title.jpg (18540 バイト)


 

7400 7400DDR 8400 南海の大決闘

 

LastModified 02/10/14

「このままでは死んでいった戦友達に顔向けできません!」
(オフィスアカデミー 「宇宙戦艦ヤマト」−第1話 「SOS地球! 蘇れ宇宙戦艦ヤマト」より)

[このままでは、スクラップにしていったボード達に顔向けできません!]という訳で 買ってしまいました Spectra8400。はあ・・・、Spectra7400DDR買ったの4月だぞ、おい! って、掴みは前にも使いましたな^^;

各社からGeforce2 GTS のボードが発売されて1ヶ月遅れでの本命登場です。nVIDIAによると「半年毎にチップの性能を倍にする」って話ですが・・・前作 Geforce256 DDRとの主な相違点は、

1 製造プロセスの微細化(0.25→0.18 μm)による消費電力の減少
2 CoreClockの上昇(120 → 200 MHz)
3 DDRメモリClockの上昇(300 → 330MHz)
4 Texture生成ユニットの増加
5 PerPixcelShadingへの対応
6 フルスクリーンアンチエイリアスのサポート

といった所でしょうか。まあ、基本的には、マイナーチェンジですね。過度の期待は禁物ですが、CoreClockが120→200MHzへの上がった分の性能向上は期待してしまうのが人情という物でしょう。今回は、「7400DDRからの乗り換えの値打ち」という観点から評価してみたいと思います。さーて、どんなもんでしょうか?

CPU SL457 100x8=800MHz動作
M/B Aopen Type-R VspecU with TurboPLL01+外部コントローラ
Cooler Retail
OS Windows98 SecondEdition & WindowsNT4.0 sp6a
driver 7400 : 2000.3.10付 3-08a, 7400DDR,8400 : 2000.6.30付 5-01a (Vsync:OFF)
8400_front.jpg (16420 バイト) 8400_back.jpg (13019 バイト) 8400_set.jpg (20371 バイト)
上が8400で下が7400DDRです。8400は電源と目される回路の分長くなっています。

しっかし、デカイ・・・TurboPLL01に干渉する所の話じゃありません。右の写真は装着した所ですが、IDEコネクタとギリギリです。実際、TB-505の様な大きなケースでさえ3.5inchベイと干渉寸前です。実際、電源コネクタがHDDのSCSIコネクタと干渉してしまい、HDDを一段ずらさねばなりませんでした。小型のケースでは物理的に取り付けられないとった事も有り得るでしょう。電源コネクタを側面から出す等、もう少し配慮が欲しい所です。抜き差しする機会の多い私などにとっては、結構憂鬱だったりします。


1 2D系

    Winbench99 1.1 High-EndGraphicWinmark

Ziff-Davis提供の、業界標準ベンチマークです。High-EndGraphicWinmarkにより実際のアプリケーション動作時のパフォーマンスを見てみます。

Spectra7400 Spectrs7400DDR Spectrs8400
AVS/Express 3.4 79.5 78.4 78.6
Frontpage98 208 208 214
MicroStation SE 28.1 27.3 28.3
Photoshop 4.0 122 108 111
Premiere 4.2 121 115 123
Sound Forge 4.0 233 226 236
Visusal C++ 5.0 463 460 474
High-EndGraphicWinmark 922 889 918

ほとんど項目で8400が良くなっていますが、High-EngGraphicWinmarkでは僅差ながら皮肉にも7400が一番良いという結果となっています。740DDRは、前回の3-08aドライバ使用時よりもスコアを落としていますね。なんだかなあ・・・ま、要は「ほとんど同じ」という事でしょう。(つまり、相変らずSpectra5400PEとも同じ位という事です。)


