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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.134 金少桂さん

ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
銀3類型 40手台

ドキドキ展示室No.134 金少桂

縦型の銀問題で、誘い手が多く、昔はよく出題されていたようです。

誘い手としては95銀と捨ててから飛で空き王手が中心で、ほかに83銀や83飛成もありそう。

  • 95銀、同玉、82飛成、77銀成、86龍、94玉、95金まで (77銀不成で86に利いてきます)
  • 95銀、同玉、88飛、94玉、95銀まで (88飛に86歩の捨合)
  • 83銀、同角、76馬 (73桂があるので85歩合で失敗)
  • 83飛成、同金、95銀、85玉、86金まで (83飛成に同飛や同角で逃れ)

本作は2番目の88銀を取る筋。

  95銀、同玉、88飛、86歩合

同馬も有力ですが、守り駒がよく利いて、意外に詰みません。 正解は同銀で、以下95銀打で飛を取ってしまいます。

  同銀、84玉、95銀打、同飛、同銀、75玉、

大海に逃げられそうなところを押さえるのが55飛打。 65合は76歩、64玉、53飛成までぴったり。 そこで65角の移動合で74の逃げ道を空けます。

  55飛、65角、76歩、74玉、84飛、63玉、

ここで普通に53飛成だと意外に続かず、なんと65飛と角を取るのが正解。 52とを取られそうで指しにくいですね。 52玉には、82飛成で、62に何の合駒でも74角で捕まっています。

  65飛、同桂、

相変わらず52とが取られそうで不安な形。 ここで、77馬の活用を見据えて53とと捨てるのが好手です。 同玉なら44馬で、42玉や52玉なら82飛成以下、63玉でも54角、52玉、82飛成で捕まります。 そこで、53とには72玉と逃げますが、54角から飛切り、更に55馬、73歩合、同馬が英断。

  53と、72玉、54角、71玉、82飛成、同玉、55馬、73歩合、
  同馬、同玉、

一見、足りないように思えますが、63とから72とと狭めていけば大丈夫です。

  63と、82玉、72と、93玉、84(94)金、92玉、65角、91玉、
  83桂、92玉、71桂成、91玉、81成桂(と) まで41手歩余り

作者 「最近改作が少ない銀3類型ですが、大道棋類型辞典オンラインのために改作に挑戦したときにできた副産物のうちの1作です。 12手目65角移動合から始まる第二ラウンドで大駒がかなり捌けるのが気に入っています。」

この形から40手超え。 途中、指しにくい手も多く、これを実戦で詰めることができたら、かなりの実力者ですね。

それでははみなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
枝分かれが、多く難解だ。 2枚と馬を斬りと金の寄りは攻めが細いので不安だった。
山下誠さん:
途中の変化で持ち歩は必要だが、この手順では余ってしまった。

大道棋は詰めるか逃れるかの勝負なので、詰みさえすれば駒余りは問題ないですね。

松崎一郎さん:
追い手順ながらも「行け!行け!」の大駒の捌き(飛車切り、馬切り)が気持ち良い。
川越敏司さん:
攻め方の飛車+馬、桂+角のバッテリーが気持ちいい手順ですね。
占魚亭さん:
55飛以降の展開が上手く、大駒3枚消える所も良いですね。
小山邦明さん:
19手目の「53と捨て」がやりにくい手でした。
池田俊哉さん:
「奇策縦横」442番類型で、74角が利いているので3手目82飛成以下96飛が成立しなくなっている
結果的に右側に追うようになるが、52と一枚で良くまとめており、そのとを53へ引く手も洒落ている
おしいれの大冒険さん:
29手目63とが難しかったです
S.Kimuraさん:
時間がなくて鑑賞だけになってしまいましたが,理解できない手ばかりになってしまいました. 解答解説を楽しみにしております.

将棋ソフトで鑑賞するときは、気になる変化も解かせて鑑賞すると理解しやすいかもしれませんね。


ドキドキ展示室No.134 解答:9名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おしいれの大冒険さん  川越敏司さん
  小山邦明さん  占魚亭さん  蛇塚の坂本さん  松崎一郎さん
  山下誠さん

当選者は、展示室で発表しています。