「遠いところへ旅に出よう!」
 きつねは、荷物を持って歩いていました。
 お日さまがじりじりと照りつけています。
 「あ〜のどがかわいたなぁ」
 きつねは水をさがしながら歩き続けました。

 しばらく行くと、ぶどう畑につきました。
 みずみずしい大きなぶどうがたくさんなっていました。
 「なんておいしそうなぶどうだろう」
 きつねは一生懸命ジャンプして、ぶどうを取ろうとしました。
でもなかなかとどきません。
 ますますのどはかわくばかりです。
 何度も何度も、きつねはジャンプしました。
 でもやっぱりとどきませんでした。

 きつねはとうとう疲れきってすわりこんでしまいました。
 「あのぶどうはすっぱいにきまってる。食べないでよかったんだ」
 そうつぶやきながら、きつねはおいしそうなぶどうを
 いつまでも見上げていました。

                            おわり

きつねとぶどう

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