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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.112 金少桂さん

ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
銀2銀8問題 30手台

ドキドキ展示室No.112 金少桂

銀8類型は、もともと銀2類型からの派生で、75香配置で74香と角を取る誘い手が特徴。 本作は、両方の類型の誘い手をなるべく残した二つの類型のミックスです。

作者「拙作ドキ展No.83以来となる銀2×銀8類型の改作です。
銀8類型の筋の方を作意にしてみました。4手目73銀中合が売りです。
17〜20手目の手順前後以外はキズもなく、配置もすっきり纏まりました。客寄せ向きだと思います。」

銀2類型の筋としては、82銀から73銀不成の基本の誘い手は52角と飛を抜かれて奉納。 角筋を止める54馬には63銀合で、同馬で詰みそうですが角がよく利いてダメ。

正解は銀8類型の筋で、71馬と捨てて74香。 同龍は53角、81玉、92銀までですし、61玉と逃げても72飛成、51玉、73角まで。 しかし74香に対して、73角打を防ぐ73への中合があるのです。

といっても、73歩合では、72銀、82玉、71角、92玉、81銀不成、同玉、82角成まで。 そこで、82に利かせて73銀合または73角合が考えられます。 どちらかは保留にして先に進めてみましょう。

71馬、同玉、74香、73銀or角合、同香不成、61玉、72飛成、51玉。
73角が打てないので仕方なく62角と打って、42玉、44角成、52歩合。

73角合のときはこのとき持駒角銀で、53角打が31への脱出を防いでぴったり。 以下、61龍で51合、同龍、同玉と歩以外の合を稼いでから42でばらせば27手で詰み。 51歩合をするために44角成のとき52香合の受けも考えられますが、 このときは53銀、31玉、61龍、41歩合以下42でばらして52龍と香を取ればやはり27手で詰みます。

73銀合だった場合は、持駒銀銀。 53銀には31玉で、さっきと同様61龍、41歩合以下42でばらせば27手で詰みますが、 先ほどと違い今回は受方が角を持っているので、41角合という受けが成立します。 この順は最長で31手となり、これが正解です。

  71馬、同玉、74香、73銀合、同香不成、61玉、72飛成、51玉、
  62角、42玉、44角成、52歩合、53銀、31玉、61龍、41角合

角合のときも同様に同龍と切って42でばらせばOK。 42銀、同金、41龍と手順前後しても同じです。

  同龍、同玉、42銀打、同金、同銀成、同玉、33角、32玉、
  22角成、41玉、32金、51玉、33馬、61玉、71香成(馬) まで31手

銀2、銀8の両方の誘い手が楽しめるおもしろい問題でした。

合駒の受けはいろいろ読まされるものの、だいたい同様な筋で詰むので、筋に入られたら大道棋屋さん、早めに投了するかもしれませんね。

それではみなさんの感想を。 解答到着順です。

小林巧さん:
82銀の誘い手に2〜3本取られそう。
82銀も92銀も手駒補充ルートが確保出来ず、逃れ。
結局、香効き筋の71馬から入るのが正解。
初手から、捨て駒は 心理的にやりづらい
山下誠さん:
4手目銀合が相当な粘りで、左右に追い掛けることになる。
小山邦明さん:
ドキドキ展示室 No.83に似た初形だが、誘い手のような71馬捨てから香で角を取る手順が本命でした。 最終手は初手と同じ「71馬」にしました。
S.Kimuraさん:
合駒の多さに頭を悩まされました.
占魚亭さん:
初手と最終手が同一手。 上手い。

最終手は初手と同じこともあって、71馬の解答が多かった。

池田俊哉さん:
74香に対して73銀合が強防だが、単純に同香とするのは珍しい
72龍と拠点を作るが、62角から44角成がやりにくい継続手段

ドキドキ展示室No.112 解答:6名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  小山邦明さん  小林巧さん
  占魚亭さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。