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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.144
松下拓矢さん 「Hurricane II」

記録に挑戦!
記録に挑戦!
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
全応手・・・最長 30手台

記録展示室No.144 松下拓矢「Hurricane II」

本作は、題名から想像付く通り、同作者の記録展示室No.138「Hurricane」の発展形です。 「Hurricane」は受方馬の連続移動回数の記録作品(18回)でした。 「Hurricane II」は、その序と収束を工夫することにより、全応手馬の長手数記録作品(39手)になりました。 これまでの記録は芹田修さんの19手で、一挙に2倍以上に更新しました。

手順の基本的な構成は「Hurricane」と同様、44の馬を53、54、44と三角形上に動かすのですが、 本作では序で桂跳ねにより55にも動かして手数を伸ばしています。 これにより馬の移動回数も増加し、受方馬の連続移動回数の記録も18回から19回に更新しました。

作者 「全応手馬の最長記録更新(19手→39手)および受方馬連続移動回数の最多記録更新(18回→19回)
記録展示室138の拙作を全応手Xに改作。 桂を取らない収束や、玉方52桂の配置の有用性、ルントラウフに入る前の44→55→44のスイッチバックなどの発見によってようやく完成しました。」

それでは手順を見ていきましょう。

  55桂、同馬、44歩、同馬

序に馬のスイッチバックを入れて回数・手数を伸ばしています。
ここからは馬のルントラウフ。

  53歩成、同馬、54金、同馬、44歩、同馬
  53桂成、同馬、54銀、同馬、44歩、同馬
  53香成、同馬、54銀、同馬、44歩、同馬
  53香成、同馬、54銀、同馬、44歩、同馬
  53香成、同馬、54金、同馬、44歩、同馬

59の香を動かせれば69飛を49に移動させることが可能になり収束します。

  53香成、同馬、49飛、44馬、53と まで39手

最後に44馬の移動合を入れ、全応手馬のままとどめを指します。 53とでは44同飛以下の最終手余詰のキズがありますが、やむを得ないところでしょう。

<2021年7月16日追記>

本作の最終手余詰のキズに対し、鈴川優希さんより下記の指摘がありました。 これを受けて、作者より

「改めて検討した結果、No.144「Huriicane II」のみ▲44同飛以下の最終手余詰を消すことができました。」

ということで、修正図が届きましたので、掲載します。 手順は最終手が桂成になっただけで、ほぼ同じです。
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
<追記終わり>

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
18連続同馬!成立させるアイデアが素晴らしい。

最後も馬の移動合にしたのが全応手馬となるポイントでした。

小山邦明さん:
受方の「全応手が馬(19回)」の最長手数の記録作(前作より1回更新)
収束で44馬に同飛でも詰むのは残念。
蛇塚の坂本さん:
以前この形があったので参考に成りました。
馬屋原さん:
全応手馬の最長手数記録ですね。大幅な記録更新はお見事です。 特に45桂の配置が見事で手順前後を発生させることなく記録を伸ばしています。
inokosatoshiさん:
玉方全応手同馬最長手数達成。 双玉配置に記録達成への苦労を感じる。しかし、最後角駒余りになってしまうが…。 私の解答が違う…?。

馬の移動合が駒余りにならない応手でした。 最終手と手数は合っているので正解扱い。

S.Kimuraさん:
前作は変化が難しかったので身構えて臨みましたが,今作は記録の手順だけに集中して楽しめました.
占魚亭さん:
(全応手馬最長記録)構図・手順構成は前作を踏襲していますが、ピンメイトにしたのが工夫ですね。
おかもとさん:
1月の作品から純度を高めたようで、次作との対比もいい感じ。
池田俊哉さん:
1月発表の「Hurricane」を発展させて全応手馬へと発展させた作品
構成はほぼ同じだが構想は買う

記録展示室No.144 解答:9名 全員正解(下記)

  池田俊哉さん  inokosatoshiさん  馬屋原さん  S.Kimuraさん
  おかもとさん  小山邦明さん  占魚亭さん  蛇塚の坂本さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。