相手の駒も動かすことができるAll-in-Shogi。
おもちゃ箱では年賀詰展示室で登場したことがありますが、カピタン展示室では初めて。
ということで、本作作者の占魚亭さんにAll-in-Shogi紹介を書いていただきました。
普通の協力詰なら、45金、24玉、34金、14玉、24金打までで詰みですが、All-in-Shogiでは相手の駒も動かせるので、
33金右とか王手をかわす手があって、この局面は詰んでいません。
では、いったいどうなれば詰みかというのを考えたときに重要なルールが「1手前の局面に戻す手は禁手」です。
つまり、元に戻す手以外では王手をかわせないような詰上り局面を作ればよいわけです。
それって、どんな局面なの? と思われた方は、All-in-Shogi紹介で具体的な例がありますので、参照してみてください。
特に(1)の詰上り(左図)が、本作への大ヒントになっています。
これは最終手で相手方の12の玉を13に動かしたところ。
したがってルールにより12玉と戻ることはできません。
また、馬を動かして逃れようとしても、どこに動いても香で玉を取られてしまいますから、これで詰上りというわけです。
本作では香も馬もありませんが、飛と金があるので、同じパターンを目指すことができそうです。
まずは飛をどう取るか。
最終手35玉で詰ますことを考えると44の飛はそのままにしておきたいところ。
15の飛を取りにいきましょう。
これは25金、15v金の2手で可能。
受方もこちらの駒を動かして手伝ってくれるのが大きいですね。
さあ、あと3手でこのパターンの詰上りを作るには、と考えれば、パッとひらめいた方も多いでしょう。
25金、15v金、37飛、36v金、35v玉 まで5手
なお38飛や39飛は最後37v金があって詰んでいません。
37飛は限定打です。
作者 「All-in-Shogiの入門作(のつもりです)。
このルールらしさを感じられると思いますが、いかがでしょうか。」
ルールの特徴がよくでた手順。
入門にもぴったりなのですが、「相手の駒を動かす」という普通はない発想に敬遠した方も多かったようです。
いろいろおもしろい作品を作れるルールだと思いますので、まずは本作でAll-in-Shogiの楽しさを味わってみましょう。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 山下誠さん:
- このルールは攻め方の駒で合駒をするのがどうやら手筋みたい。
- 占魚亭さん(作者):
- 自作。「All-in-Shogi入門」で紹介した変寝夢氏作(5手)が大ヒントだったのですが、気付いた方はいたのかなぁ?
- 小山邦明さん:
- ルールを理解できていないようで解けませんでした。
初めてのルールはなかなかわからないですね。
本作の解説などでわからないことがあれば、おもちゃ箱掲示板や
メールで遠慮なくご質問を。
- 波多野賢太郎さん:
- このルールの作品は初めてで頭を使いました。
多分あっているつもりですが。
結構奥が深そうなので、解くのも作るのも楽しそうだなと思いました。
- 池田俊哉さん:
- 二枚金の詰め上がりを考えたがどうやってもダメ。
5手詰で駒取りが入るとは思わず大苦戦、紹介というには高度過ぎたかも
- S.Kimuraさん:
- 2手目までは予想できましたが,その後の詰み形が見当もつかず,自力では解けませんでした.
最後に王手した駒を受方が動かせてしまうところが難しいですね.
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