2 Direct3D系

2-1 3Dmark2000

HardwareT&L対応の定番です。

1024×768 16Bit

Spectra7400 Spectrs7400DDR Spectrs8400 Unit
3DMark Result 4146

4986

6183

CPU Speed 324 408 464

CPU 3DMarks

Game 1 -Helicopter-  LowDetail 85.9 106.5 124.7 FPS
                                MediumDetail 60.0 76.3 90.8
                                HighDetail 28.0 39.1 48.1
Game 2 -Adventurte- LowDetail 76.8 93.9 142.1
                                MediumDetail 57.6 61.4 68.9
                                HighDetail 37.1 38.2 40.7
Fill Rate  Single Texture 289.7 426.5 582.7 MTexels/s
              Multi Texture 474.1 477.2 1204.1
High Polygon Count (1 light) 7394 6247 8753 K Texels/s
                            (2 light) 3344 4508 5702
                            (3 light) 1763 2643 4001
8MB Texture Rendering Speed 232.8 316.4 411.3 FPS
16MB Texture Rendering Speed 218.9 277.6 322.0
32MB Texture Rendering Speed 169.7 177.4 179.0
Bump Mapping Emboss, 3-pass 121.6 189.3 212.7
                     Emboss, 2-pass 161.3 229.9 278.0
                     Emboss, 1-pass 271.8 354.4 451.9

MultiTexture FillRateが鬼の様に増大しています。どうやらこれが、GTS(GigaTexcelShading)つー事の様ですね。しかし、他の個々の項目を見て見ると対7400DDRで10〜20%程度の性能向上に過ぎません。肝心のゲームシーンのFPSを見るとせいぜい20%Upといった所でしょうか。

2-2  3D WinBench2000

Ziff-Davis提供のHardwareT&L対応のもう一方の雄です。

1280x1024 32bit

Spectra7400 Spectrs7400DDR Spectrs8400 Unit
3D WinMark2000 31.4

44.5

56.1

 

 

 

FPS

Speedway 19.9 26.3 33.6
Hangar 21 29.7 38.5
RustVallay 31.1 45.5 56.2
Canyon 31.9 43.7 58.6
Chamber 32.7 46.7 57.8
Stations 36.4 49.2 61.3
Islands 37.8 49.8 62.7
RaceTrack 39.3 59.8 74.0
Chapel 32.6 49.7 62.4

トータルで見て7400DDRに対して大体20%程Upしています。ま、大体3Dmarkと同じ位ですかねえ・・・

2-2 Incomingデモ版

かなり古いゲームデモですが、手元にFramerateを測れるデモがこれしかなかったので・・・・考えてみたらDirectX5時代のものですよねえ・・・・

1024x768x16bit

Spectra7400 Spectra7400DDR Spectrs8400
Frame rate

159.63

157.91

155.93

FPS

僅差ながら7400DDRに負けてしまいました(爆)つまり、HardWare T&L 未対応のゲームでは、7400DDRとほぼ同じという事ですかねえ・・・

2-3 SLbench 0.40b

ご存知国産3Dベンチマークの雄。[趣味と実益のPC工房]の五代さんによるHardwareT&L 対応ベンチーマークです。順調にVerUpされていますね。容量が大きいので久々にDownLoadしましたが、地形データ、効果音、画質ともにかなりグレードアップされています。

800x600x16bit

Spectra7400DDR

Spectrs8400

Total Frames

2906

4126

Average FPS

18.52

26.29

Fastest FPS

58.82

66.67

Average Polygons/Sec

596.12

828.79

Fastest Polygons/Sec

1893.7

2471.61

Average Vertexes/Sec

1726.39

2397.08

Fastest Vertexes/Sec

5527.15

7132

Average項目を見た所40%Upといった所でしょうか。3Dmark,3DWinbenchに比べるとかなり向上しています。


3 OpenGL系

3-1 TreeMark

nVIDIA御推奨のGeforce専用(爆)ベンチマークです。

1024x768

Spectra7400 Spectra7400DDR Spectrs8400 polygon/frame
Simple

37.85

49.63

58.72

35820

FPS

Complex

12.24

12.70

19.25

128080

Simpleでは30%程度の向上ですが、Complexでは50%にも及ぶ向上です。Polygonが増える事によってCoreClockの差が出てきたのでしょうか。

3-2 QuakeV Arena test

OpenGL系ゲームのキラータイトルのデモ版です。今回は、1024x768 32bit-color texturedetail-maximum texturequality-32bitというかなり重い設定にしてみました。

