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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.90 米澤歩登さん

ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
どこに飛を打つか 20手台

ドキドキ展示室No.90 米澤歩登

作者「ドキドキストリート双子問題No.18を見て製図した。 実際に大道で出すのならば途中で▲7一飛打が取れないというヒントを出すかな。」

双子問題No.18は、実際に大道棋屋としても活躍した有田辰次氏の名作です。 共に使用駒8枚で4×4に収まり、集客度が95と非常に高い問題。 この双子が完成度が高すぎるのと、詰筋が多くないことから、類型はほとんどなく、凡骨生さんの改作が1作あるだけです。

72銀不成とかひっかからなければ、初手は飛を打つ一手。 84飛は82香合ぐらいでどうにもならないので、71飛か61飛の二択です。 有田作と違って91が角のため、71飛に同玉の変化がちょっと見えにくい(62銀成、81玉、84香以下)ので、初級者の手は出にくいかもしれません。

71飛が取れないと分かれば、92玉に72飛成、82合、83金までの誘い手は読みやすいのですが、もちろん、大道棋屋さんはそうはさせじと 82角打合で逆王手を狙います。 こうなると金は動かせず、83龍、72龍と追いかけても千日手。 82でばらしても角2枚では続きません。

ということで、62香を狙って61飛と打ちます。 92玉、62飛成に、82桂・銀・金・角合なら同龍と切ってその合駒を打てば簡単。 82香合が正解です。

  61飛、92玉、62飛成、82香合、

82香合のときは同龍、同角のとき香は打てないので、同金とばらす一手。 先に同金、同角、同龍でも同じです。

  同龍(金)、同角、同金(龍)、同玉、

84香でまた合駒選択ですが、今度も香合が最長です。 取って74銀成(不成も可)と押さえれば、あとは長いけれども手順の詰み。

  84香、83香合、同香成、同玉、74銀成、92玉、83角、91玉、
  92香、81玉、82香、71玉、63桂不成、62玉、61角成、同玉、
  51歩成、62玉、73成銀 まで27手

最後は角捨てが決め手となって詰みました。

元の有田作と比べると5×5と広がって使用駒も11枚に増えているのですが、それでも集客度は83で十分出題できる水準なこと、 そして、ほとんど改作されていなかった類型(双玉飛2類型)の改作に挑戦された意欲を買って出題させていただきました。

それではみなさんの感想を。解答到着順です。

山下誠さん:
香合2回は読みやすい。全て清算して第2ステージへ。
蛇塚の坂本さん:
6一角成が、カッコいい凄い手。
本間瑞生さん:
61角成で玉をキャッチできる
原田雄二さん:
初手61飛をようやく発見しました。21手目63桂生、23手目61角成が難しかった。
S.Kimuraさん:
飛車打ちから香車を取ったところまでは良かったのですが,その後は手が広くて大変でした.
55の桂馬が最後に活躍するところが良いですね.
米澤歩登さん(作者):
実はもう一つの投稿した作品の余詰から出来た作品です。

もう一つの方は7×6と大幅に形が広がっていたので、残念ながら返送とさせていただきました。

津久井康雄さん:
紛れ筋の応手82角打がなかなかに厄介でした。
占魚亭さん:
香から払うのがポイント。
小山邦明さん:
初手は飛打しか無く、打つなら62香が取れる61飛が第1感。
逆王手の心配となる香と角を取る手順はやや強引だが、その後の手順はうまく纏まっていると思います。
池田俊哉さん:
自王に狙いをつけていた角香が8手ですべて消えてしまうのがユーモラス。 非限定はあちこちあるが大駒が消えるのは良い

ドキドキ展示室No.90 解答:10名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  小山邦明さん  占魚亭さん
  津久井康雄さん  原田雄二さん  蛇塚の坂本さん  本間瑞生さん
  山下誠さん  米澤歩登さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。