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詰将棋おもちゃ箱詰将棋美術館
アート展示室 No.21 凡骨生さん
詰将棋美術館
詰将棋美術館

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
飛打は限定打。20手台

桂一色無防備図式の「一」。 持駒もすっきりで解きたくなりますね。
ところが実際解いてみると、意外に大変です。

初手は58金しかなさそうで、逃げたら飛金ベタ打ちで詰みなので同玉。 そこで68(48)金、同玉は駒が足りなさそう。 57金は69(49)玉でだめとなれば、やはり龍を作りに53飛でしょう。 でも、これが限定打?

  58金、同玉、53飛、69玉、

53飛に68玉なら、67金、79玉、78金、同玉、58飛成以下。
69玉には59金が好手。 広いところに追うようでちょっと指しにくいかも。 68金、同玉、57飛成では79玉で届きません。
59金に78玉は58飛成があるので79玉の一手。
ここで73飛成と成ってみると、合駒ができず(78合は69金打から78龍)、一挙に狭くなります。

  59金、79玉、73飛成、88玉、

脱出されないように78金は99玉で困ります。
やむをえず79金と打つと、9筋に逃げると龍を引けるので87玉の一手。 78金にも86玉です。

  79金、87玉、78金、86玉、

調子に乗って77金と追いかけると、今度は97玉と潜られてダメ。
ミニ金追いのあとは84龍と、なんとミニ龍追いが始まります。

  84龍、76玉、74龍、86玉、

ここまで来て53飛が限定だったことがわかりました。
74龍に66玉と逃げて龍追いが続くかと思いきや、66玉には67金捨ての妙手があって3手詰。 86に戻ります。
ここまで来れば85金が打てて収束します。 ミニ龍追いでなく、ミニ龍ノコだったんですね。

  85金、97玉、77龍、98玉、88龍 まで21手

きれいな初形から53飛の限定打、ミニ金追いからミニ龍ノコと、味わい深い手順。
記憶に残る作品です。

作者:
利波氏の作品を拝見して、前に創り貯めしてあった作品を思いだしました。既に発表されているやもしれませんが投稿します、よろしく。

利波氏の作品とはアート展No.18のこと。 ブログ「凡爺の詰めバカ日誌」でもたくさん作品を発表している凡骨生さんですが、このような好作を創り貯めされているとは、うらやましい限りです。 また見つかったら、ぜひご投稿ください。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

池田俊哉さん:
84龍を見越した飛の限定打ち、四段目を漂う龍の感触が良い。
4手目68玉に57飛成と攻めて危うく変別解とするところ

57飛成、79玉、78金、同玉、77龍、69玉、68金以下23手の順ですね。 これも金追いが入って、作意にしてもおかしくない手順。

ほいさん:
これも難しい。
飛車が限定というので横から打ってばっかりで迷路に入りました。
すみません。 紛らわしいヒントでした。
隅の老人Bさん:
初形に惚れる、これぞアート。
 「最終手を書け」、これが意外と難しい。
最後は96玉、86龍(87龍、86金)も同手数なので、最終手は4×2=8通り。
占魚亭さん:
限定打は一間竜の形を作るためなんですね。
そう。 何も配置がなかったところでこういう手順が入るとうれしくなりますね。
S.Kimuraさん:
ヒントから,3手目は57飛と思いましたが予想が外れました.
84龍がなかなか見えませんでした.

お騒がせヒントでした。


アート展示室No.21 解答:8名 正解7名

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  小林巧さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん
  ほいさん  凡骨生さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。