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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.150
松下拓矢さん 「炎の九番勝負」

記録に挑戦!
記録に挑戦!
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
全手順□か□ 10手以下

記録展示室No.150 松下拓矢「炎の九番勝負」

記録展No.149の全手順飛か角の長手数記録に続いて、 本作は全手順龍か馬の長手数記録(9手)です。 既存作品を調べて見たところ、連続龍か馬の回数記録(9回)にもなっていることがわかりましたので、 こちらも記録項目として今回追加しました。

盤面を見ると、玉は26にしか行けません。 ということは、2枚の龍がなければ53馬の1手詰。 そう、この強力な2枚の龍は、実は邪魔駒だったのです。

まず、33龍と1枚目の龍を消しに行きます。 26玉と逃げるのは36龍、17玉、27龍までなので合駒するしかありません。 34歩合など横に利かない合では24龍まで。 それなら金合は? これも24龍、同金、44角まで簡単です。 しかし、ここで34馬という移動合の妙手がありました。 それでも24龍とすると、同馬で、なんと原型のまま43龍を消去することができました。

  33、34、24、同

こうなれば、53の龍も同じように消せるのはすぐわかりますね。

  33、34、24、同

2枚龍が消えれば、予定通り1手詰。

  53(62)馬 まで9手

作者「全手順龍馬最長手数が狙い。 生駒とは異なり、双方の駒打ちおよび攻方の駒取りができないため、移動合2回を絡めての9手が上限のはず。 龍VS馬の九番勝負はカド番からの2連勝で馬の勝ちですね。」

記録が狙いの作品ですが、4手サイクルで2回繰り返す趣向詰にもなっている楽しい作品でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

市原誠さん:
これは、面白い手順ですね!
山下誠さん:
龍と馬の手がきれいに繰り返される美品。
松崎一郎さん:
全手順が竜か馬。

25馬まで7手解。 惜しい。 2回目の33龍に34馬は53馬までと読んで33龍を同馬と取ったと思われますが、 34馬で61の玉のため馬がピンされるので、53馬とはできないのですね。

蛇塚の坂本さん:
龍と馬だけのやり取りが面白い。
S.Kimuraさん:
全手順龍や全手順馬があっても良さそうなのに,龍と馬を両方使っても9手が最長なのですね.
やはり持駒にできないだけ難しいのでしょうね.

全手順龍や全手順馬は3手詰はたくさんありますが、5手詰は可能でしょうか?

ひろぽんさん:
馬の守備を無力化

44角まで5手解。 33龍に34金合の順と思いますが、34馬の移動合がありました。

中村丈志さん:
双玉は早詰め防止と繰り返し手順を実現させる意味とはすごい。
おかもとさん:
記録より、龍捨てのリフレインのほうを評価したい。
西澤叶祐さん:
竜が二枚もいてどっちもいなけりゃ一手詰みとはなんという皮肉だろうか。 と作者の声が聞こえてきました。
inokosatoshiさん:
2枚龍がじゃまだったとは。
池田俊哉さん:
全手順龍馬。趣向的な面もあって面白いが、同様の手順をどこかで見たような気がするが気のせいか...

龍1枚消去ならいろいろありそうですね。

2022年9月11日追記: 今村さんよりご教示いただきました。
「おもちゃ箱展示室松下氏作についての池田さんの指摘ですが、スマホ詰パラ(H25 10/17)および短編名作選370番のキング氏作のことではないでしょうか。」

キング 「どこかソッポへ行く大駒過去」 11手 (右図)
スマホ詰パラ No.2983 2013.10.17

これはスマホ詰パラ好作選  第23番にも収録されていました。
縦横の違い、馬と金の違いはありますが、パターン的には似ていますね。

占魚亭さん:
楽しい龍2枚消去。
たくぼんさん:
記録作としてだけではなく手順もユニークでいける
はむきちさん:
大駒がちょこまかと楽しかったです。
浜野乙三さん:
全手順龍か馬。 それもさることながら同一4手組が2つも見事。 同手順の繰り返し長、回数の記録というのはあるもんでしょうか。
6手目34馬と61双玉がピッタリ。2枚龍が邪魔でした。

同手順の繰り返し長、回数の記録、おもしろそうですが、調べるのが大変そう。 香連捨てなどで4回は少なくともありますね。


記録展示室No.150 解答:15名 正解13名(下記)

  市原誠さん  池田俊哉さん  inokosatoshiさん  S.Kimuraさん
  おかもとさん  占魚亭さん  たくぼんさん  中村丈志さん
  西澤叶祐さん  浜野乙三さん  はむきちさん  蛇塚の坂本さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。