初登場のAndernach(アンダーナッハ)ルール。
ルールを変えるのはチェスが本家で、フェアリーチェスと呼ばれています。
ルールを変えた詰将棋も、それにちなんでフェアリー詰将棋と呼びます。
Andernachは、ドイツ風の名前からも想像できるように、これもチェスから導入されたルールです。
あまり見慣れないルールで、名前もなんとなく難しそうで敬遠された方も多いと思いますが、駒取りした駒は向きが変わって相手の駒になるというシンプルなルール。
本作はAndernachルールの特徴がよくでた作品なので、初めての方はこの機会に覚えてしまいましょう。
詳しくは作者によるルールの紹介Andernach(アンダーナッハ)についてをどうぞ。
チェスから来たルールはキルケとかマドラシとか名前を聞いてもルールを想像できないので、とっつきにくいことが多いですね。 Andernachもルールを想像しやすい名前(寝返り将棋とか)になれば、普及しやすいような気がするのですが。
Andernachでは、捨駒をして取らせると、取った駒の向きが変わって自分の駒になるので、なるべく強い駒に取らせるのが有利です。 27金、同角転は王が取られてしまい指せないので、初手は28桂でしょう。
同角成転となれば、強力な馬がこちらの駒になり28に出現します。
その出現したばかりの強力な馬を38馬、17玉、27馬!と捨ててしまうのが強烈な妙手。
馬がなくなっても、同角不成転で詰方27角が出現するので、18金まで詰ますことができます。
28桂、同角成転、38馬、17玉、27馬、同角不成転、18金 まで7手
作者 「角の成転・不成転を入れたものの一本道なので、ギリギリ及第の入門作でしょうか。」
Andernachが初めての人にはかなり大変。 簡潔な形から、わずか7手に角の成転、不成転が両方登場するのはおもしろく、Andernachルールの入門にぴったりの好作です。
ルールだけ見てスルーされた方、解けなかった方も上の手順のアニメーションを見て、Andernachのおもしろさを楽しんでください。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 山下誠さん:
- 玉を1七に誘って2七馬が妙手順。簡単そうに見えたのに長考してしまいました。
- 長谷繁蔵さん:
- カピタン26は堪忍してください。普通の協力詰だったら挑戦したい。
まずは手順を鑑賞してお楽しみください。 普通の協力詰の投稿もお待ちしています。 >みなさん
- 波多野賢太郎さん:
- このルールに慣れるには最適の問題だと思います。3八馬から2七馬がウマい活用ですね。
- 池田俊哉さん:
- 初手はこれしかないところだが、38馬に対して合駒を考えて少し悩む
Andernachルールの入門編としてはシンプルで良い
- たくぼんさん:
- 角の成と生の競演ですね。簡単そうで意外と手こずるそんな感じでしょうか
- 小山邦明さん:
- 詰方の駒2枚を盤面に発生させての収束形を考えました。
- S.Kimuraさん:
- 何度考えても分からず,fmzaに解いてもらいました.
香と馬で詰ますことばかり考えていたため,27馬に気づきませんでした.
占魚亭さんのルール紹介ページで,「どうしてこの名がついたのか私は知りません」とありましたが,
以下のページにチェスにおけるAndernachの由来が書いてあるようです.
https://en.wikipedia.org/wiki/Andernach_chess
私が若いころ見たフェアリーチェスの本には載っていなかったので、新しいルールだとは思っていました。
これを見ると1993年にできたルールなんですね。
チェスだと敵味方で駒の色が違うので、二組用意しないといけないかも。
- 占魚亭さん(作者):
- 今回の出題をきっかけに、1人でも多くの方にAndernachに興味を持ってもらえたら嬉しいです。
占魚亭さんの作品は、下記でも紹介されていますので、興味を持った方はどうぞごらんください。
- 隅の老人Bさん:
- 先ずはル−ルを熟読そして熟考。これでどうかな?
お見事、正解です。
- ハマGさん:
- 詰形が見えずアレコレ試しているうちに偶然解けました。
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