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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.82 老花現象さん
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出題時のコメント:

打歩詰にならないように 10手台


最近はホームページ詰将棋天旗新館でトーフ図式を続々発表されている、くるくるの大御所の登場です。
老花現象さんの作品はきれいな配置が特徴。 本作もまた美しい配置で、正月にぴったりですね。
持駒も銀が4枚に歩まであっては簡単そうですが、3段目がところどころ香になっているので注意が必要です。

まずは頭から25銀捨て。 同玉だと、36銀、14玉、15歩、同玉、16銀、24玉、25銀打まで。
したがって、この銀は取れず、35玉とかわします。
46銀とうっかり打つと同香でアウト。 香の利きを避けるように攻めなければなりません。
そこで打った銀を36銀引と二段活用。 34玉は35銀打まで、24玉も銀打で簡単なので44玉の一手。
こうなれば、また次の銀で二段活用で追えそうです。

  25銀、35玉、36銀、44玉、
  45銀打、55玉、56銀、64玉、
  65銀打、75玉、76銀、84玉、

調子にのって85銀打、95玉とすると打歩詰。 96銀引も84玉で、85銀左なら75玉、85銀右なら95玉とすり抜けられてしまいます。 最後だけ85銀ではなく75銀と打つのが、打歩詰を避ける好手で、きれいに収束します。 この収束のために83だけ香ではなく歩になっていたんですね。

  75銀打、94玉、95歩、同玉、86銀、84玉、85銀右まで19手
作者:
銀を打って下がる手順を繰り返す趣向。
くる展55の銀を打って上がる手順と微妙に違いますが、雰囲気は似ています。
詰工房でこの図を見せていただいたとき、次の図を思い出しました。
この図は持駒も銀4枚で更に美形ですが、銀引きの手順が1回だけで趣向詰とはいえません。
老花現象さんの作品は手順を並べると、りっぱな趣向詰になっていて、感心しました。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
中澤照夫さん:
最後の所で一工夫。
凡骨生さん:
83香でない意味が解った。
長谷繁蔵さん:
歩を忘れて苦戦 その歩が序盤にも必要な所良し
大森常一さん:
こんな詰ましかたで本当にいいのかな。初手3五銀からの手順なら、オオ、詰ましたゾという実感が湧くのですが。
井上賢一さん:
パズル的な手順、ちょっと面白い
小野寺さん:
最後の工夫がいいねえ・・・
稲葉上さん:
初手25銀は取れないんですね。銀の駅伝、たすき渡しの息や良し。
シャンプーさん:
最近、老花現象さんのホームページを発見したので楽しく拝見しております。 初手が広い気がしましたが、この一手ですね。香を発動させない見事な作品だと思いました。
嵐田保夫さん:
全くの追い詰めで妙味はないが、詰め上がりは何か意味があるんでしょうか。
利波さん:
この手の作品だと北原義治氏の風車に載った作品を思い出します。この作品も楽しいのですが、一往復にしたかったような気もしますね。
北原さんの作品は趣向詰というよりはパズル作品ですね。 この図も紹介しましょう。
しろねこさん:
銀使いが上手です。初めに銀を使わずに残しておくのがいいです。
S.Kimuraさん:
13手目に85銀として,あれ・・となりました.
タクさん:
打ち歩詰めになりそうでならないうまい手順ですね。楽しい玉の横千鳥型横送り。
隅の老人Bさん:
打つ手、引く手と銀が舞う、大向うから掛け声、「老花!」

くるくる展示室No.82 解答:17名 全員正解(下記)

  嵐田保夫さん  稲葉上さん  井上賢一さん  S.Kimuraさん  大森常一さん
  小野寺さん  シャンプーさん  しろねこさん  snareさん  すねおさん
  隅の老人Bさん  タクさん  利波さん  冨田昌さん  中澤照夫さん
  長谷繁蔵さん  凡骨生さん    

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。