次ヘ
次ヘ
詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート
よもやま話大道棋全短評 大道棋15 加藤徹
ドキドキストリート
ドキドキストリート
解答を見るには「棋譜表示」ボタンをクリック
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題: 詰将棋パラダイス2012年12月号 大道棋よもやま話 第15回
結果発表: 詰将棋パラダイス2013年2月号 大道棋よもやま話 第16回

詰パラでの結果発表時の解説

よもやま話大道棋15 加藤徹 84龍、同玉、64飛、74角合、同飛、95玉、68角、86金合、
 96歩、同玉、76飛、97玉、86角、98玉、78飛、88銀合、
 54馬、87銀合、同馬、同玉、88飛、同玉、97銀、89玉、
 78銀、同玉、79歩、同玉、88銀打、89玉、79金、98玉、
 87銀、同玉、88金迄35手。

86飛合は同角、同玉、76飛以下。
87玉は77飛以下、88玉は79金以下。
88香合は54馬、87合、同馬、同玉、77飛以下。
 88金合は54馬で87桂香合は88飛以下、87飛金銀合は同馬以下。
 88飛合は54馬、87合、88飛、同玉、87馬、同玉、77飛以下。
89玉は79金、同銀不成、98銀以下。
 87桂香合は88飛以下、飛金合は同馬以下。

54銀がいかにも質駒。入玉させて馬で取ることになるが、88と87の合駒の組み合わせの読みが大変。 結局、銀銀合が最長で、逆を行くような97銀が最後に利いてぴったり詰む。


解説・全短評

前問の大道棋14と同じく、なし13の類型に属する問題です。 シンプルな形ですが、本作から5筋の銀と香を省いた更にシンプルな問題(加藤徹 全作品大道詰将棋(持駒 なし) No.212)があり、それを改作したものです。

84龍から64飛に74角合が本類型の定跡、これを同馬と取っても同飛と取っても続きそうで悩みます。 ちなみに3手目86飛には85角合と、これも定跡の受けで逃れ。

74角合に同馬、94玉で、狭い玉を大駒のバッテリーで狙う形。 しかも持駒には角があるので、この順も追及したくなります。
75馬、84合、85角、95玉、96歩までの読みは、84桂合とされて96歩に同桂でありゃりゃ。
95に行かせないように96馬としてから85角までと思ったら、84歩と突かれて83に遁走。
本作では74同馬の順は不詰ですが、ちょっと配置が変わると詰む可能性があるので油断できません。
例えば、本作に受方52香を追加した図だと・・・ 74同馬の順で詰みます。 考えてみてください。

本作では74角合に同飛が正解。 85玉には76金があるので95玉と逃げます。
75飛でカンタン? いえ、86玉、96馬、77玉、76飛、88玉(68玉は86馬)、78馬、98玉とスルスル逃げて「お客さん、惜しかったね」。
95玉には68角と打つのがいい手で、77合や86香合とか、うかつに受けると75飛で詰んでしまいます。 ここは86金合と85に利かせる合駒が強防(86飛合では強すぎて同角以下早い)。
86金合に同角から76飛は潜られて失敗。 ここは96歩から76飛と空き王手で76歩を取るのが好手です。 63銀と馬を取れば86飛、97玉、88金まで。 97玉には86角と金を取って快調です。

86角には98玉が最善で、78飛、88合、54馬と、待望の54銀を取る順がまわってきました。 しかし、88合、87合の組み合わせがいろいろあって、読み切るのは大変です。 最長は両方とも銀合(他の変化は分岐棋譜でご確認ください)。 87同馬、同玉、88飛、同玉と2枚とも取ってしまって「金銀3歩」という豊富な持駒で詰めます。

ここで当然のような77銀は89玉で失敗。 86角の利きを邪魔しないように97銀と打つのが良い手で、これを指されると大道棋屋はあきらめます。 最後は銀を捨てて88金まで駒も余らずすっきりした詰上り。

