78玉、
  59角、69玉、48角、58玉、
  39角、49玉、28角、38玉、

ここまで来ると、初手は28飛ではなく18飛でなければならなかったことがわかりますね。
でも玉が角について行くのはなぜ? ほかの逃げ方だと、ここで19角として詰んでしまうのです。
38までついて行けば、19角なら29玉で逃れます。
38玉には55桂と狙いの空き王手を実現して、収束に入ります。

  55桂右、27玉、39角、18玉、28飛、17玉、26飛、同玉、
  17金、25玉、43馬、24玉、34馬 まで39手

二枚飛車による角と玉のダンスは、くるくる展示室No.14(老花現象さん)で出題したことがあります。 老花現象さんの作品は片道のシンプルな趣向でしたが、本作は55馬の移動をキーにして1往復の趣向に仕立てました。 収束は意外なところで詰み。 くるくる的には右下であっさり切り上げた方がよかったかもしれません。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
小野寺さん:
馬が邪魔だったのには驚いた。
邪魔というわけではありませんが、筋をずらす必要があるわけですね。
くまさん:
かくと王様のダンスが絶妙でこの作品は良いと思いました。次の作品楽しみにしてます。
凡骨生さん:
合されて詰まないよ!よくよく見れば玉方駒無し。角の往復面白い。
中澤照夫さん:
角と玉のダンス。65馬がうまいアクセント。
長谷繁蔵さん:
意外な収束
稲葉上さん:
角と玉との呼吸の合ったダンス。ダンス会場も美しい。
ほぼ対称形の会場。ダンスが終わったら外に出て・・・
嵐田保夫さん:
角の1九への格納を巡る攻防に一苦労。
しろねこさん:
角で追いかける。飛での空き王手がいい。
利波さん:
最後19あたりで詰むのかと思ったら、枠からはみ出した。
大森常一さん:
意外なところで詰む。びっくりしました。
隅の老人Bさん:
角は千鳥に?、でっかい配置で楽しく遊ぶ。これぞ、くるくる。
S.Kimuraさん:
収束で,玉を上に逃がすとは意外でした.

くるくる展示室No.87 解答:13名 全員正解(下記)

  嵐田保夫さん  稲葉上さん  S.Kimuraさん  大森常一さん  小野寺さん
  くまさん  しろねこさん  隅の老人Bさん  躑躅さん  利波さん
  中澤照夫さん  長谷繁蔵さん  凡骨生さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。