金問題の変形。 10手台
大道詰将棋(大道棋)は、持駒によって香歩問題、銀問題、金問題などと呼びます。 金問題は大道棋の代表的な類型の一つで240題以上の問題があります。 入口はほとんど同じで、金打から香による王手に飛の中合の妙防が飛び出します。 その先は変化紛れが多く奥深いのですが、初形からの誘い手がそれしかないため、金問題を使いこなすには、大道棋屋にかなりの技術が必要です。 本作は双玉にしたこと、そして持駒銀にして2手逆算することにより大幅に初形からの誘い手を増やしてみました。 1) 94馬、92玉、93銀、81玉、84香、71玉、82香成まで これが本来の金問題の誘い手。 むろん84香には83中合ですが、83歩合などでは82銀成、同玉、83香成以下簡単。 82銀成を防いで83金合も、82銀成、同金、同香成、同玉、83金で同様。 ということで、普通は83飛合で、82銀成、同飛、同香成、同玉、83飛、71玉と進みます。 61香成、72玉、93飛成に83歩捨合があって簡単ではありませんが、同龍、61玉、63龍、51玉、53龍以下で何とか詰み。 それではこの順が正解かというと、83桂合の逆王手がありました。 同香しかないので、72玉で逃れ。 2) 94馬、92玉、83銀、81玉、72銀生、82玉、83馬まで 持駒銀なので、この順が生じました。 83馬で詰んだと思ったとたん、95香とこちらの玉を先に取られて失敗。 3) 84馬、92玉、83馬、81玉、82馬(82銀)まで これも同じく95香でアウト。 4) 84馬、92玉、83馬、81玉、92銀、同香、同馬、同玉、93歩、同玉、94香まで 93歩は二歩で打てません。 92同馬に72玉でも逃れ。 5) 84馬、92玉、93銀、81玉、73馬、86角、82馬まで 最後に95角と取られてダメ。 ほかにも84馬から93馬と捨てる手など、かなり紛れが増えているのがお分かりになると思います。 それでは正解は・・・ 84馬、92玉、74馬、83桂合、 84馬から74馬と合駒請求。 これには83桂の逆王手が絶対で、他の合駒は93銀で簡単です。 同馬と取りたいところですが、81玉の逆王手で失敗。 同香成が正解です。 同香成、81玉、92銀、同香、同成香、71玉、 92銀に71玉なら、82成香、同玉、83馬、71玉、61香成まで 72歩、同玉、84桂、71玉、72香 まで15手 誘い手は多いものの作意順は難しくなく、これも客寄せ用の問題です。 それでは解答者のみなさんの感想を。解答到着順です。
ドキドキ展示室No.24 解答:11名 全員正解(下記) 石川和彦さん S.Kimuraさん 今野盛基さん しろねこさん 隅の老人Bさん Daiki596さん 躑躅さん 中澤照夫さん 長谷繁蔵さん やまかんさん 渡辺さん
当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。