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 記録に挑戦! 第10回
長手数の記録(9)
加 藤  徹 
詰将棋パラダイス2003年10月号より
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 「そこに山があるから登るのだ」。

 詰将棋作家はさまざまな課題に挑戦し、それによって詰将棋は発展を続けてきました。

 おもちゃ箱の「記録に挑戦!」では記録を体系的に整理しています。 それによって挑戦すべき記録が明確になり、作家の挑戦により新記録作品が続々登場しています。

 今回から紹介する「全着手歩」「全応手不成」「不動玉」「一本道」など「手順の条件」を満たす長手数記録は 近年特に発展したジャンルで、ここ2年ぐらいでほとんどの記録が更新されました。

 まずは、全着手同種駒の記録から紹介しましょう。

全着手歩 41手 猫田いわし  注)現在は、ドうえもん 47手 が記録。
全着手香 51手 猫田いわし
全着手桂 27手 猫田いわし  注)現在は、金少桂 31手 が記録。
全着手銀 43手 猫田いわし  注)現在は、徳希 53手 が記録。
全着手金 149手 猫田どぜう「Rough」
全着手角 49手 今村修  注)現在は、吉田京平 111手 が記録。
全着手飛 59手 今村修  注)現在は、金少桂 111手 が記録。
全着手と金 77手 猫田いわし
全着手馬 133手 猫田いわし
全着手龍 103手 猫田いわし  注)現在は、金少桂 139手 が記録。
 すべて、おもちゃ箱 2001年10月
全着手玉 45手 大崎壮太郎
 おもちゃ箱 2001年11月

 全着手同種駒(着手一色図式?)の記録は「おもちゃ箱」で募集したことで、すべて塗り替えられました。

注)記録に挑戦! 特別出題 解答で、全作品の短評を見ることができます。

 この中から、全着手桂、金、馬、玉の4局を紹介します。 他の作品は「おもちゃ箱」でご覧ください。

http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/

猫田いわし 全着手桂 全着手桂 27手 猫田いわし

 盤を目いっぱい使った究極の四桂詰

taka-o−四桂持駒から全着手桂、四桂詰と、これはある意味究極の表現。

田口正明−これは四桂詰の歴史に残る作。是非活字媒体で残して頂きたい

注)現在は、金少桂 31手 が記録。
猫田どぜう 全着手金 全着手金 149手 猫田どぜう「Rough」

 あの名作を空王手型の金ノコにして記録更新。題名がイイ!

 本局は攻方駒打ちなしの長手数記録作品でもある。
猫田いわし 全着手馬 全着手馬 133手 猫田いわし

 「馬×馬」を全手順馬だけでスマートに構成。収束も決まった。
大崎壮太郎 全着手玉 全着手玉 45手 大崎壮太郎

 序の26歩消去が巧妙。香をバックにした玉追いは前例があるが、全手順玉のみは本局が初めてである。

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