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詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.26 山田淳さん
詰将棋美術館
詰将棋美術館

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
最後は馬でとどめ 30手台
詰将棋美術館では芸術的な美しい詰将棋を紹介しています

アート展示室No.26 山田淳 詰将棋美術館では、作品一覧を見るとわかるように、美しい芸術的な詰将棋を紹介しています。

本作は大きな「÷」の曲詰。 真ん中の棒がすべてと金だったり、持駒も金銀2色と、美的要素がいっぱい。 手順は53の馬をどう働かせるかがポイントで、アート展No.23からの発展形です。

馬を使う近道は玉を57に呼んで35(75)馬。 46(66)とが邪魔をしているのでこれもなんとかする必要があります。

  48銀、同玉、47と、同玉、57と、48玉

変化が多くてちょっと大変。
まず、初手48銀に68玉は77銀で簡単。 逃げるとしたら69玉ですが、58銀、78玉、69金、88玉、87と以下馬が働いてきて詰み。

3手目47とには38玉、39玉、49玉、58玉、59玉と5か所も逃げ場所があります。

  • 38玉は、39金、同玉、48銀、29玉、39金、18玉、29銀、19玉、64馬まで。
  • 39玉は48銀で簡単。
  • 49玉は、48金、59玉、68銀、同玉、35馬、69玉、58銀、78玉、79金まで。
  • 58玉は、57と引で、
    • 49玉は58銀以下簡単。
    • 59玉は、68銀、同玉、67と引、59玉(78玉/69玉は68金以下、79玉は68銀以下)、58金、69玉、68と、79玉、88銀、同玉、44馬、89玉、99金、79玉、88馬まで。
    • 68玉は59玉の変化より銀1枚多いので早い。
    • 69玉は、初手69玉の変化と同様。
  • 59玉は、68銀、49玉(同玉は35馬以下)、48金、39玉、28銀、同玉、64馬以下。

5手目の57とに同玉は狙いの35馬が実現して、58玉(48玉は37銀以下)、67銀、49玉、48金、39玉(同玉は57馬以下)、28銀、同玉、46馬以下。また、57とに38玉は27銀でどこに逃げても簡単です。

57と、48玉に37銀では59玉と戻られて駒不足。 58金と左側を遮断します。

  58金、49玉、38銀、同玉、37と、39玉

37とが駒不足を補う軽妙な一手。 同玉なら48銀、28玉、64馬以下です。

  28銀、同玉、27と引、29玉、28金、19玉

28金に39玉は、38と、49玉、48と、39玉、38金、29玉、39金、同玉、17馬、29玉、28馬まで。

  18金、29玉、28と、39玉、38と引、49玉、48と、39玉、
  38と右、29玉、19金、同玉、64馬、29玉、28馬 まで33手

と金の繰り替えがおもしろい手順。 最後はついに馬が登場して収束します。

作者:
少し縦長ですが「÷」の形です。と金の押し売りと持駒を活用して53の馬を世に出すことを狙っていきます。 拙作アート展23と似ていますが、最初から馬が盤上にいるため紛れは少ないかわりに変化は多く難易度は同程度かと思います。

初形もきれいで、作意は気持ちの良い手順なのですが、変化読みであきらめた方が多かったようです。 解くより並べて鑑賞する作品かもしれません。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

凡骨生さん:
どうやって、この形を見付けられましたか?手順はパズル的で面白い。
長谷繁蔵さん:
3手目77銀として大苦戦。変化も有り面白い発見
池田俊哉さん:
変化山積みのややこしい手順ではあるが、68、78、88と三銀捨てが入ったのは収穫かも
きたさん:
手がつけにくいと思いましたが、馬を活かそうとすると考えやすい。7手目がわかれば、以降は気持ちのよい手順。
隅の老人Bさん:
マクベスは森だが、こちらは「と金」が近づいて来る。
最後になって、やっと馬のお出まし。
S.Kimuraさん:
直感で,銀を打って,と金を引いてみましたが,変化が多くて,追いきれませんでした.
占魚亭さん:
金駒とと金の連係プレーが光る。

アート展示室No.26 解答:6名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  隅の老人Bさん  占魚亭さん  長谷繁蔵さん
  凡骨生さん  

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。