ドキドキ展示室No.50で登場した金少桂さんの新類型、角香問題。
84香、63角、41龍と3方向からの攻めがあるのが特長です。
まずはドキ展No.50の筋で考えてみましょう。
84香、83銀合、41龍、71桂合、92角・・・
「あれ、なんだ同じように詰むじゃない」 と思って手を出したら、大道棋屋さん、今度は83桂合!
「えっ、それは確か63角で詰んだはずだけど・・・」
あっさり同角と取られて、83香不成、71玉、41龍、同角、82香成、61玉と迫っても逃げられて失敗。
「そうだ、ドキ展No.50は45香があったんだった。」
「それじゃあ今度は63角かな。 同角なら84龍、92玉なら42龍だ。」
63角に対しては秘手72歩合がとんで来ます。
同角成、同角となっては83に利いてくるのでダメ。
取らずに84香としても、やっぱり83桂合で奉納。
「そうか、41龍、71歩合と71を塞いでから84香とすればいいのか。 83に中合されても、92角!が妙手だね。」
三度目の正直、やっと詰んだか、と思いきや、41龍には71桂合。
83に利いてくるので、これも失敗。
3方向の誘い手が全て逃れとはおもしろいけど、詰まないのでは問題にならない。
大丈夫、ちゃんと詰む順があります。 さて、正解は・・・
82香!、92玉、83角、93玉、94角成、同玉、
なんと82香の短打。
続いて角を使って94に誘導すれば、「分かった。54龍、同歩、72角、84玉、83角成までだ。」
龍を切ってぴったりの詰みですが、実はこれも誘い手。
74銀合という巧妙な受けがあります。
72角なら93玉と逃げて83角成を同銀と取ってしまおうという受けです。
54龍、74銀合、同龍、同飛、
仕方なく同龍と切って、さあ、どうしましょう。
72角から83角成は84玉から75玉と逃げられて失敗。
かといって83角や83銀では93玉で後続なし。
困ったように見えますが、今度は61角と離して打つのが好手。
84玉に74とと飛車を取ったときに離し打ちの効果が表れてきます。
61角、84玉、74と、同玉、65銀、63玉、64飛、73玉、
74飛、82玉、72飛成、93玉、83龍 まで23手
65銀に75玉は、76飛、84玉、74飛、93玉、73飛成、92玉、83龍(角成)まで23手で、こちらも正解。
3方向の誘い手が詰まず、82香の短打から入る作意。
作意順にも74銀合の妙防があり、同龍から61角の離し打ちと妙手も入って詰めにくいという、大道棋としては理想的なパターン。
持駒2枚ながら集客度は72とまずまずなので、実戦価値がありそうです。
それではみなさんの感想を。解答到着順です。
- 山下誠さん:
- 銀合から離し角あたりがハイライト。後半はちょっと流れました。
- 蛇塚の坂本さん:
- 最初5四龍の後の合駒で7四銀合を発見するのに時間がかかりました。後は手なりでした。龍捨ては絶妙でした。
- 鳥本敦史さん:
- この型ははじめて取り組みましたが74銀合でドキっとしますね。
- 鈴木彊さん:
- 短打の香で追い54龍に取らずに74銀合は見事。
- 長谷繁蔵さん:
- 2/14孫娘から貰ったギリチョコを食べながら考えましたがギブアップ
ドキドキは苦手です。
作者の皆さんすみません。
- 波多野賢太郎さん:
- 第2弾、待ってました。序盤、なり悩まされました。香、角の短打には意表を突かれました。
- 小山邦明さん:
- 香は離して打つ格言は通用しない。中合も出てきて面白い。
短評からは解けていると思いますが、解答の書き忘れ(11月の解答のまま)。TETSUもよくやる間違い。 ご注意ください。
- S.Kimuraさん:
- この問題以降は,柿木将棋に頼ってしまいました.
初手84香しか頭になかったので,82香は意表を突かれました.
- 隅の老人Bさん:
- 初手、84香打、そんな時代もありました。
遠い昔を思い出している爺さんです。
- ronさん:
- 色々な紛れがあってよく出来ているなあと感心しました。
特に63角からの紛れが面白かったです。
途中の74銀にハッとさせられるものの,短打の香を見つければ後は流れるような手順ですね。
- 池田俊哉さん:
- 前類型と異なり、香短打から83角-94角成で龍の活用を図る。
74銀中合の延命も面白い
- 占魚亭さん:
- 初手の短打に辿り着くまで何度失敗したことか。
- 攻めダルマンさん:
- 頑張りましたけど解けませんでした。
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