 1024x768 32bit

Spectra7400 Spectra7400DDR Spectrs8400
demo1 45.5 69.9 91.0

FPS

demo2 51.5 78.9 92.2

demo1 では30%、demo2では17%の向上です。demo2 の方がTexture、Polygon共に少な目なので差が出難いのでしょうか・・・

3-3 ViewPerf 6.1.1

SPECによるOpenGLベンチマークです。3D-CADや3D-CGソフトにおける性能を見るベンチマークです。(尚、今回に限り NT4.0sp6a 上で実行しています)

Spectra7400

Spectra7400DDR

Spectrs8400

AWadvs-03 68.20 76.66 76.99
DRV-06 26.51 28.08 28.04
DX-05 34.38 38.49 35.79
Light-03 3.989 4.125 ハング
ProCDRS-02 12.16 17.39 ハング

期待のViewPerfですが結果はボロボロですね。結果は7400DDRと殆ど同じで、Light-03, ProCDRS-02では確実にハングしてしまいます。をいをい、これは無いでしょ・・・NTドライバにまだまだ問題があるのか、それとも私のNT環境に問題があるのか・・・


4 考察

という訳でざっとパフォーマンスをチェックしてみましたが、どうも良くわかんないですね。7400DDRに対して性能向上比は20〜50%とえらくばらつきます。SLbenchやTreemark_complex の様なPolygonが多く重いベンチマーク程性能向上比が上がっている事を思うと、Polygonが多い程CoreClockの上昇による性能向上が出易いのではないかという気がします。(ViewPerfがまともに動かないのが非常に残念です)

つまり、Geforcr256に対して性能向上したGeforce2のジオメトリエンジンに対して、それを生かすソフト的な環境がついてきていないのではないかと・・・という訳で結論です。

2D性能はほぼ同様

DirectX7、OpenGL(Hardware T&L)環境においてはジオメトリエンジンは40%程度高速化されているが現状のゲーム環境ではせいぜい20%程度の向上

ビデオカードの買い替えは1年に1度にしとけ!(爆)

といった所でしょうか。現状流通しているゲームは、まだまだHardware T&Lに対応しているゲームが少ない事を考えると、ゲームにおける実質的な性能向上は20%以下といえるのではないかという気がします。

#プロセスの微細化による消費電力の減少によるチップの温度低下(基板裏で10℃以上低い)を考えると、CoreClockの OverClockには期待が持てますが^^;


5 独り言

という訳で如何だったでしょうか。PWR128P, 3200, 5400PE, 7400, 7400DDR とCanopus製品(nVIDIAばっかやん^^;)を購入してきた四万十川でしたが、いつも価格に応じた満足を得られてきました。今回のSpectra8400で6枚目ですが、正直な所今回程がっかりさせられたのは初めてです。

対7400比で40%、対7400DDR比で20%という性能向上に対して\45800(2000.7現在)という対価を支払う価値があるかどうかについては、個人の価値観によるものです。しかし四万十川個人としては、その価値は?です。

nVIDIAの戦略により半年毎に新しいビデオカードがリリースされ、そのスピードについていく為にどのメーカもリファレンスデザインそのままのカードを出してきている昨今、独自デザインで付加価値を高めようとするCanopusの戦略は理解できます。しかし、これだけ早いサイクルで新しいチップが出てくるのであれば、安い他社製(2000.7現在 \30000を切るGeforce2カードもあります)を早いサイクルで廻した方が・・・とつい考えてしまいます。

Geforce256は冗談の様な消費電力で電力周りのトラブルを色々と引き起こしてくれました。8400は電力の90%を外部電源から取る仕様となっています。しかし、消費電力が大幅に低減したGeforce2で、基板面積(これが痛い!)、コストを拡大してまで外部電源を装備する必要が本当にあったのでしょうか?   今後共 Canopusさんには、ユーザに本当にメリットとなる製品の開発を(せめて他社より1万円Up程度で^^;)お願いしたい所です。

「明日の為に今日の屈辱に耐えるのだ。それが男だ!」
(オフィスアカデミー 「宇宙戦艦ヤマト」−第1話 「SOS地球! 蘇れ宇宙戦艦ヤマト」より)

うむ、この屈辱はNV20で・・・・ってまだ買うつもりかい! < わし

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