
おじさんのちまちま備忘録
海の上を「ぶらぶら歩く」とは 2020/12/9
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「市民活動サポーターおすすめ郷土資料」
コーナーに載せようと、佐藤三次郎氏が昭和13年に
「アチック・ミューゼアム」から出版した
「北海道幌別漁村生活誌」の
テキストデータ化作業に取り組んでいる。
その打ち込み作業で、「へぇ~」と感心させられる、
あるいはアイヌの人達の話言葉で、こんな表現方法
があるのか、と驚かさせられることが多々あり、
独りニンマリ。
そのひとつが、13、4歳当時、親のシリカップ漁
について歩いたという板久孫吉氏の話。
シリカップとは元はアイヌ語で「メカジキ」のこと。
佐藤氏が伯父でもある孫吉さんにインタビューし、
当時の漁の模様を再現しているが、その一部を紹介。
「それから?」
「それから、シリカップ探して歩くんだ。一人が表を漕いていると・・・(略)」
「なるほど、そしてシリカップ見つけるまでぶらぶら歩いてゐるんだな?」
「さうだ。一日いつぱい歩つても見付けられない時や、獲りつぱぐつた時は、その晩沖さ泊るんだ」
~略~
「あゝさうか、そして次の日に又探すんだな?」
「うん、次の日の朝暗いうちから又探して歩くんだ」
~略~
佐藤三次郎氏は有名なアイヌ言語学者・知里真志保氏
の義弟で、かつ真志保氏からアチック・ミューゼアム彙集と
して
「幌別村漁村生活誌」を書くよう励まされたいきさつがある。
文中では、舟で漁に出る時、飲料水は徳利に入れて携行するのだが、
「~水は貧乏徳利さ入れて、エンドつていふ草あるべ、あれで栓(くち)するんだ」
「何(な)してエンドで栓するんだべ?」
「あの草で栓すれば、何日置いても水の味が變らないからよ。~略~」
とある。エンドとはナギナタコウジュ(薙刀香需)のこと。風邪や吐き気、下痢などに薬効があり、口臭除去のうがい薬代わりにもなるという。
アイヌの人たちが、代々伝えてきた知恵だ。
「幌別村男爵伝」 2020/11/20
「文芸のぼりべつ 第39号」(令和2年9月発行)に投稿した創作「幌別村男爵伝」。
発行している登別市文化協会に、道外などから購入を希望する電話が数件入るなど、
うれしい限りの反応。
しかし残念ながら、300部印刷した39号は早々に売り切れとなりました。「祖先の
話が載っているので」といった購入希望者もチラホラ、おられたよう。
ならば、とインターネットで作品を読めるように、私の個人ウエブサイト「おじさんズ」
の「ちまちま文芸帳」に、作品をアップ。少しでも、お役に立てば・・・。手前みそに
なりましたが、お許しを。
サイトリニューアル 2020/8/29
おじさんズ3人組も、最長老は米寿間近、アニさんも車の免許返上で活動は自然休止状態に。というわけで、 ここは心機一転、おじさんズ3号が地域にわずかでも貢献できそうなページをつくろうと、 サイトをリニューアル。図書館支援の一助に—と、がんばりま~す。