これは凄いぞ!!
Turbo.PLL01
LastModified 02/10/14
さて、Turbo.PLL01 です。今迄、このHPのContentsを見て頂いた方は、所々570 MHz とか 590 MHz といった中途半端な clock が出て来たことに気付かれていると思います。FSBにすると、126.6、131.1
MHz
です。普通のマザーはこんな設定はもっていません。これを可能にしているのが、[廃人の庵]のヒロ坊さんが開発されたTurbo.PLL01です!!
まあ、このHPをご覧の方で知らない等という不届き者はまさかいないと思います。(笑)今更私如きが紹介するのも何ですが、やはり良いものは良い!
私の記事なんぞでその魅力をお伝えできるかどうか分かりませんが、いってみましょうか。尚、一部の画像はヒロ坊さんのご快諾を得て、転載させて頂いております。この場を借りて篤く御礼申し上げます。m(__)m
1 Turbo.PLL01とは何ぞや
Turbo.PLL01 は、[廃人の庵]のヒロ坊さんが開発され、FANATICさんで販売されている究極のOverClockingツールです。特徴や使用についてはTurbo.PLL01
のHPをご覧下さい。
・・・・・・・・・・い、いかん2行で終わってしまった。^^;
ただ、実際全ての情報はTurbo.PLL01のHPにあるので、いまさら私が付け加える事もないんですよね〜。ま、私も回路系については素人ですが、素人なりの解説をしてみたいと思います。
これが、Turbo.PLL01
です。画像の大きさとしては、ほぼ原寸大(52x32mm)ではないかと思います。左の写真の白い部分がFDD用の電源コネクタの差込口となります。
さてその機能ですが、マザーボードは水晶発振器による基準信号(14.318MHz)をPLL-ICによって何倍かする事で
FSB
を作り出します。その大元の基準信号を入れ替えて自由にコントロールしてしまおうというのが、俗に言う原発(源発信)乗っ取りです。ただしこの時、基準信号のみを入れ替えたのでは、時計(RealtimeClock
14.318MHz)やFDD(24MHz)やUSB(48MHz)に与える信号まで変わってしまいPCが正常に機能しなくなってしまいます。
Turbo.PLL01は、1枚で必要とされる全ての信号(可変基準信号、14.318,24,48
MHz)を発生させる事ができます。つまりどういう事か?
Turbo.PLL01
をマザーに取り付ける事でCPUのクロックを1MHz単位でコントロール可能!
になるという事です。正確に言うと FSBを微細に変化させる事で、CPUのclockをコントロールする訳です。IntelのCPUが倍率固定である現在、OverClock
の最も有効な手段はFSBを変化させる事です。しかし、マザー側のFSB設定が、103
MHzの次が112MHzだった場合、4.5倍のCPUでは、463 MHz から一気に504MHzまで飛んでしまいます。仮にそのCPUが、504
MHzで動かなくても500MHzでは動作可能であったらどうでしょう?37 MHz
のマージンは無駄になる訳です。(というより、500 MHz
に届かなかったという欲求不満が・・^^;)
最近では、かなり細かくFSBを設定できるマザーも増えてきました。しかし、それでも
5MHz 単位がせいぜいで4.5倍のCPUでは約25MHz毎という事になります。Turbo.PLL01 なら、CPUのマージンを1MHzまで絞り取る事が可能なのです。
2 取り付け
とまあ夢の様な機能を提供してくれるTurbo.PLL01ですが、世の中そんなに甘くない。取り付けに当たっては自分でハンダ鏝を使って結線してやる必要があります。写真は、私の
ABIT BX6rev2 へ接続している所です。
・・・・・わかってますって、自分でも見苦しいと思ってますから^^;
まあ、こんな雑な結線でも動いてしまう訳ですね。ちなみに、右下の3つのロータリースイッチでCPUクロックを直接コントロールします。現在は
600 になってるんですけど、わかんないですね、ボケボケで^^;
黄色が水晶発信器があった場所に接続される可変出力。緑が48MHz出力で、青が24MHz出力。そして、赤が14.318MHz出力です。たった6本の結線で、夢の様な機能が手に入るのです。ちなみに、Grand
は金属スペーサでマザーから取っています。
BX6rev2の場合、入手した時点ではまだ取り付け事例はなかったのですが、基板パターンがBH6とほぼ同じだった事。そしてPLLに使われている
