詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.83 金少桂さん

ドキドキストリート
ドキドキストリート
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
10手台。ドキドキストリートは昔懐かし大道詰将棋のコーナー

縁日や路上で大きな盤駒を使って詰将棋を出題する大道棋屋さんは、昭和の風物詩でした。 出題される問題は、一見簡単そうに見えて、巧妙な受けがあって簡単には詰まないのが特徴。 そこがおもしろく、多くの詰将棋ファンをを魅了しました。 その大道棋の研究のための会報から発展したのが、現在も続いている「詰将棋パラダイス」です。

大道棋は、お客さんを錯覚させるために、ちょっと配置を変えた問題群が多く、これを類型と呼びます。 代表的な類型には、その持駒から名前のついた香歩問題、銀問題、金問題などがあります。 本作は銀問題になりますが、銀問題といってもいくつかのタイプがあり、93玉型の銀1類型、81玉型の銀2類型がもっとも有名。 本作は、その銀2類型と銀2類型から派生した銀8類型を合成したおもしろい問題です。

最初に、この二つの類型の主な誘い手を確認しておきましょう。

銀2類型の主な誘い手。

  • 82銀、92玉、73銀生、93玉、82飛成まで
  • 82銀、92玉、91銀成、93玉、75馬、84合、92飛成まで
  • 54馬、63歩合、82銀、92玉、73銀生、93玉、82飛成まで

それぞれ、どんな受けがあるのか、考えてみてください。

 

銀8類型の主な誘い手。
  • 82銀、92玉、73銀成、91玉、82飛成まで
  • 82銀、92玉、93銀成、同玉、95香、94合、71角成、83玉、82飛成まで
  • 92銀、同馬、51飛成、82玉、71角成、83玉、72馬まで
  • 71角成、同玉、74香、61玉、72飛成、51玉、73角まで

こちらもどう受けるか、大道棋屋さんになったつもりで考えてみましょう。

 

ドキドキ展示室No.83 金少桂

さて、本作の誘い手はどうでしょうか。

  • 82銀、92玉、73銀不成、93玉、82飛成まで
  • 82銀、92玉、91銀成、93玉、75馬、84合、92飛成まで
  • 54馬、63歩合、82銀、92玉、73銀生、93玉、82飛成まで

この銀2類型の3つの誘い手はそのまま残っています。 更に

  • 71馬、同玉、74香、61玉、72飛成、51玉、73角まで
    (74香に同龍なら53角、81玉、91歩成、同玉、92銀まで)

の銀8類型の誘い手も加わっています。 74香を同龍と取られないように

  • 91歩成、同龍、71馬、同玉、74香、61玉、72飛成、51玉、73角まで

とする手もありそうです。

82銀・54馬・71馬・91歩成のどれかは正解ですが、さあ、どの手を選びますか。 また、ほかの3つが何故詰まないかわかりますか。

順番にやってみましょう。

1) 82銀、92玉、73銀不成、52角!
2) 82銀、92玉、91銀成、93玉、75馬、84歩!、92飛成、同角
3) 54馬、63銀合!、82銀、92玉、73銀生、52銀
4) 71馬、同玉、74香、73銀合!、同香、61玉、72飛成、51玉
  73銀合のところ73歩合なら53角、81玉、82銀以下詰み。
5) 91歩成、同龍、71馬、同玉、74香、73歩合!、同香、61玉、72飛成、51玉
  今度は82銀が取れるので73歩合でOK(銀合でも逃れ)

あれ、全部ダメ? いや、54馬、63銀合のときは、同馬と取る筋があるのです。 正解は

  54馬、63銀合、同馬、同角、82銀、92玉、81銀打、同角
  同銀不成、93玉、75角、84龍、92飛成 まで13手
  (同銀不成、同玉、72飛成、91玉、73角 まで13手)
  (同銀不成、91玉、73角、81玉、82角(飛)成 まで13手)

81銀打までと思いきや、いつの間にか角が利いています。 でも、落ち着いて同銀不成と取り返せば大丈夫。 あわてて同銀成とすると、93玉、75角、84龍、82飛成、94玉と逃げ出されるのでご注意。

作者 「最近あっちゃんさんとの間でひそかに銀8類型がブームです。
そんな中、ふと思いつきで銀2類型と銀8類型を混ぜていいとこどり(?)をしてみました。
最も簡単な原理図として作ったものです。
作意手順は銀2類型の普通の手順ですが、最小限の駒数で銀2、銀8両方の一通りの紛れは入れてみました。
特に銀8類型の誘い手71馬、同玉、74香に73銀中合で逃れるのが売りです。」

本作の弱点は、作意手順が既存の筋なので、74香の誘い手をスルーされてしまってあっさり解かれる可能性がありそうなこと。 本作だけで見るのではなく、銀2・銀8両方の誘い手と受けを成立させた、今後の展開の素材として考えるべきでしょう。 ただ、集客度が61とギリギリなので、駒数を増やす改作がやりにくいのが懸念されるところです。

それではみなさんの感想を。解答到着順です。

のくせにさん:
71馬の筋から考えて悩みました。
山下誠さん:
最後は9一玉と逃げても同手数。間違ったかな?

変化同手数は、大道棋では大道棋屋さんの選択肢が増えるので実戦価値上プラス。 問題ありません。 解答はどの順でもOKです。

S.Kimuraさん:
柿木将棋と詰将棋対戦しましたが,76の香車の利きを通せば簡単なことに気づき,54馬から清算していったら,詰んでしまいました. 92の歩と95のと金の意味が分かりませんでした.

71馬や91歩成の誘い手のための配置。 大道棋では誘い手のため作意では不要な配置がよくあります。
ただ、本作では91歩成の誘い手をあきらめれば、92歩、95とを2枚ともはずしてもあとの誘い手は成立するので、原理図としてはその方がよいかもしれませんね。

長谷繁蔵さん:
角を取ってカンタンかと思ったら73合が有効と分かって2回目に ひさしぶりに苦手のドキドキに挑戦角合以下と見つけました。収束良し。

71馬、同玉、74香に73角合として、以下44角、81玉、82銀、同角、71角成、同角、72飛成までというかっこいい手順。
73銀合で詰まないので、残念ながら不正解。 惜しい。

蛇塚の坂本さん:
金やと金が関係していないので自信無し

32金、95とは、71馬、同玉、74香以下の誘い手を73銀合で逃れるための配置です。

占魚亭さん:
香の利きを通しつつ94竜を働かせない攻め方。
Pathfinderさん:
すぐに銀を取り、角を精算する手順はなかなか思いつきませんでした。
池田俊哉さん:
54馬形の銀問題。76香の威力はすごい
鳥本敦史さん:
紛れ重視という配置なのでしょうが後続作がないとこれだけでは評価しにくいですね。
銀2類型+銀8類型のミックスということなのでこんな図を考えてみました。 香龍会で出してみたところ結構悩んでもらえました。

ということで、大道棋教室の鳥本先生から右図が届きました。 こちらも挑戦してみてください。
解答は棋譜ファイルをご参照ください。

小山邦明さん:
初手54馬は銀合でだめなはずを逆手に取った作品
おかもとさん:
初手91歩成の筋かと思ったらハズレでした。

ドキドキ展示室No.83 解答:12名 正解11名(下記)

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん  小山邦明さん
  占魚亭さん  津久井康雄さん  鳥本敦史さん  のくせにさん
  Pathfinderさん  蛇塚の坂本さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。