作者「ドキドキストリート双子問題No.18を見て製図した。
実際に大道で出すのならば途中で▲7一飛打が取れないというヒントを出すかな。」
双子問題No.18は、実際に大道棋屋としても活躍した有田辰次氏の名作です。 共に使用駒8枚で4×4に収まり、集客度が95と非常に高い問題。 この双子が完成度が高すぎるのと、詰筋が多くないことから、類型はほとんどなく、凡骨生さんの改作が1作あるだけです。
72銀不成とかひっかからなければ、初手は飛を打つ一手。
84飛は82香合ぐらいでどうにもならないので、71飛か61飛の二択です。
有田作と違って91が角のため、71飛に同玉の変化がちょっと見えにくい(62銀成、81玉、84香以下)ので、初級者の手は出にくいかもしれません。
71飛が取れないと分かれば、92玉に72飛成、82合、83金までの誘い手は読みやすいのですが、もちろん、大道棋屋さんはそうはさせじと
82角打合で逆王手を狙います。
こうなると金は動かせず、83龍、72龍と追いかけても千日手。
82でばらしても角2枚では続きません。
ということで、62香を狙って61飛と打ちます。
92玉、62飛成に、82桂・銀・金・角合なら同龍と切ってその合駒を打てば簡単。 82香合が正解です。
61飛、92玉、62飛成、82香合、
82香合のときは同龍、同角のとき香は打てないので、同金とばらす一手。
先に同金、同角、同龍でも同じです。
同龍(金)、同角、同金(龍)、同玉、
84香でまた合駒選択ですが、今度も香合が最長です。 取って74銀成(不成も可)と押さえれば、あとは長いけれども手順の詰み。
84香、83香合、同香成、同玉、74銀成、92玉、83角、91玉、
92香、81玉、82香、71玉、63桂不成、62玉、61角成、同玉、
51歩成、62玉、73成銀 まで27手
最後は角捨てが決め手となって詰みました。
元の有田作と比べると5×5と広がって使用駒も11枚に増えているのですが、それでも集客度は83で十分出題できる水準なこと、
そして、ほとんど改作されていなかった類型(双玉飛2類型)の改作に挑戦された意欲を買って出題させていただきました。
それではみなさんの感想を。解答到着順です。
- 山下誠さん:
- 香合2回は読みやすい。全て清算して第2ステージへ。
- 蛇塚の坂本さん:
- 6一角成が、カッコいい凄い手。
- 本間瑞生さん:
- 61角成で玉をキャッチできる
- 原田雄二さん:
- 初手61飛をようやく発見しました。21手目63桂生、23手目61角成が難しかった。
- S.Kimuraさん:
- 飛車打ちから香車を取ったところまでは良かったのですが,その後は手が広くて大変でした.
55の桂馬が最後に活躍するところが良いですね.
- 米澤歩登さん(作者):
- 実はもう一つの投稿した作品の余詰から出来た作品です。
もう一つの方は7×6と大幅に形が広がっていたので、残念ながら返送とさせていただきました。
- 津久井康雄さん:
- 紛れ筋の応手82角打がなかなかに厄介でした。
- 占魚亭さん:
- 香から払うのがポイント。
- 小山邦明さん:
- 初手は飛打しか無く、打つなら62香が取れる61飛が第1感。
逆王手の心配となる香と角を取る手順はやや強引だが、その後の手順はうまく纏まっていると思います。
- 池田俊哉さん:
- 自王に狙いをつけていた角香が8手ですべて消えてしまうのがユーモラス。
非限定はあちこちあるが大駒が消えるのは良い
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