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 記録に挑戦! 第44回
最大繰返し回数の記録(9)
加 藤  徹 
詰将棋パラダイス2008年11月号より
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 繰返し回数の記録、最後は連続捨駒の記録と通過マス数の記録です。

岡本正貴 連続捨駒24回 連続捨駒24回 岡本正貴
  詰パラ 2002年7月

 第11回全着手捨駒の記録として紹介した作品なので、手順は省略。

 この作品はまた、連続同玉の記録にもなっている(23回)。

 なお、捨駒の記録では、駒取りは捨駒とはしない。

Kohey 置駒連捨て16回 置駒連捨て16回 Kohey
  おもちゃ箱 2002年7月

 95歩、同龍、93と、同玉、92と、同玉、82歩成、同玉、
 (中略) 32歩成、同玉、22桂成、同玉、13香成、同玉、
 14馬、同玉、15と、同玉、26金、同玉、27銀、同玉、
 38金、同玉、56角、同桂、37金 まで35手

 95歩、同龍以下、置駒を捨てまくり、玉を38まで誘導する。煙詰のような感覚で爽快。

森長宏明「奇岩城」 持駒連捨て12回 持駒連捨て12回 森長宏明「奇岩城」
  近代将棋 1983年9月

 23桂、同と、12歩、同玉、21銀、同玉、
 33桂、同歩、32銀、同香、31金、同玉、
 43桂、同歩、42銀、同香、41金、同玉、
 53桂、同歩、52銀、同香、51金、同玉、
 62角成以下45手

 全着手捨駒の旧記録作品。前半23手までがすべて打捨てになっている。

 詰パラ1975年2月「奇岩城」(余詰)の改良。近将発表時は市橋豊の名前で「新・奇岩城」だったが、詰物語収録で「奇岩城」に。

 同じく詰パラ1975年2月発表の日野秀男「山塞」が14回連続打捨てだが、1975年11月の修正図も早詰があった。

注)現在では、本間晨一 16回 が記録。
橋本孝治 受方玉の通過49マス 受方玉の通過49マス 橋本孝治
  詰パラ 1985年5月

 88成桂、99玉、89成桂、同玉、86龍、99玉、97龍、89玉、
 79成桂、同玉、99龍、78玉、68成桂、同玉、88龍、69玉、
 89龍、68玉、『58と、77玉、79龍、87玉、86と引、98玉、
 97と、同玉、99龍、86玉、88龍、76玉、67と、同玉』
 以下この要領で進め、85龍、92玉、81龍、同玉、83飛、71玉、
 73飛成、61玉、52と、同玉、44と、61玉、52香成、同玉、
 43と、同馬、64桂、51玉、52銀、同馬、同桂成、同玉、
 34角、41玉、43龍、42飛合、同龍、同玉、52飛、41玉、
 31と、同玉、22香成、同玉、23角成、同玉、24香、13玉、
 14金、同玉、25金、13玉、『23香成、同玉、32飛成、13玉』
 (中略) 35龍、16玉、17歩、同玉、37龍、18玉、27銀、17玉、
 26龍、28玉、37龍、17玉、18歩、同馬、同銀、同玉、
 63角、19玉、17龍、29玉、18角成、39玉、28龍、49玉、
 27馬以下163手

 全格巡りは永遠の夢。その夢にもっとも近づいた作品が本作である。

 左辺、右辺、そして下辺と、趣向をふんだんに織り込んだ、フェアリー感覚の煙詰。

 ぐるっと回って、還元玉で収束する。

大崎壮太郎 攻方玉の通過20マス 攻方玉の通過20マス 大崎壮太郎
  おもちゃ箱 2001年11月

 第10回全手順玉の長手数記録(45手)として紹介した作品。

 攻方の玉は空き王手でしか動かすことができないので、通過マス数を増やすことは難しい。

 大学院担当で忙しい大崎さん。たまにはこのようなおもしろい作品を見せて欲しい。

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