次ヘ
次ヘ
 記録に挑戦! 第11回
長手数の記録(10)
加 藤  徹 
詰将棋パラダイス2003年11月号より
表紙に戻る
表紙に戻る

 前回に続いて、着手条件の長手数記録を紹介します。
TETSU 全着手不成 全着手不成 13手 TETSU
  @nifty 1998年1月

 82銀生、62玉、71銀生、53玉、62銀生、42玉、51銀生、33玉、
 42銀生、22玉、31銀生、33玉、22銀生 まで13手

おかもと−オール銀生の銀鋸。 すっきり、くっきり、銀の輝き。

 参考記録として、詰パラHPのTOYBOXに掲載された筆者の「銀三昧」がある。 これは後半17手が全着手銀不成なので、記録を狙う方は19手以上を目標にどうぞ。

注)現在は、躑躅 23手(加藤徹「銀三昧」の改作) が記録。
かすや 全着手成 全着手成 35手 かすや
  おもちゃ箱 2001年9月

 92銀成、同玉、91桂成、同玉、81歩成、同玉、82桂成、同玉、
 83桂成、81玉、71歩成、同玉、61香成、同玉、62歩成、同玉、
 73銀成、51玉、42歩成、同玉、53歩成、41玉、31香成、同玉、
 32歩成、同玉、33銀成、21玉、11香成、同玉、12歩成、同玉、
 13桂成、同玉、23歩成 まで35手

 最初の登録作品は岡本正貴「六藝」(順列六種成)11手だったが、大崎壮太郎15手、かすや23手、鮎川哲朗29手と更新が続き、ついに35手に。

 最後逃げると成にならないのは、記録作としてはちょっと痛い。

注)現在は、かすや 37手 が記録。
おかもと 並べ詰 並べ詰 39手 おかもと
  おもちゃ箱 2001年9月

 18金打、29玉、28金打、39玉、29金打、48玉、37銀打、57玉、
 48銀打、56玉、46金打、66玉、57銀打、65玉、77桂打、74玉、
 86桂打、84玉、85歩打、93玉、94歩打、83玉、95桂打、72玉、
 84桂打、71玉、72歩打、61玉、62歩打、51玉、52歩打、41玉、
 42歩打、31玉、32歩打、21玉、22歩打、11玉、12香打 まで39手

 「並べ詰」とは、全着手駒打ちで、かつ捨て駒なしという条件。

 普通の詰将棋ではマイナス評価とされる「並べ詰」だが、39手も続くと楽しくなる。

 指将棋で20枚の持駒を一気に打つことはまずないだろうし、詰将棋でもこれが味わえるのは本局だけ。ぜひ並べて初体験してください。

 なお、捨て駒なしの条件を取って、全着手駒打ちだけの条件としても、本局が記録作である。

注)現在は、並べ詰は金少桂 41手、全着手駒打ちは 金少桂 49手 が記録。
  攻方駒打ちなし 149手 猫田どぜう「Rough」

 前回「全着手金」の記録作として紹介した作品である。

注)現在は、志賀友哉 229手 が記録。
岡本正貴 全着手捨駒 全着手捨駒 49手 岡本正貴
  詰パラ 2002年7月

 23銀成、同歩、12と、同玉、22と、同玉、31角成、同玉
 32歩成、同玉、43角成、同玉、42桂成、同玉、41桂成、同玉
 42歩、同玉、43歩、同玉、54金、同玉、65銀、同玉
 64金、同玉、63桂成、同玉、62と、同玉、61桂成、同玉
 62歩、同玉、63歩、同玉、64歩、同玉、65歩、同玉
 66歩、同玉、77金、同玉、78龍、同玉、79香、同玉
 69金 まで49手

 並べ詰とは逆に、いかにも詰将棋らしい全着手捨駒(全応手同×)の長手数記録作。駒を取る王手は捨駒とは認めない。

 一時期、この記録への挑戦が続いたことがあり、それを制した市橋豊「新・奇岩城」45手(近代将棋'83年9月)が長らく記録作であった。

 昨年「詰将棋マニアックス」で、相馬康幸氏の提唱で「世界一の買いまくり(連続同玉)」の記録挑戦があり、 その中で誕生したのが本局である。本局は連続捨駒24回、連続同玉23回の記録作でもある。

LINE

JavaScriptで動く棋譜再生盤、Kifu for JS を使わせていただいています
JavaScriptが利用できる環境でご覧ください