ICworks W164 が BH6 の W124
とピン配置が互換だった事から、(既に接続事例がある)BH6と全く同じ結線をしました。(というか、BX6rev2の前にはBH6に付けてたんですけどね)
ビンゴ!です。全く問題ありません。
マザーにハンダ鏝を入れるのに抵抗がある人も多いでしょう。私もそうでした^^;
しかし、ジャンクマザーで 2,3、時間練習すれば結構イケる様になるものです。いや、マジで。チップ抵抗を外す辺りの感覚さえつかめば勝ったも同然です。
それでも、自信がないという人の為にFANATICさんから装着済マザーも販売されています。しかし、今後の事を考えて自分で取りつける事をお勧めします。何故かって? 一度Turbo.PLL01
を付けてしまうと、もう二度と普通のマザーには戻れないからです。(爆)
3 Turbo.PLL01でできる事
さて、駆け足で紹介してきました。しかし、Turbo.PLL01
でできる事は他にも沢山あります。
BIOSでPCI 1/3 のFSBに設定しておき、Turbo.PLL01 でFSBを上げてやる。FSB124
ではPCI 1/4 になってしまうマザーがほとんどですが、意図的にPCIを
OverClock させる事ができます。
FSBのみならず、PCIやAGP等の各種デバイスの耐性を調べる場合、PCI
が1 MHzずつ上昇するFSBを選ぶ事で、木目細かく耐性チェックができます。
ClockDown も可能なので、BIOSで100MHz(PCI 1/3) に設定しておき、FSB95MHzで運用といった事が可能です。所謂ハズレCPUを引いたとしても、実質的なパフォーマンスを得る事ができます。(心理的な話は別ですよ^^;)
とまあ、工夫次第でいくらでもできる事は広がります。まさに無限(夢幻と言ってもいいかもしれません)の可能性が広がるのです。
とまあ誉めちぎってしまったTurbo.PLL01
ですが不満が無い訳ではありません。それは、
Clock
を変えるのにいちいちケースを開けて、ロータリースイッチを廻すのが面倒
だという事です。いやあ、人間の欲望には際限がないですねえ。しかし、この不満もあと少しで解消です。
先日、待ちに待ったTurbo.PLL01の外部コントローラの仕様が公開されました!
まあ、見て下さい。バックライト付きの液晶にCPUclockが表示され、手元のジョグダイヤルでグリグリとコントロールできる・・・・・・・・!
これが、自分のマシンについて部屋の明かりを落とした中で、動作clockがボゥっと光ってる所を想像すると・・・・・・・うぉおっつ、俺は買うぜ、俺は買うぜ、俺は買うぜ、熱いぜ兄貴ぃ〜と思わずスタパ斎藤状態になってしまいますな。
OverClock の本来の目的が自己満足である(と私は思ってます^^;)以上、これを導入せずして何とすると声を大にして云いたい所存です。(興奮して自分でも何かいてるかわかんなくなってきてますね)
5 独り言
とまあ、Turbo.PLL01
でできる事について色々書いてきましたが、実はTurbo.PLL01
によって得た一番大きな物は他にあります。Turbo.PLL01を手にする迄の私は(わずか半年前です)、ジャンパやBIOSの設定を変えて
Clock
が通る通らないに一喜一憂していました。それが悪いという訳ではないですよ。しかし、人間いつまでも同じ事をしていても面白くありません。^^;
Turobo.PLL01 を手にして以来、必要も迫られてとはいえICの仕様を調べ、接続デバイスの耐性をチェックし、発熱傾向を調べと様々な方向に興味は広がっていきました。こうして、HPなど作る様になったのも、全てはTurbo.PLL01
を手にした事から始まっているのです。
Turbo.PLL01 の価格は \15800
です。ほぼマザー1枚分であり、高いという人もいるでしょう。(あの美しい実装と少量生産という事を考えると安いと思いますが)
しかし、私にとっては、OverClockという趣味の世界を何倍にも広げてくれた正に究極のツールだったと言えます。
まだ、手にしていない方は是非入手して下さい。絶対に後悔はしないと思います。取り付け等不安もあるでしょうが、
「おそれるな!
必ず神はいる!!」
(島本和彦著 「燃えよペン」より)
と島本師匠もおっしゃってるので、時にチャレンジする事も必要なのではないかと思います。
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