詰方の龍と馬、持駒の4枚の金、そして受方の銀4枚。 くる展32と並べると作者の狙いが見えてきます。
くる展32は馬の利きを使って金捨てで穴ふさぎしながら馬で縦に追う趣向でした。
その横型と考えると、馬と玉の位置関係がちょっと違いますね。
くる展32では玉は馬の桂馬の位置にありますが、本作では大桂馬。 その代わり39飛が配置されています。
そう考えれば、初手32飛成の英断も浮かんでくるでしょう。
32飛成、同玉、
この形になれば、あとは趣向を楽しむだけ。 穴ふさぎしながら馬で追いかけましょう。
33金、同銀、21馬、42玉、
43金、同銀、31馬、52玉、
53金、同銀、41馬、62玉、
63金、同銀、51馬、72玉、
73歩、同馬、61馬 まで21手
くる展32で紹介したように、本作とは上下関係が逆ですが、同じ構造の趣向作品があります(くるくるNo.150 工藤悟志さん)。 あわせてご鑑賞ください。
本作をくる展32と比べると、序の飛捨て、金4枚捨てた後もう1サイクル入れたところが作者の工夫。 序や収束が複雑になって、せっかくの趣向を鑑賞してもらえなくなっては逆効果ですが、本作のシンプルな序はアクセントとして趣向を引き立てています。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 中澤照夫さん:
- 難しいのは初手だけ?
- コマンさん:
- 頭の穴塞ぎをして馬ずらしの楽しい作。
- 野中謙一さん:
- 初手が分かれば気持ち良く詰み上がる。
初手非限定(成・不成)が気になる。
すぐ取られるときは、成でも不成でも同じなので、非限定は気にする必要はないと思います。
しかし、それよりも大きな問題が。
- 野中謙一さん:
- 初手▲43金で詰んでいるようです。 お調べください。
▲43金、△同銀、▲33金、△同銀、▲同馬、△53玉
▲51龍、△63玉、▲62金、△73玉、▲71龍、△84玉
▲95銀、△同玉、▲77馬、△86桂合、▲同馬、△84玉
▲95金、△93玉、▲91龍、△92桂合、▲94歩、△同馬
▲同金、△同玉、▲92龍、△93歩合、▲95馬、△同玉
▲93龍、△94歩合、▲84角、△85玉、▲77桂まで35手詰
変化複雑ですが、確かに成立しています。 出題図の36飛を39飛にして修正させていただきました。
余詰指摘、ありがとうございました。
- 真Tさん:
- 2手目の変化53玉で一瞬不詰かと思いました。
51龍から62龍。 初手31飛成だとこの順ができないので53玉で逃れ。
- 鈴木康夫さん:
- 先入観無しで解こうと思い姉妹作へのリンクは見ないようにしていたのに
普段役に立たない脳が勝手に思い出してしまいました。
- 隅の老人Bさん:
- 頭を抑えて裾から攻める。おかしな連想はしないでね。
- 涼秋さん:
- 天井を塞がれて脱出出来ず。
- S.Kimuraさん:
- 8三馬をなんとかして,銀と並べる駒をもう1枚増やすのは無理なのでしょうか.
83馬を84角にすることはできると思いますが、駒数がふえそうですね。
- 井上順一さん:
- 縦に追うNo.32を、横に追うようにしたもの。
- toshiさん:
- 馬と銀が横一列に整列する詰め上がりは面白いですね.
- 諏訪冬葉さん:
- 展示室32の横版ですね
最初の図の余詰は分かりません
- 小五郎さん:
- 大胆な初手、足並み揃ったきちんと感のあるくるくる。
- あっちゃんさん:
- くる展32の横バージョン。
ということは次は斜めバージョンかな(謎)
- スラゴさん:
- 2手目の変化は難しそうなのでとばしました・・・と書こうとしたら51竜で簡単でした。
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