エベレスト街道を歩いて!

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 毎年、一年に一回、「やまあるき」「アルピニスト」の垣根をとっぱらって、海外の山歩きをしています。今年は、なんと「エベレストを見に行こう!」でした。世界最高峰・8848mの三角錐。サガルマータ(ネパールの呼び名)、チョモランマ(中国の呼び名)は、やはり圧倒的な高度でありました。毎回、何かしらの飛行機のトラブルのあった「風の谷」の海外登山。けれども、今回は何のトラブルも無く、喧騒のカトマンドゥを経てルクラへと向かう12人乗りのセスナの中からヒマラヤの真っ白な山々が見えた時「あぁ、今回はうまくいきそうだ!」と嬉しくなりました。たった200m程度しか長さの無い山に激突しそうな「えっ!マジ?」という感じの空港にフワリと飛行機が到着すると、そこは既に2800mの標高のトレッキングの出発の地でした。ここからのエベレストベースキャンプへと向かう街道は、トレッキングの人、高所登山の人、そして、何よりも全ては人の肩とゾッキョ(ヤクと水牛の間に生まれた人造牛)の背中で運ばれる荷物の行き交う道でした。3年前のアンナプルナ山群・ゴラパニの全ての山肌が耕地として天まで届く勢いで段々畑が作られていたほどでは無いものの(それは、あまりに急峻で峻険な山の地形のせいのようですが)、長閑に広がるヒマラヤの農村風景、はるか下を激流となって流れるドードコシ(乳色の川の意味)の激流、そして人懐っこい子供達の笑顔。いつきても、世の中がどうなっても変わらないヒマラヤトレッキングの魅力でした。エベレスト街道の最大の魅力は歩きだしから絶えず写真でしか見たことの無いような素晴らしい天空を突き刺す真っ白な高山が見上げる角度で絶えずあることでした。標高6000m級のクーンブヒマールの山々、コンデリが見え、そして日本人クライマーが数多く活躍したタムセルク、カンテガ等が絵のような美しさで山襞の一つ一つまで眺められました。毎回、同行のコックのサンタさんが作ってくれる食事は美味しく、ついつい食べすぎて日を追うごとに太ってしまう毎日です。豆スープとタルカリと呼ばれる野菜の漬物を中心としたダルバート、チャパティ、ナン、水牛の肉・・・・最高でした。そしてすっごい高さの吊り橋を渡り、ジョルサレの村からいよいよナムチェバザールへの急坂の登りが始まりました。600mの登り、3400mのシェルパの故郷・ナムチェバザールは文字通りの山間のバザールでした。周囲を山々が囲み、斜面に張り付く家々の作るバザールの街でした。そして翌日、標高差400m、急坂の上に小さな山村・シャンボチェの尾根に上がった時、ホテルの裏から紛れも無い世界最高峰はありました。ローツェシャールを従え、アマダブラムを前景に凄まじい雪煙を上げながら想像以上の迫力で屹立していました。
タルチョと仏塔 ラリーグラス(シャクナゲ)の木に登る子ども タム セルクの頂上からの日の出! シェルパの少年
大きな木、橋、そして景色の
良いところには必ずタルチョ
(チベット仏教の旗)と仏塔がある
ラリーグラス(シャクナゲ)
の木に登る子ども
タム セルクの頂上からの
日の出!
シェルパの少年。
80kgも背負うこともあるという
夜明けのエベレストとローツェシャール シャンボチェへの登りで。背後はコンデ・リのピーク
夜明けのエベレスト(左)とローツェシャール(右)
赤い雪煙をあげている
シャンボチェへの登りで全員集合!
背後はコンデ・リのピーク

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