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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.94 鳥本敦史さん

ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
最後はくるくる 30手台

ドキドキ展示室No.94 鳥本敦史

ドキ展92と同様二枚飛車の銀4類型。 こちらはノーマルな93玉型です。 4×5に収まって集客度は88と非常に高いのですが、6筋7筋がちょっと密集しているので手を出しにくいかも。

73歩が配置されてしかも62銀が利いているので、82銀以下の筋はほとんどだめそう。

94銀、同銀、73飛行成、83合、82飛成の基本の誘い手も62銀のためだめそうですが、実は73飛行成を同銀なら同飛成で詰むので、大道棋屋さんは83銀引と定番の受け。

ここから82飛成、94玉で、さてどちらの龍で83銀を取るか、と思っていると、実はどちらも「惜しかったね」。
銀を取らず74龍と捨てるのが絶妙手です。 その狙いは同銀に95歩、同玉、62馬と銀を取ること。
84合は、金合なら切って簡単、金合以外は83龍、同角、同龍、同玉、61角以下で捕まります。

  94銀、同銀、73飛行成、83銀引
  82龍、94玉、74飛成(または82飛成、94玉、74龍)、同銀、
  95歩、同玉、62馬、96玉、

銀は取れても入玉されてダメそうに見えるところですが、これが捕まるのが大道棋。

  87銀、97玉、86龍、88玉、44馬、89玉、

79玉なら77龍でいけますね。 89に逃げられたら?
45馬は56歩合で、「あっ、桂が利いてる」。
76銀、79玉、88龍、69玉で、「あれ、馬で王手できない」。
99馬捨てが最後の決め手。 同玉は97龍で簡単なので、79玉と逃げて、77龍、69玉、78龍、59玉から「最後はくるくる」が始まります。

  99馬、79玉、77龍、69玉、78龍、59玉、
  77馬、49玉、67馬、39玉、57馬、29玉、47馬、19玉
  37馬、29玉、28馬(28龍、38龍) まで35手

作者 「4×5に収まっておりなかなかの好形と思います。
収束くるくるになるのは御愛嬌です。
5手目の手順前後は構造上の破綻点と言われればそれまでですが、果たして・・・。」

誘い手は少し弱いとはいえ、新鮮な詰筋から最後は馬追いのくるくるまで飛び出して、楽しめる問題でした。
手順前後は普通作なら大きなキズですが、大道棋ではあまり問題ないところ。

それではみなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
7四龍が冴えた捨駒で、最下段に落として龍と馬で右下隅に追う。
蛇塚の坂本さん:
玉の移動が面白い。9三から2九までの大移動にビックリしました。
波多野賢太郎さん:
最後はくるくる、というヒントがあったものの、ここまで追いかける展開になるとは予想外でした。 5手目に8三同龍と銀を取ったり、7手目から8三で銀と角を取っても詰みそうだったので、そこでかなり悩みました。
津久井康雄さん:
まさかの展開。 苦戦しました。
占魚亭さん:
入玉させて仕留める意外な展開(大道棋的とも言える?)。
金少桂さん:
75歩で飛の利きが止まっているこの形で上部に追い出すのは意外性がある。
小山邦明さん:
No.92と同様、角筋を通さないように飛を動かす。 8手目の合駒の変化が駒取り手順なのでやりにくい。 手数は長いが後半は楽しい手順。
S.Kimuraさん:
99馬が見えませんでした. 最後に9段目でくるくるになるとは予想外でした.
池田俊哉さん:
上部に追い出しても大丈夫な形に見えるので安心。 63馬の大活躍を楽しむ作品
5手目82龍-74飛成でも同様に進むが、こう言った非限定も珍しいかも?
嵐田保夫さん:
9九馬の好手がなかなか見えず9八銀や7六銀に誘われ苦戦。

ドキドキ展示室No.94 解答:10名 全員正解(下記)

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  金少桂さん
  小山邦明さん  占魚亭さん  津久井康雄さん  波多野賢太郎さん
  蛇塚の坂本さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。