それでは解答者のみなさんの感想を。

凡骨生さん:
一枚も無駄のない配置で、この手順を引き出したのは対峙型の決定版でしょう。
永島勝利さん:
54銀の形を考えると、馬の位置を変えずに玉を下段に追うというところまでは分かったので、それを手がかりに解図。最後は駒余りなく詰んで解後感良好。
大下進さん:
4手目玉方角合を発見し手順がわかりやすくなった。たいへん良い作品と思いました。
岡崎行晃さん:
今回は少してこずりました!
余り駒なしの詰上りなので正解だと思う。
本年も諸々とお世話に相成り、ありがとうございました。
良いお年を迎えて下さい。(来年もよろしくお願いします)

いつもご解答いただき、ありがとうございます。 今年もまたお楽しみください。

三宅周治さん:
飛角の連携プレイから金銀の連携プレイ。2局解いた言持ちです。
太刀岡甫さん:
7六馬迄27手でしょうか。するする逃げる玉がなかなか捕まらずやたら詰めにくかったです。正解かどうかあまり自信がないですが……
いい線いっていたようですが、惜しい。
鈴木彊さん:
中盤54馬で銀を入手する攻めになるもその1手前88飛合では88銀合もむつかしい。
また54馬のとき65香合等多々変化があり難渋しました。
59香の配置が玉の右翼への脱出を防止している。
1年間ご苦労さまでした。また来年もよろしくお願いします。
新しい年が良い年でありますようご祈念申し上げます。

これも惜しい解答(変別解)。 実際に大道で出題されたときには、受け方は大道棋屋さんがするので大丈夫なんですけどね。今年もよろしくお願いいたします。

小山邦明さん:
前作の短評に書いたように7・6の駒配置や角打ちの変化を読んだ経験と今回の作品は5・4の駒が銀だったので、この手順しかないと信じて進めましたが、8・8や8・7の合駒変化調べは大変でした。この収束が正解だとすれば、うまくまとまるものだと驚くばかりです。

(2月5日追加) 私のミスで小山さんの感想が掲載されていませんでした。 追加させていただきます。
小山さん、ご指摘ありがとうございます。 ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

小林巧さん:
大道棋14に続いて「えいやっ」と84龍、同玉、87飛と調子に乗ってやってしまうと85角合とされ、全く手も足も出ない状態に陥る。ここで、前回14が一発で解けたのは行幸であったと思い知る。のであった…
やはり、大道棋は一つ一つ手をマメに読んで行かないと駄目なんだと再認識しました。
実戦心理としては、入玉されると、焦ってしまいそうですね。
谷口翔太さん:
3手目、85飛打は84角合で不詰。
それなら64飛打、今度は74角合、困ったな。
今年も後2日で終わります。
「おもちゃ箱」では、ずいぶん遊ばせてもらいました。
来年もよろしくお願いします。
良いお年をお迎えください。

今年もおもちゃ箱でいっしょに遊びましょう。よろしくお願いします。

竹中健一さん:
これで合ってるのかなぁ。。。
この上に追うタイプは逃れ手順という感じだけど、
54銀が取れるから危ないんですね!

大道棋は正解と逃れ手順が紙一重。お見事、正解です。

佐藤司さん:
今年最後の大道棋の解答を送信します。結果は・・・、残念ながら、です。
今年も大変お世話になりました。来年も宜しくお願いします。

解けなくても解答を送っていただき、うれしいです。今年も難易取り混ぜていろいろ出題していきますので、お楽しみください。

占魚亭さん:
変化球(というよりもこれしかない)の角合。金駒を補充して物量攻め。
内藤茂さん:
9手目96歩が印象に残りました。
寒い日がつづきます。御自愛下さいますよう。
よいお年をお迎えください。

まだ寒い日が続くきょうこの頃。 早くあたたかくなるといいですね。 今年もよろしくお願いします。

坂東仁市さん:
合駒多くてややこしいです。
84龍・・・85馬まで??43手?(自信ナシ)

変別解でしょうか。惜しい。


よもやま話 大道棋15 解答:20名 正解15名

正解者、当選者は詰将棋パラダイス(通称詰パラ)2013年2月号をご参照ください。

詰パラの入手方法 ===> 購読法・取扱い書店  (詰将棋パラダイス