「管理人が見つけたびっくり風景4」
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ここはニューヨークのメトロポリタン美術館/ The Metropolitan Museum of Artの1階。セントラルパークが見えるエジプトアートサックラーウィング(Sackler Wing)に展示してある「デンドゥール神殿/The Temple of Dendur」です。
下の左の画像は現在の状態、そして右はナイル川の近くに建っていた頃の画像です。私も随分いろいろな美術館を見てきましたが、これだけの規模の遺跡をそのまま屋内に(しかも海外に)移築したものを始めて見ました。さすがアメリカ人がやることはスケールが違います、びっくりしました。



 

メトロポリタン美術館の日本語ホームページの(いかにも翻訳した)解説文によると、
「このモニュメントは、そのまま置かれていれば1960年に開始されたアスワンハイダム(Aswan High Dam)の建設により、完全に水中に沈んでいたでしょう。古代ヌビアの様々なモニュメントを保持するための国際キャンペーンに対するアメリカの功績を讃え、このデンドゥール神殿はアメリカに 譲渡されました。デンドゥール神殿は(古代エジプト王朝を滅ぼした)ローマ皇帝アウグステュスによって(標準的な古代エジプトの神殿様式で)建てられ、豊饒と受胎の女 神イシス(Isis)と神聖視されたヌビア族の頭の2人の息子が崇められてきました。 ナイル川の岸に見られた建築ととても良く似ているこの構造は、当時標準的なエジプ トの信仰寺院を少しシンプルにした構造になっています」。

なるほど、そのままだと水没してしまうところだったのですね。それにしても、全部持って来てしまおうという発想が立派です。画像には写っていませんが正面(画像手前)にはパピルスが植えられた池があります。
サックラーウィングはセントラルパークの緑が望め、開放感もあり雰囲気も良いので、大きくて歩き疲れるメトロポリタン美術館見物の休憩にはもってこいです。

紀元前15年、アスワン市の南80Kmのナイル川西岸に建造。1965年エジプトよりアメリカに譲渡、1967年アメリカ政府からメトロポリタン美術館に寄贈、1978年サックラーウィング(Sackler Wing)に設置