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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.45 天津包子さん
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出題時のコメント:

天津包子さん第2弾はアート?と思いきやくるくるでした。 29手。


初登場のカピ展No.10に続いて本作も初形対称。 香やと金がきれいに並んでいて、盤面に描いた絵のようです。

左右対称ですが、左から攻めるか、右から攻めるか。
答えは、左から攻めてから右から攻める。 手順を進めると分かりますが、じつは75金はジャマ駒なのです。 そこで、先に消去しなければならないというわけ。

  65金、同玉、64飛、55玉、

75玉と逃げれば、76歩、85玉、86飛以下。 4段目の飛車の王手に左(玉方から見れば右)に逃げると歩打ちが効きます。

  45金、同玉、44飛、35玉、
  25金、同玉、24飛、35玉、

24飛まで行くと、15玉では16飛、同玉、18香以下なので、35玉と引き返すしかありません。

  36歩、45玉、44飛、55玉、
  56歩、65玉、64飛、75玉、
  76歩、
85玉、

最初に75金を消去しておかないと、上記の手順の56歩が打歩詰で打てません。
最後は84飛では96の飛車を取られてしまうので、86飛と変化して収束に入ります。

  86飛、95玉、94飛、同玉、84と、95玉、85と まで29手

「L−同玉−G−玉」型の往路から、「L打−玉−G−玉」型の復路と、G駒が共通して飛車なので、首尾一貫した感じです。
(複数のサイクルにまたがって同一の駒が使われるとき、 この駒をグローバル駒(G駒)と呼び、各サイクルごとに別の(同種の)駒が使われるとき、 この駒をローカル駒(L駒)と呼びます)

くるくる的には、初形で55玉と75金を交換した方が趣向の流れは良さそうですが、初形対称ということで、55玉配置の方が美しいですね。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

鈴木康夫さん:
24金が15で無い理由は何でしょうか?
柿木先生は余詰は無いとおっしゃっているのですが。
84飛と対比させて初形対称を狙ったものです。
中澤照夫さん:
初手は45金かなと思われるが、65金だった。くるくるの手順を発見できた。
桑田倫彦さん:
左右対称にした点が小技ですね。
くるくるには案外左右対称の作品が多いですね。趣向詰と左右対称曲詰は相性がいいのかも。
真Tさん:
これも最後飛捨が気持ちいいです。
隅の老人Bさん:
初形も良いし、手順も良いね。天津包子は美味しいよ。
「てんしんぼうず」ではなく「あまつかねこ」さん。なんか肉まんが食べたくなってきました(^^)
S.Kimuraさん:
玉を右に追い詰める手順で悩みました.
涼秋さん:
飛車の一間跳びに玉は右往左往。24金を15金ではいけませんか?
15金だと対称にならないので・・・
たくぼんさん:
ばか詰のようにこうであればいいなあという手順が作意でした。
井上順一さん:
75金が邪魔駒。収束もうまい。

くるくる展示室No.45 解答:10名 全員正解(下記)

  井上順一さん  S.Kimuraさん  桑田倫彦さん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん
  たくぼんさん  中澤照夫さん  長谷繁蔵さん  真・Tさん  涼秋さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。