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詰将棋おもちゃ箱記録に挑戦!

記録展示室 No.57 ドうえもんさん

記録に挑戦!
記録に挑戦!
出題時のコメント:
記録展23が参考に? 40手台

作者:
小駒歩なし煙の長手数記録(47手)です。 自作の金銀桂煙に、逆算で香4枚を入れる発想は前からありましたが、 狭い空間の中で香4枚を入れるのは難しいと思い、何度も諦めていました。 つい先日完成し、検討の結果、余詰がないと思うので、投稿します。 玉に取られるだけの飾り駒は、ありません。

自作の金銀桂煙とは記録展No.23(左図)のこと。 確かにこの図に香4枚の消去を盛り込むのはかなり難しそうですが、ドうえもんさんはなんとかやりとげ、 さらに投稿後に序を改良して49手まで延ばしました。 そう本作は小駒歩なし煙の長手数記録(49手)です。

金銀桂煙と同様の収束手順になるのですが、本作では26桂がないので、まず玉を14に呼んで26桂と据えるのを目標にします。 といっても、いきなり13桂成や23でばらすのでは後が続きません。 21銀と左から攻めます。

  21銀不成、同玉、

同玉で22玉なら33桂成と金が取れるので簡単ですが11玉とかわすと?
23桂、同金(21玉なら31金、12玉、13香、同金、同桂成、同玉、25桂、同香、24金打以下)、
12銀成、同玉、23金、同玉、13金、同金、同桂成、同玉、25桂、22玉(同香は15香以下)、
12金、同玉、15香以下。 ふう。 けっこう大変です。

  33桂不成、11玉、21桂成、同玉、31金、11玉、21金、同玉、

このあたりも変化が多いところですが、32でばらして43桂成の筋でだいたい詰みます (詳細は分岐棋譜を参照)。

  23香、12玉、22金、13玉、24銀、同金、14香、同玉、

23香に22歩合も32でばらして詰み。 14香に同金は25桂打以下。
これでやっと26桂が打てます。
あとは金銀桂煙と同様に、14に金を呼んでから22玉と誘導し14桂と跳ねればいいわけです。

  26桂、13玉、25桂、同金、15香、同金、14香、同金、
  12金、同玉、22香成、同玉、14桂、31玉、

以下の収束は金銀桂煙と同じで、これしかないところ。

  32金、同銀、同銀成、同玉、43桂成、21玉、32銀、11玉、
  22桂成、同玉、23金、11玉、21銀成、同玉、32成桂、11玉、
  22成桂(22金) まで49手

香4枚の消去を盛り込んだにもかかわらず、成駒のないきれいな初形、 最終手を除いて非限定のない手順と、無理のない自然な作品に仕上がっているのはさすがで、 作者の創作技術の向上がうかがえます。

小駒歩なし煙第1号の本間さんの作品(記録展示室No.21) と比べると序盤が難解で、解答者は9名にとどまりましたが、すべて割り切れており、 解けた方には好評でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

長谷繁蔵さん:
21銀11玉23桂同金12銀成が筋かと思ったら変化だった。
23香から22金 駒が増えてやり難しかった。
中澤照夫さん:
大駒も歩もないこの形から煙るとは不思議です。桂、香の使い方が巧妙で11手目23香が好手です。
嵐田保夫さん:
2四銀〜1四香の辺りが切れそうな手を紡ぐ軽妙な手順で本局のハイライト。その後の寄せもお見事。
凡骨生さん:
巧い駒回しの飛角歩なし煙ですね。
広瀬稔さん:
最初の数手が難しかったです
隅の老人Bさん:
真説、「鍵屋の辻」。
36人にはとどかないが、まあ、これくらいは斬ったかな。
たくぼんさん:
結構紛れがありますね。49手とは驚きました。
taka-oさん:
駒取りを趣向手順っぽく重ねた序が印象に残る。
成駒なしできれいにまとめた。

記録展示室No.57 解答:9名 全員正解(下記)

  嵐田保夫さん  隅の老人Bさん  taka-oさん  たくぼんさん
  躑躅さん  中澤照夫さん  長谷繁蔵さん  広瀬稔さん
  凡骨生さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。